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ダブ/レゲエ、ジャングル、バングラ、ロック、パンクなど幅広い音楽をクロスオーヴァーさせたパワフルで無国籍なサウンドで人気を博し、痛烈な社会批判や政治的メッセージでも知られるASIAN DUB FOUNDATIONがニュー・アルバム『The Signal And The Noise』を日本先行リリース! 注目すべきは、バンド結成時の中心メンバーであるドクター・ダス(bass)の復帰、さらにはロッキー・シン(drums)、ゲットー・プリースト(vocal)という人気、実力を兼ね備えたメンバーが再結集した最強布陣で製作されたものだということだ。10月には来日公演も決定しているADFの新境地であるこの1枚、必聴だ。
ASIAN DUB FOUNDATION / The Signal And The Noise
【配信形態】 WAV、mp3
【配信価格】
WAV 単曲 250円 / アルバム購入 2000円
mp3 単曲 200円 / アルバム購入 1500円
【Track List】
01. Zig Zag Nation / 02. Signal And The Noise / 03. Radio Bubblegum / 04. Qutab Minar / 05. Stand Up / 06. Hovering / 07. Straight Jacket / 08. Get Lost Bashar / 09. Bnadh Bhenge Dao / 10. Blade Ragga / 11. Your World Has Gone / 12. Dubblegum Flute Flavour
来日公演決定!!
SPECIAL GUEST : GOMA & The Jungle Rhythm Section
【開催日】 2013年10月11日(金)
【会場】 渋谷O-EAST
【OPEN / START】 18:00 / 19:00
【チケット】 前売り 5,800円(+1ドリンク)
【先行発売】
BEATINK WEB SHOP“beatkart” 8月3日(土)~
e+ イープラス プレオーダー : 7月26日 (金)12 : 00~7月31日 (水) 18 : 00
チケットぴあ (Pコード : 207-181)
・いち早プレ : 8月1日 (木) 11:00 ~ 8月5日 (月) 11 : 00
・プレリザーブ : 8/2 (金) 11 : 00 ~ 8/6 (火) 11 : 00
【一般発売】 8月10日(土)より
BEATINK WEB SHOP“beatkart” / e+ / チケットぴあ / LAWSON / CD SHOP(取扱い店舗は随時発表予定)
>>チケットの詳細はこちら
新旧DNAがもたらしたADFサウンドの帰還
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あの悪夢のような出来事によって、テロリズム全盛の時代の幕開けを告げた21世紀。その未曾有の時代に、ADF(ASIAN DUB FOUNDATION)がこの世に問うた最初の作品は、ヨーロッパの移民政策を批判した陰鬱な「Fortress Europe」で始まる『Enemy Of The Enemy』(2003)という傑作であった。
あれからちょうど10年、そしてADF結成20年。イギリスでの無思想な暴動や、いまなお余波が覚めやらぬアラブの春といった世界情勢を経由した2013年、ADFが提示した現代への回答が本作『The Signal And The Noise』であり、それを一言で表すなら、“ADFサウンドの帰還”である。
近年のADFは、オリジナル・メンバーがギターのチャンドラソニックのみとなり、そのサウンドもストレートなパンク・バンド寄りの路線(特にジョン・ライドンを思わせるアル・ラムジェンのヴォーカル)に接近しており、ADFをADF足らしめるサウンドがやや希薄であったことも否めない。しかし、本作には、音楽教育の民間団体「コミュニティ・ミュージック」での活動に専念するために勇退した、かつてのリーダーであるベースのドクター・ダスをはじめ、ドラムのロッキー・シンやレゲエ・ディージェイのゲットー・プリーストらが次々と復帰。そしてプロデューサーには『Enemy Of The Enemy』と同様、UKのレゲエ・マスター=エイドリアン・シャーウッドを迎えることで、ダブ、バングラ・ビート、パンク、ヒップホップなど、さまざまな音楽が濁流のごとく飲み込まれ、ADFとしか言いようのない唯一無二のサウンドが復活している。心なしか、チャンドラソニックのギターも、ADFサウンドの帰還を祝うかのように奔放に踊り狂い、ノイズを撒き散らしている。
ADFを特徴付ける現代社会に対する敏感な反応も健在で、8曲目の「Get Lost Bashar」は、シリアのバッシャール・アサド大統領の退陣要求デモで歌われた「Yalla Erhal Ya Bashar」という曲をサンプリングしており、チャールズ・ミンガスの「Haitian Fight Song」と同種の原始的な怒りがみなぎっている。(デモで歌われている様子はYouTube上の多数の動画で確認できる)。その一方で、先行シングル曲「The Signal And The Noise」では、民族楽器ドールが刻むバングラ・ビートによって誘発される、踊りという自己解放装置も欠かさない。アジア人としての民族的アイデンティティと、現代社会に対する強烈な意識を自覚した上で、祝祭的人力ダンス・ミュージックを展開するというそのバランス感覚は、ソウル・フラワー・ユニオンとも通底する。
本作には元メンバーが復帰しただけでなく、ロンドンの若手MCや、遠くインドはコルカタやデリーからもラッパーたちが参加しており、単なる懐古主義ではないことがうかがえる。ADFという流動的な音楽共同体での、若手へのエッセンス注入という狙いも見え隠れし、ADFの次なる10年への突入準備は着々と進行中のようだ。(text by 青野 慧志郎)
ASIAN DUB FOUNDATIONの過去作をチェック!
目の覚めるような痛烈な社会風刺や政治的メッセージ! ダブ、ロック、パンク、そして無国籍な極彩色グルーヴで縦横無尽に駆け抜けるサウンド! 過激とポップのバランス絶妙な振り幅! まさにADF節炸裂の会心作!熱気を運んで世界に発信し続ける彼らの7枚目となる最新アルバム。今回の主なプロダクションは、DJ サンJと、リーダーでもあるギタリストのチャンドラソニックが担当。「A New London Eye」や「Urgency Frequency」に見られるパンク+ドラムンベース・サウンド、「Temple Siren」と「London to Tokyo」で繰り広げられる彼らの持ち味のバングラ・ダブ、「In Another Life」「Power of Ten」のいままでにない瞑想的な音質まで、幅広いサウンドを展開する。
PROFILE
ASIAN DUB FOUNDATION
1993年に英国ロンドンで結成されたダブ・グループ。在英のインド・バングラデシュ系のメンバーによって構成。95年に初アルバム『FACT AND FICTIONS』を発表。強靱なダブにパンクやインド音楽などをミックスした個性的で扇情的なサウンドに乗せた、在英アジア人ならではの反人種差別、人権擁護を訴える歌詞が注目を集める。メンバー交替を経ながらも精力的な活動を続け、フジロック・フェスティバルなどでたびたび来日。その圧倒的なライヴ・パフォーマンスは多くの支持を集めている。
>>ASIAN DUB FOUNDATION Official HP