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バイソン

登録日:2011/09/29 Thu 03:13:20
更新日:2024/05/03 Fri 09:47:37
所要時間:約 7 分で読めます




バイソンとは哺乳網ウシ(鯨偶蹄)目ウシ科バイソン属に分類される、真の絶望を見た悲劇の牛の総称である。
先に言っておくが、これから説明することは紛れも無い事実のみ。それを念頭において、以下読み進めていただきたい。


◆名称
和名はバイソン、英名もバイソン(Bison)。
北米ではバッファロー(Buffalo)と呼ぶようだが、通常バッファローは水牛のことを指す。因みにバイソンは野牛になる。


◆分類
バイソンは現在新世界と旧世界に一種ずつ棲息している……のだが、彼らの場合は棲息というより生かされているというべきかもしれない(後述)。




一種はこのアメリカバイソン。
アメリカとカナダにいる野牛であり、現代の新世界一の巨体を誇る(体長2m50cm~3m80cm、体重500~1000kg)。同じく北米に生息していたサイ並みに巨大なジャイアントバイソンは絶滅してしまった。

見た目は頭から前足~背中にかけてもっさりとした毛に覆われているのが特徴的。この毛は雪が降り積もっても溶けない程断熱性に優れている。


頭には2本の湾曲した角が生えている。画像だと短く見えるが、それは根元が毛に隠れている上にバイソン自体がデカいから。実際の長さは50cmにもなる。


背中がやたら盛り上がっているのは脊椎の突起部分が異常に長い為。事前知識なく骨格だけ見ると、おそらく背鰭のある別の生物だと勘違いするだろう。


なおアメリカバイソンは棲息域の違いによって平原に棲む基亜種:ヘイゲンバイソンと、森の中に棲む亜種:シンリン(モリ)バイソンに分けられる。
因みにヘイゲンバイソンの学名は三名法(属+種小名+亜種小名)に則って『バイソンバイソンバイソン』である。


そしてもう一種がヨーロッパバイソン、通称ウィセント。
欧州はポーランドやチェルノブイリ等にいるバイソンであり、こちらでも現代ではヨーロッパ最大の生物と言えるだろう(体長2m50cm~3m50cm、体重650kg~1350kg)。なお、こちらはオーロックスとステップバイソンという、どちらも日本にもいた絶滅巨牛2種のハイブリッド種であることが判明している。

アメリカバイソンとの見分け方は耳が見えているか、毛(短い)、四肢(長い)。向こうをゴツいとするならば、こちらはスマートとでも言おうか。

リトアニアバイソンとカフカスバイソン、カルパティアバイソンの三亜種に分かれるのだが、リトアニアバイソン以外は絶滅してしまった……。
かつてはコーカサス山脈やバイカル湖付近にも生息していた。


アメリカバイソンとヨーロッパバイソンに共通するのは外見から食性に、群れでの行動など様々。
だがしかし、彼らを語る上で絶対に外せないのは人々が引き起こした凄惨なる血の歴史なのである。


◆狩り取られた命
まずはこちらの画像(拾えてません)を見ていただきたい。




小高い山の頂と麓に、2人の男が立っている写真(1870年頃)。パッと見だと何の変哲もないただの写真なのだが――…。
その山はよく見ると土ではない。では一体何が山積しているのか?


…実はこの山全てがアメリカバイソンの頭骨なのである。
足蹴にされている頭骨のサイズから、夥しい数のバイソンが死んだのだということは分かるだろう。
これらは全て人間、とりわけ新大陸に移住してきた開拓者達の所業によるものなのだ。


皆さんは世界史で西洋人の新大陸開拓による原住民の強制移住、俗に言うインディアン戦争というものを習っただろう。
それはあらゆる口実・法律・工作・行使によって原住民を跳ね退けて白人が大陸を侵略するものだった。
そしてそんな中で生まれたのがバッファロー(バイソン)絶滅政策である。


これはインディアンがバイソンに生活の重きをおく(肉・毛皮・角等)民族だった為、
それらを潰すことで兵糧攻めとし、どんどん保留地へ追い込もうという政策であった(同時に牛の放牧も兼ねている)。
しかも政府が主導でやっているのでお咎めもナシ。
それどころか不干渉の条約を無視した虐殺も黙認し、大陸横断鉄道が敷設された際には『見つけたら撃ち殺せ!大陸横断狩猟ツアー』を敢行。
車窓からバイソンを撃ち殺す等遊び半分で殺戮を続けた。


その結果、19世紀初頭には約40000000(4千万)頭いたとされるバイソン達は、同世紀末(1889年頃)には保護されていたものと別の地で飼われていたものを足して、
たったの541頭になったとされている。その間わずか30~40年……。
北米はこの時を境に自然が大きく変わってしまったという。


またヨーロッパバイソンも同じような状況に陥った。乱獲・伐採・交雑が繰り返されることで数は激減。
20世紀初頭には野生の個体が完全に絶滅した。
……人が起こした不幸に幸いもないが、当時動物園等で飼育されていた個体52頭から野生に還す取り組みがなされ、現在は少しずつ数を増やしつつある。


同様にアメリカバイソンも保護され、現在までに数十万頭まで回復したとのことである。
……ただしやったことは忘れてはならない歴史であり、無慈悲に失われた命はもう戻ることはないのだ。


◆余談
  • 教育番組『むしまるQゴールド』ではサンタナの『哀愁のヨーロッパ』のパロディ『哀愁のヨーロッパ・バイソンやねん』という曲がつくられた。
    (歌:影山ヒロノブ、ギター:江口・ヨンタナ・正祥)
    中身は史実を軽妙に皮肉った重い話。

  • その逞しそうな姿故か、バイソン(バッファロー)をモデルとしたキャラクターは割と多く、どれも重戦車と言える連中ばかりである。
    比例して残念率も高いのだが。 



「う~~~トイレトイレ」
トイレを求めて全力疾走(時速60km)している僕は、アメリカに棲息するごく一般的な野牛。
強いて違うところを上げるとすれば、雄に興味があるってとこかナ――
名前は森バイソン。
そんなわけで奥地にある木陰のトイレにやって来たのだ。


ふと見ると、近くに一頭の若い雄が座っていた。


ン゙モッ!いい雄牛…


そう思っていると、突然その雄は僕の見ている目の前で体毛のホックをはずしはじめたのだ…!




そういえばこの辺はハッテン場の木陰があることで有名なところだった。
イイ雄に弱い僕は、誘われるままホイホイと木陰について行っちゃったのだ♪


彼――ちょっとワルっぽいアメリカヤギュウで、平原バイソンと名乗った。
ホモセックスもやりなれてるらしく、木陰にはいるなり僕は素裸にむかれてしまった。


「よかったのかホイホイついてきて。俺はノンケだってかまわないで食っちまう雄牛なんだぜ」


「こんなこと初めてだけどいいんです…僕…平原さんみたいな野牛好きですから…」


「うれしいこと言ってくれるじゃないの。それじゃあとことんよろこばせてやるからな」


…とまあこのように、
  • アメリカバイソン(♂)のファイヤーゴージャスな尻にはを惹きつける魅力がある模様。
ただ動物の同性愛自体はおよそ1500種くらいで確認されているので、そこまで驚くことでもない。


しかし、アメリカバイソンの場合はホントに雄が雄に突♂貫したという記録がある。
求愛行動くらいならまだ分かるが、まさか禁断の薔薇園にまで踏み込んでしまうとは……。


さあ想像してみよう、ムサい雄牛同士が互いを激しく求め合う姿を!




※画像(拾えてません)はイメージです。
。゚、ンモ゙ッ///ブモッ:,゜


.,゚;ン゙モ゙ッモ,ッゴ。ッ!、゚


、;ブホッオッオッモォォ゙ッ゜!


オ゙オ゙ッ、///`。!



゚;ンオゥッ////ォ゙ォ゙ッ!?:



;.ムォ゙ッ:.’



`。ホオ゙ッ゙!´//。



.ォゥ゙ッ! オ゙ォ゙ッッ,!



゚:オ゙オ…オ゙ォッ ッッ。 ゙,




オ゙オ゙ォ゙ッッー――!!!





「出…出る…」


「なんだァ?今出したばかりなのにまた出すってのか?精力絶倫なんだな」


「ちっちがう!!」


「なにィ?今度はウンコォ?おどりゃクソ森俺をバキュームカーとまちがえてんじゃねえのか!?」


  • アメリカバイソンは相手を威嚇する際、糞尿まみれになって臭いで威圧するテクニックを持つ。そりゃ誰だって怯むわ。えんがちょ。


――と、こんなわけでバイソンの項目はクソミソな結果に終わったのでした…。


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最終更新:2024年05月03日 09:47