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スターオーシャン セカンドストーリー/Second Evolution

登録日:2021/07/03 Sat 12:41:34
更新日:2024/04/16 Tue 16:13:49
所要時間:約 10 分で読めます





STAR OCEAN

THE SECOND STORY






『スターオーシャン セカンドストーリー』とは、トライエースが開発、エニックス(現スクウェア・エニックス)が発売した初代PlayStationRPG
『スターオーシャン』シリーズの第2作目。

〇概要〇


シリーズの人気を確固たるものとした人気作であり、コミカライズ、TVアニメ化(後述)、アンソロ本発売などシリーズ初にして多数のメディアミックスが行われた。
特にキャラ人気が凄まじく、後述のようなマルチエンディング制だったこともありアンソロでもカップリング人気が高かった。
このためか、珍しく後日談となる続編『スターオーシャン ブルースフィア』も発売されている。

1998年〜2001年に月刊少年ガンガンで漫画版が連載された、著者は東まゆみ。
2001年4月から9月までの間、その漫画版をベースとしたTVアニメ版『スターオーシャンEX』がテレビ東京系列で放送された。全26話。
キャラクター原案に漫画版の東まゆみ先生が担当。
漫画、アニメ版はゲーム版の前半の舞台であるエクスペルでの物語が描かれているが、残念ながら途中で終了してしまったので「俺たちの戦いはこれからだ」ENDとなっている。
かつてはネット上で有料配信もされていたのだが、2021年現在はdアニメストアなどの公式動画配信サービスでは配信されておらず、観たければDVDを入手する必要があるが、既に生産終了しているので現在は入手困難。
公式HPも閉鎖されている。

2008年にはPSP向けに『スターオーシャン2 Second Evolution』と改題されて移植された。
後にPS3PSVITA、PS4へも移植されている。

2023年11月2日にはPS4、PS5、Nintendo SwitchSteam向けにリメイク作品『Second Story R』が発売された。
キャラクターデザインが『アナムネシス』『SO6』の梶本ユキヒロ氏に変更され、マップは3Dでキャラは2Dという方式でグラフィックが一新されている。
2024年3月27日にアップデートが行われ、さらなる高難易度、レイドボス、武器など様々な要素が追加された。
さらにサブキャラクター6人には立ち絵イラストが追加された。彼らは原作発売から実に26年ぶりに正式な立ち絵が与えられたこととなる。


〇システム〇


「ダブルヒーローシステム」と呼ばれ、ゲーム開始時に男性主人公の「クロード」と女性主人公の「レナ」から主人公を選択する。
主人公によって一部のイベントがそれぞれの視点で描かれ、一方の主人公では分からなかった事情が判明するといった仕掛けが用意されている。

戦闘システムは前作のシステムをブラッシュアップ。
自由に戦闘フィールドを走り回れるフリーランが採用され、よりアクション性が強化された。
設定を変えれば『SO1』と同様に移動先を指定するセミリアルタイムでも遊べる。
敵との距離による出せる技の変化は廃止されたが、代わりに熟練度制を採用。使い込むほどに技や魔法が強力になっていく。
スキルを購入して成長させることで戦闘を有利にしたり、フィールドで使える特技を覚えたり出来る自由度の高さも魅力。ピックポケットやりすぎて嫌われないように。

プライベートアクションも前作同様、町の入口で解散して町中にいるキャラたちと触れ合えるようになっている。
今作では仲間ごとに感情度が設定されており、PAの選択肢や戦闘中の行動などで上下する。惚れ薬使うのが一番楽だけど。
好意的なキャラが戦闘不能になると怒り状態になってパワーアップしたり、マルチエンディングに影響する。

アイテムクリエーションは制作できるアイテムの数が大幅に増加。
なかには「どーじん」といったネタアイテムや「ふわたりてがた」などの罠アイテムも作成されるネタの宝庫となっている。

エンディングは仲の良いキャラ同士のペアや特に好意的なキャラがいない場合は単独エンドになったりするマルチエンディング。
80種類以上のパターンが用意されているため、全てのエンディングを見るためには相当数の周回が必要。



トライエースゲーの常ということでバグやフリーズも多い。
オリジナルのPS版では戦闘中にフリーズしたり、おまけモードのボイスコレクションが絶対に埋められなかったり(達成率によるおまけ要素解禁は問題なし)。
PSP版では色々修正されたものの、こちらはこちらでバグが存在したりする。
もっとも、それらを入れても面白かったため人気が出たとも言えるのだが。


〇ストーリー〇


宇宙歴366年。
惑星ミロキニアの調査にやってきた銀河連邦軍の少尉クロードは、遺跡の装置が作動して遠く離れた惑星エクスペルへ転移してしまう。
そこで癒しの力を持つ少女レナと運命的な出会いをし、帰還する術を求めて冒険の旅へと出発する。
冒険の末、魔物たちとの戦いに巻き込まれていく一行だったが、やがて魔物たちを裏から操る存在「十賢者」と対峙する。


〇登場人物〇


CVは左からPS版/移植版/アニメ版の順

◇パーティメンバー◇


クロード・C・ケニー CV:うえだゆうじ浪川大輔/優希比呂
「これなら満点だな!」
本作の男主人公。前作のパーティメンバー・ロニキスとイリアの息子。詳細は個別記事参照。


レナ・ランフォード CV:久川綾水樹奈々飯塚雅弓
「油断は禁物よ!」
本作の女主人公。治癒能力を持つ少女。詳細は個別記事参照。


セリーヌ・ジュレス CV:甲斐田ゆき/中島沙樹/金月真美
「騒ぐほどのことではありませんわ」
旅の紋章術士。大胆なファッションのお姉さま。
任意加入キャラだが、実質メインストーリーに組み込まれているようなものなので、大抵最初に仲間になる。
詳細は個別記事参照。


アシュトン・アンカース CV:阪口大助石田彰関智一
「いくよ二人とも!」
双頭のドラゴンに憑りつかれてしまった不幸体質の紋章剣士。加入はオペラと択一かつ任意。
詳細は個別記事参照。


プリシス・F・ノイマン CV:住友優子/釘宮理恵/半場友恵
「オッケー!」
リンガの町に住む発明家少女。戦闘になるとリュックから巨大なマジックハンドを出す。加入はボーマンと択一かつ任意。
詳細は個別記事参照。


・ボーマン・ジーン CV:堀川りょう藤原啓治松本保典
「敵にモテてもなぁ…」
リンガの町に住む薬剤師。白衣を着て華奢な見た目をしているが、体術で戦う。
妻のニーネとの二人暮らしで、プリシスとは家が近所。加入はプリシスと択一かつ任意。


・オペラ・ベクトラ CV:永島由子/田中敦子松本梨香
「落ちろー!」
エルネストを追ってエクスペルに来たテトラジェネスという三つ目の種族の美女。
実はテトラジェネスの貴族の令嬢。恋人のエルネストを探している。
戦闘では巨大なライフルで戦い、接近戦だとライフルで殴りつける姿が見れる。加入はアシュトンと択一かつ任意。


・エルネスト・レヴィード CV:東地宏樹/同左/家中宏
「正当な評価だ」
テトラジェネスの考古学者。SOシリーズお馴染みの東地枠。
未開惑星であるエクスペルの遺跡を調査していた。
未開惑星保護条約?PAでもカンニングはばれなきゃ問題ない(それ含めて教師との勝負)って人間なので。
某冒険野郎ばりにムチを使って戦う。加入はオペラが必須。おそらく初見ではもっとも仲間にしづらいキャラクター。
とあるイベントでは未開惑星保護条約ガン無視の銃火器を所持していたようだが、壊れたのだろうか…


ディアス・フラック CV:堀川りょう/杉田智和子安武人
「10秒だ」
レナの幼馴染の剣士。年齢差が開いているので、幼馴染というよりは近所のお兄さんが近いのかもしれない。
とある事情から村を出て流浪の旅をしていた。加入はレナ編限定で任意。
詳細は個別記事参照。


レオン・D・S・ゲーステ CV:甲斐田ゆき/小林由美子/三橋加奈子
「ひとりでも十分だよ!」
エクスペルでは珍しいフェルプールの少年。ラクール王国の紋章兵器を研究するショタ学者。加入はクロード編限定で任意だが、レナ編でも一時的に仲間になる。
詳細は個別記事参照。


・ノエル・チャンドラー CV:阪口大助/水島大宙/-
「戦うしかないんでしょうね…」
エナジーネーデに棲む種族ネーディアンの動物学者。ゲーム中のグラはどう見てもフェルプールだがアナムネシス』ではやっとネーディアンの外見に。
心優しく、戦闘ボイスでも戦いを拒否するような言動が多い。紅水晶の洞窟で希少生物サイナードの保護を行っていた。
戦闘では体術と紋章術(術メイン)で戦う。加入は任意だがイベントで必ず一時加入する。


・チサト・マディソン CV:笠原留美/大浦冬華/-
「なんでこんな化物が!?」
エナジーネーデの新聞記者。ちょくちょくパーティの前に姿を現す。
戦闘では名刺を投げたり様々な武器を使いこなす意外な一面を見せる。
加入は任意だが、終盤も終盤で加入イベントが発生するのでその頃にはすでに枠が埋まっている可能性が高い。
移植版ではウェルチが入って来たため、なおさら仲間にしにくくなってしまった。ちゃんと計算して枠を埋めていこう。


ウェルチ・ビンヤード CV:-/半場友恵/-
「にーべるんなんとかー!」
移植版での追加キャラで『SO3』からのゲストキャラ。
詳細は個別記事参照。


◇十賢者◇

本作の敵組織。登場は中盤(PS版のディスク1ラスト)から。
かつて惑星ネーデの科学力を悪用し、銀河征服を目論んだ科学者たち。
ネーディアンによりエタニティスペースという時間が停止した空間に封印されたが、何らかの方法で復活。
エクスペルにソーサリーグローブを落とし、エナジーネーデへ舞い戻ろうと魔物たちを操っていた黒幕。

+ 真の詳細
その正体は紋章科学の第一人者ランティス博士によって提唱されたネーデ防衛のために作り出された生体兵器。
しかし計画の途中で発生した反対派によるテロで愛娘のフィリアが亡くなったため、復讐のために無差別破壊兵器へとプログラムを書き換えられた。
彼らの真の目的はネーデを含む全銀河の破壊であり、そのために崩壊紋章を作り出した。

ネーディアン達はこの自分たちの黒歴史を隠すため真相を極秘ファイルに隠し、前述の偽情報を流していた。
なお、エタニティスペースから十賢者が解放された理由は不明だが、攻略本のインタビューによると「外部からの干渉があった(要約)」とされる。
余談だが、ゲーム中でもちゃんと調べないと分からない設定のためか、ノベライズ版ではこの設定が完全にカットされていた


・ガブリエル CV:佐藤正治/小山力也櫻井孝宏
「わたしの側には1人だけいればそれでいい」
最終破壊兵器。十賢者のリーダーで本作のラスボス
追い詰められると女性の天使のような幻影を纏って強化される。

「お前らさえいなければ…」
+ ...
・真ガブリエル/ランティス博士
特定のプライベートアクションを発生させると戦える真のラスボス。

ランティス博士は十賢者のプログラムを書き換えた後、自殺したのだが、自殺する前に当時未完成だったガブリエルに自分とフィリア(上記の天使)の思考ルーチンを組み込んだ。
このためガブリエルには本来の人格を含めた3つの人格が混在し、フィリアの人格がリミッターの役割をしていた。
しかし、父を止めて欲しかったフィリアは幾度もクロード達の前に姿を現し、人々を助けようとしていた。
これを邪魔に感じたガブリエルはフィリアの人格を削除してリミッターを解除し、本来の戦闘能力を発揮する。

超高速で移動しながら強化された術をバラ撒きまくるため、鍛え方が足りないと一太刀すら入れるのも困難な強さを持つ。
PS版ではバブルローションバグで瞬殺する人も多かったと思われる。


ルシフェル CV:小林顕作/三木眞一郎/-
「亡びの風をその身に受けるがいい!」
十賢者監視用素体。
詳細は個別記事参照。

ミカエル CV:東地宏樹/同左/-
「うおおおおーー!あっちぃぃぃぃぃぃぃーーー!」
戦術兵器。メタトロン、ジョフィエル、ザフィケルを統括する。上記の台詞と共に放つスピキュールは彼の代名詞。
詳細は個別記事参照。


・ハニエル CV:小林顕作/楠大典/-
「貴様らがやっているのは、しょせん無駄なあがきにすぎん」
民衆統括用素体。ラファエル、カマエル、サディケルを統括する。
情報収集と民衆の統括を担当している。


・サディケル CV:-/矢澤喜代美/-
「もう悔いはないですよね?」
情報収集用素体。若い男性の姿をしている。


・カマエル CV:-/武虎/-
「あまり苦しまないうちに殺してやる」
情報収集用素体。老人の姿をしている。


・ラファエル CV:-/佐藤晴男/-
「くだらんな…死ね」
情報分析用素体。マントを羽織って顔を隠しており、寡黙で不気味な姿をしている。作戦立案を行う参謀的な存在。


・ザフィケル CV:-/間宮康弘/-
「ふん…話にならんな」
近接戦闘兵器。野性的な戦士の姿をしており、巨大な剣と鋭い剣技を使って戦闘する。
敗北戦闘があるため、他のメンバーに比べると印象に残りやすい。


・ジョフィエル CV:-/北沢力/-
「ワタシハ、好キニ殺ラセテモラウ…」
遠隔射撃兵器。台詞全てが漢字とカタカナのみで構成されロボット的な印象を抱く。


・メタトロン CV:-/浜田賢二/-
「このような輩は、わたし1人で十分だ」
拠点防衛用特殊兵器。剣と盾を装備した鎧の騎士然とした姿をしている。
あらゆる攻撃を無効化するエネルギーシールド「メタガード」とカウンター技「メタキャンセル」を使い、拠点防衛に秀でる。


◇その他◇

・ロニキス・J・ケニー CV:-/浜田賢二/沢木郁也
前作のパーティメンバーの一人でクロードの父親。
前作の功績により英雄視され、カルナスの提督の座に付いている。
クロードに対しては何だかんだで愛情が垣間見える。


・ガブリエ・セレスタ
隠しボスその1。前作の隠しボス「ガブリエル」と似た見た目をしている。
イセリア・クイーン共々、トライエース作品恒例ボスとなる。


イセリア・クイーン
隠しボスその2。今作にて初登場し、以降トライエースの様々な作品に登場する。
詳細は個別記事参照。


〇用語〇


・エクスペル
クロードが飛ばされた未開惑星。
文明は中世程度だが、紋章術を応用した紋章科学が発展しつつある。
物語前半の舞台。

・ソーサリーグローブ
エクスペルに落下した隕石。これが落下した後、魔物が活発になったという。

・エナジーネーデ
37億年前に銀河を支配していた超科学惑星ネーデの人々が移り住んだ人工惑星。
十賢者の反乱による事件で己らの科学力の危険性を認識したネーディアン達がランティス博士の提唱で移り住んだとされる。
外部はバリアに包まれているため、通常の方法では出入りすることは出来ない。
物語後半の舞台。



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最終更新:2024年04月16日 16:13