「スコッチグレイン」販売のヒロカワ製靴 日本人の足に合う革靴目指す【経済トレンド】

2025年03月05日 07時05分
ヒロカワ製靴は日本人の足に合う洗練された革靴を製造している。英語で革につけた麦わらの模様を意味する「スコッチグレイン」のブランド名で知られる。(共同通信=川村剛史記者)
日本人の足の特徴や歩く癖を研究し、製造に欠かせない木型を精巧に設計。長年履き続けた靴でも修理に対応し、愛用者を増やしている。女性用も人気だ。
1964年、故広川吾郎さんが東京で、手縫いをベースに機械化した米国発祥の製法を軸に製造を始めた。底を2回縫い上げるなど、複雑な工程を必要とする手法だが、丈夫で通気性が良い上、修理がしやすい。高い技術で徐々に信用を得た。
1978年、スコッチグレインの名前で販売開始。1980年に会社を興した。2000年代に各地のアウトレットモールに出店し、売り上げを伸ばした。2005年にインターネット販売を始めた。「細かい採寸の案内がサイトにあり、来店できない人も安心して購入できます」(専務取締役の広川達朗さん)
近年は多くの革を縫い合わせた先進的なデザインの「スパイダー」を東京と大阪の直営店で販売し、人気を得ている。