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フロムソフトウェア

登録日:2010/02/23 Tue 00:40:29
更新日:2024/09/23 Mon 10:56:56
所要時間:約 7 分で読めます




株式会社フロム・ソフトウェア(FromSoftware,Inc.)日本のゲーム会社。
本社の所在地は東京都渋谷区笹塚。
大抵は中黒を抜いて「フロムソフトウェア」、または「フロム」と呼ばれる。


《概要》

設立当初は農協などで使うPCの業務用ソフト*1を開発していたが、初代プレイステーションが発表されると、コンシューマーゲームとしては開発環境を安く上げられる点に注目し処女作『キングスフィールド』を発表してゲーム開発に参入。以後、看板タイトルとなる『アーマード・コア』などを開発。

近年は各種ハードにソフトを供給しながら、『天誅』の版権を取得したり、バンプレストと共同で『Another Century's Episode』を開発したりしている。
社長は神直利(現在は引退)、他に鍋島俊文や佃健一郎が所属しているが、生身の人間以外にもアクアビットマン(アクアビット稲田とアクアビット可児のコンビ)やアリーヤ川手といったヒーローを擁する。


《特徴》

開発を担当したゲームの多くは、硬派な作風かつハードな難易度となっている。
特に初期作品では導入部分にチュートリアル等が無く、プレイヤーはいきなり実戦に放り込まれ、試行錯誤していくスタイルが特色といえる。
つまり、フロムゲーの大半はいわゆる“死にゲー”である。

全体的にかなり高難度のゲームが多いため、人を選ぶ側面は否定できない。
よく『フロムゲーをプレイする上で一番大事なのは諦めない心と言われるがあながち冗談でもなく、一見勝ち筋の見えない局面に何度も挑戦し、ゲームオーバーを繰り返す中で攻略法を発見する楽しみこそがフロムゲーの醍醐味である。
高難易度が過ぎて物議を醸す作品もあるが、決して理不尽すぎないギリギリを攻めた絶妙な調整が高く評価されている。

また、他社のゲームにキャラクターの魅力をアピールする作品が多い中、フロムのゲームの登場人物は皆キャラクター性に乏しく、ストーリーの解釈すらプレイヤーに委ねることもある。
詳しくは後述するが、フロム作品は全体的にストーリーやキャラクターに関する情報・描写が少なく、アイテムのフレーバーテキストやキャラの台詞によって断片的に示されることが多い。
そういった情報を繋げ、キャラの人間関係や物語の世界観・背景などを考察するのも、フロムゲーの楽しみと言える。
もちろんこれも作品次第で、空白自体は設けつつもストーリーの本筋はそれなりに明瞭に語られる場合もある。

キャラの魅力やストーリーの詳細を語らない一方、明らかに「製作者側がやりたかっただけなんじゃないか」と思われる、“開発の遊び”的な要素が盛り込まれていることもある。
例えば、
  • キャラクター性が希薄な作品なのに声優がやたら豪華。
  • 実用性が無いもの・無くても構わないものに対するただならぬロマン追求(腕パーツの変形時に 細かいフィンの展開をしっかり作り込む など)
  • パロディの内容がアメリカ合衆国大統領
などが上げられる。

一方で、対人戦・オンライン対戦向けのバランス調整はやや苦手な節がある。
プレイヤーによって明らかに強力な戦法が発見されると、アップデートでの極端なバランス調整で一気に性能の下方修正を行うこともしばしばで、酷いと武器や装備をカテゴリごと産廃化し、あるいは別の装備がとばっちりを受ける……等といった具合で、「テストプレイをしていないのではないか」という疑惑が向けられることも。


《用語》

フロムマジック

OPムービー等における演出が、実際にゲームで動かした場合と比べて、実現不可能なほどに派手であったりすること。

例えばARMORED COREシリーズであれば、
  • 本来出撃できない程の重量過多機体で軽快に動く(ほとんどの作品の機体に該当する
  • ゲーム中に存在しない装備(通称「インサイドミサイル」など)を使用する
  • 作中では戦闘ヘリを2発当てて撃墜できる程度の威力のハンドレールガンの一撃で陣地一つを丸ごと吹き飛ばす
  • ライフルの先端で敵機を突き殺す
等々……

好意的に解釈すれば、『本来ACはこの位の動きは出来る機動兵器なのだが、ゲームシステム上の制約を受けているためにギャップが生まれてしまう』ということなのだろう。
もしくは『アクションゲームとしての面白さが重視されているのがゲーム中のAC、映像・世界観的な演出が重視されているのがムービー中のAC』、と考えることも可能か。

どちらにしろ、フロムマジックによってムービーそのものの中身は良い意味で派手になっているのは事実である。
従って、そこに批判の目を向けたり突っ込みを入れるのは無粋というものであろう。

また、ゲーム本編の制作とムービーの制作は別チームで並行して作業されているため、
後々の仕様変更などで結果的に「フロムマジック」になってしまうこともあるだろう。


なんだただの実写か

フロム作品のOPムービーに対してしばしば寄せられるコメント。
『ハイクオリティなCGと見せ掛けて単なる実写』という釣り動画のコメントやタグに使用されることが多い。
次世代ゲーム機やコンピュータの進化にフロムのCGクリエーターの技術が追いつかず、また優秀なCGクリエーターを雇うよりミニチュアと特撮に転向した方が安くなるため、フロム作品では実写ムービーでごまかす手法が編み出された。
ようは手抜きだがその一方で、「実はフロムの変態じみたCG技術(リアル過ぎるCG)ではないか」とも言われている。
『実写』と『リアル過ぎるCG』を見分ける方法は無いため、真相は不明。

え?あれはCGだって?
何を言っているんだい(笑)
ドミナントでもあるまいし……。

ARMORED CORE 4シリーズ』や『Another Century's Episode 3 THE FINAL』等のOPを参考されたし。

ちなみに真面目な話をすると、『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』ではジョークではなく実際に実写映像を使ったトレーラーがアメリカ及びヨーロッパ向けに公開されている。


フロム脳

前述の通り、フロム作品の多くはキャラクターや世界観などの詳細な設定や背景を敢えて作中で明示しないことが多い。
そのため、フロム作品の熱狂的なファンはゲーム内で断片的に示される情報を元に、各々の考察や妄想によってゲーム内で語られていない部分を補っていくことが半ば伝統となっている。

この『ゲーム内のあらゆる情報に対して敏感になり、すぐに考察や脳内補完へと思考を巡らせる脳内構造』“フロム脳”と呼ぶ。
フロムファン特有の『病気』とも言われるが、『新しい脳の姿』というカルト的な信仰として一部地域では根付いている。
最近では『デモンズソウル』に端を発する「ソウルシリーズ」が主な感染源。

このフロム脳にエロゲ脳を足して2で割らないと「エロム脳」になるとかならないとか。
女性キャラの多いACfAや、キャラクター人気の高いACⅥは顕著な現象である。

なお、よく勘違いされているがゲイブンやコジマ患者(特に余所の界隈で迷惑を掛ける者)等AC系限定のネタしか出さない者は、厳密にはフロム脳ではなく「AC厨症」の患者である。気を付けよう。


ムーンライトソード(月光剣)

処女作となる『キングスフィールド』で初登場して以来の伝統。
キングスでの仕様に因み、多くの作品で『蒼色の剣身を持ち、光波を放つ大剣』として登場している。
『ブラッドボーン』では本編には登場しなかった事でファン内でもざわついたがDLCにて登場した。
作品によっては剣であるとは限らず、某大統領ではバズーカだったり、和風な世界の作品では月光『扇』だったりする。


毒沼

いわゆる「毒の沼地」。どちらかと言えばフロムというより宮崎氏の性癖に近い。
これもキングス以来の一種の伝統で、沼に足を取られ移動速度が遅くなり、なおかつ沼に浸かっている間は常に毒が蓄積されて行くというもの。
おまけにここに出て来るエネミーも大概生理的不快感を喚起するようなものばかりという、二重三重にプレイヤーの精神を削る厄介なマップ。
RPGシリーズのみならず、ACにも「毒ガスが充満した施設」といったスリップダメージが常時発生するミッションという形で登場している。

宮崎氏曰く「毒沼が大好き」「気付けば作っている」との事で、近年ではプレイヤーは新作発表の度に「今度は毒沼は出て来るのか」と戦々恐々としている。そして大体嫌な予感は的中する

特に2024年2月には『ELDEN RING』のDLCが発表された際、AUTOMATONのインタビューで宮崎氏から次の毒沼について「本編ではやり過ぎたかもしれない」とのコメントが出ており、記事タイトルではこれに因んで「反省後の毒沼」というパワーワードが炸裂した。
更に同年5月のゴールデンウィークには、同じAUTOMATONの公式YouTubeチャンネルにて「この春行きたい、フロム・ソフトウェアの"毒沼"大特集」というトチ狂った動画が公開され、「春といえば花見、レジャー、そして毒沼、ですよね」「週末などに日帰りで訪れる毒沼等、これまた凄まじいパワーワードが続出。
ほのぼのとした音楽をバックに、観光地でも紹介するようなノリで歴代ソウルシリーズの毒沼達が紹介され、ファンの腹筋を崩壊させた。
宮崎氏だけじゃなくAUTOMATONも大概毒沼に取り憑かれているような…


パッチ

ARMORED CORE for Answer』に登場する独立傭兵の一人、パッチ、ザ・グッドラックに由来する、比較的新しいお約束。
大抵プレイヤーを騙して崖から突き落とし、後から再会すると「ノーカウントだ!」と言って命乞いして来るNPCという扱い。
お礼参りするか敢えて見逃してやるかはプレイヤーの気分次第だが、見逃してやれば後で特別なアイテムを売ってくれる。
ウザいがどこか憎めないという、一種の愛されキャラである。
なお日本語CVは全て共通している。


《主な作品》

オリジナル作品


ソウルライク

デモンズソウル・ダークソウルシリーズの派生作品的な側面を持つ高難度のアクションゲー群。
ソウルシリーズにブラッドボーンも含めて“ソウルボーン”とも呼ばれる。


他社IPシリーズ


アーケードゲーム






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最終更新:2024年09月23日 10:56

*1 豚の餌やり管理ソフトなどがあったという