すき家の味噌汁にネズミ混入…「ネズミが大量発生した飲食店」元店員が語る“悲惨すぎる裏側”
2025年1月、すき家の鳥取南吉方店で提供された味噌汁にネズミの死骸が混入していたことが発覚し、大きな波紋を呼んだ。本件はすき家の対応の遅れも相まって世間の批判を集め、飲食業界の衛生管理に対する信頼を揺るがす事態に発展。
そして3月31日には、すき家昭島駅南店で商品に害虫が混入していたことが判明。一連の事態を受け、すき家全店舗(ショッピングセンター内などの一部店舗を除く)を一時閉店することを発表した。
ネズミが発生している飲食店の裏側は、一体どのような状態なのだろうか。今回、かつて大量にネズミが発生していた某飲食店で勤務していた元従業員のAさん(30代・男性)にインタビューを行い、その“悲惨な裏側”についての話を伺った。
Aさんが勤務していたのは、東京都の多摩地区にあった某飲食店(現在は閉店)。こちらのお店では、毎朝捕獲したネズミの“息の根を止める仕事”から始まっていたと語る。
「毎朝、罠に引っかかったネズミを処理するところから仕事が始まっていました。ネズミ取りに引っかかったネズミは生きたままだと捨てられないので、ゴミ袋に水を張り、生きているネズミを水につけて窒息させるんです。害虫を殺すのも嫌でしたが、哺乳類の生き物を殺すのは心が痛みましたね……。しかもネットの情報によると、飲食店の裏にいるタイプのネズミに噛まれたら『感染症になるリスクがあり、最悪死に至る危険性も』との情報もあったので、絶対に噛まれないよう慎重に処理していました」
ただ、捕獲して殺さないことには食べ物の被害は増えるばかり。店の裏に大量のネズミが生息していた影響で、食べ物をカバンの中に入れていたところ、ネズミにかじられてしまったことがあったという。
「ある日、カバンの中に未開封のコンビニおにぎりを入れていたところ、かじられた形跡がありました。もうこれはトラウマものですよ。このカバンにネズミが入ったのかと思うと、震えが止まらなかったです。他にもバックヤードにある米が入った袋が破かれて中身が出ていたり、小麦粉が入った袋が破れていたり……。まかないのご飯は一切口にできなかったですね」
あまりに大量のネズミが裏にいたことで、すき家のように「混入事件」は発生しなかったのだろうか。
「さすがにネズミが混入したものを提供したことはありませんでした。なんなら営業時間になってから目撃することも滅多になかったです。仕込み時間が3時間くらいあって、その間はウロチョロしていますけど、開店するとなぜか目撃しなくなるんですよ。一時、ひどいときに客席に出てしまったことがあって、すき家と同様にGoogleマップのクチコミに書かれてしまったことがありましたが……。もともと、その月の末で閉店することが決まっていたこともあって、大事にはならなかったです」

写真はイメージ
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ネズミの“息の根を止める仕事”
Googleマップのクチコミに書かれたことも…
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