ハーバード教授が教えてくれた、プロフェッショナルとして幸福に生き
ハーバードビジネスレビューの3月号に、ハーバード教授の「イノベーションのジレンマ」を書いたクレイトン クリステンセンさんの「プロフェッショナル人生論」という論文がありました。これは2010年、ハーバードビジネススクールの卒業生に向けた講演のようです。
この中で教授は3つの人生についての質問について考えることを、受講生達に話しています。
- どうしたら幸せなキャリアをしっかりと歩めるのか?
- どうしたら家族との関係をゆるぎない幸福の源にできるか?
- 犯罪者にならないためにはどうしたらいいか?
ハーバードを卒業しても、幸せなキャリアを歩めたと実感できる人が少ないこと。
仕事ばかりで家族との関係が崩壊していく人が多いこと。
最悪、コンプライアンス違反で犯罪者になる人もいる事。
これらの現実を踏まえて、どう考えていけば「プロフェッショナルが幸福な人生」を送れるのか?というヒントを与えていこうという趣旨のもとに話をされているようでした。
この論文を読んでインスパイアーされて、自分に問いかけたプロフェッショナルが「幸せな仕事人生」を送るにはどうしたらいいのか?という4つの質問をご紹介。
- 自分はいくらお金があれば幸せなのだろうか?
- 普通、お金はあるだけ欲しいものです。だから目指す年収も多ければ多いほうがいいとなってしまう。だから普通真剣にこのことを考えません。
しかし、現実には、欲をかきすぎて起こす不幸というもおが実に多い。成功者になっても欲をかきすぎて事業を失敗する人もいれば、犯罪に手を染めるような人もいます。
「自分が幸福になるには、最低限必要なお金はどのくらいだろう。」という事を考えてキャリアプランを作るという事は、今まで意識した事はありませんでした。「できる限りたくさん欲しい」と「年収2000万あれば自分は幸福」と考えるのは、キャリアプランも違ってくるでしょうかならね。
これだけあれば自分はハッピーという金額を設定し、その達成は意識する。しかし、それ以上は求めず、「お金以外では何が人生において重要だろう」を考えたキャリア設計を行っていくということですね。
- 普通、お金はあるだけ欲しいものです。だから目指す年収も多ければ多いほうがいいとなってしまう。だから普通真剣にこのことを考えません。
- 自分はどんな貢献をしたいのか?どんな成果を認められたいのか?
- その「お金以外では何が人生において重要だろう」を考える上でヒントになるのがハーズバーグの欲求理論だと博士はいいます。
人生で強い動機付けになるのは、「お金ではなく、学習し成長していく中で、他人に貢献し、その成果を認められること。」だと言うのです。
だから、
A あなたは仕事を通して、「どんな貢献をしたいのか?」
B 貢献した結果、どんな成果を周囲に認められたいのか?
を考える必要があるのですね。この「貢献」と「成果」がモチベーションの原点になる。
あなたがハッピーになるにはカネの為に仕事をするという事では幸せになれない。
・どれだけのカネが最低限必要で
・どんな人達に、どんな貢献がしたくて
・どんな成果で認められる存在になりたいのか?
をしっかり自分の中で考え、キャリア設計の中心に置けと博士は言っているのだと思いました。
- その「お金以外では何が人生において重要だろう」を考える上でヒントになるのがハーズバーグの欲求理論だと博士はいいます。
- 中長期的にリソースを集中すべき分野は何なのか?
- 企業においては人、モノ、金、情報というリソースがあります。この管理がされていなければ経営者の意図した結果は生まれません。そして、この単純なことが案外難しいのです。
経営でよくあるのが、「短期の利益(目先の美味しい話)」が転がってくると、それに対してリソースが集中してしまい、長期的に大切な事(企業戦略、差別化戦略等)への投資がおろそかになってしまい、酷い目にあってしまうこと。ビジネス上の大失敗を詳細に調べて根本原因を探ると、このような「すぐに成果を得られそうな事業に飛びつく」という傾向が原因だというのです。
人生においても実は同じ。私達は誰にもあるリソースが3点ある。
1. 時間
2. 才能
3. エネルギー
この3つのリソースをどう配分するのか?が重要になるのです。
3つのリソースつは、何も意識をしていなければ「目先の美味しい話」に配分されていきます。
目先の美味しい話とは、プライベートでだらだら見てしまうテレビなどもそうでしょうし、カンタンに儲けそうなビジネスの話などもそうでしょう。私達の目の前には、すぐに手に入れることができそうで、美味しそうな快楽が溢れています。
中長期的にリソースを集中すべき分野を自分で決めておかなければ、私達の3つのリソースは、カンタンに失われていき、時と共にどうしようもない状況になってしまう。何のために仕事をするのか?という目的をハッキリさせ、この3つのリソースをどこに集中すべきなのか?を決めなければいけないということでしょう。
- 企業においては人、モノ、金、情報というリソースがあります。この管理がされていなければ経営者の意図した結果は生まれません。そして、この単純なことが案外難しいのです。
- 目先のチャンスに奪われず、中長期目標の優先順位を高く守っていく為の仕組みはあるのか?
- そのように決めても、目先の出来事は、私達のリソースをどんどん奪っていくという事を意識する必要があると博士はいいます。
「資源は奪い合い」が発生するというのです。たくさんの私事が資源を奪い合う。
3つのリソースは限られているのです。何にどれだけのリソースをつぎ込めばいいのでしょうか?その配分を私達が「どう選択するのか?」という選択の仕方仕方で人生は大きく変わるのです。
そして知っておくべきことは、「私達は無意識のうちに近視眼の選択をする」という事です。近視眼の利益に、目先のリソースを投下しがちになるという事です。そして、時間やエネルギーを投下しても、すぐに結果がでなり、達成感を味わえないものは、ドンドン後回しにされていく。それがとても大切な事だとしても。
その代表例が夫婦関係と子育てだと博士は言います。
夫婦関係も子育ても人生という価値観においては中心に置くべきものです。しかし子育てで親が教育してもすぐに成果がでないという現実や、今日夫婦間の会話をしなかったからと言ってスグに夫婦関係が壊れるワケではないという現実があると、それらへの時間、才能、エネルギーという3つのリソース配分は後回しにされることになる。
短期の事にばかり目がいくことで、大切なものへのリソース配分がされずに、一番大切な事が失われていく。人は かって一番大切だといっていたものに、だんだんと資源を投じなくなっていくというのです。
失ってから後悔しないための仕組みを作っていく必要がある。
- そのように決めても、目先の出来事は、私達のリソースをどんどん奪っていくという事を意識する必要があると博士はいいます。
教授の言われたように、しっかりと自分なりの幸せになる為の戦略を決める。
そして、その戦略が有名無実にならないように、しっかりと管理していく事が大切ですよね。
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