94光年のかなたに高度な文明? 「非常に強い信号」を観測
(CNN) ロシアの天体望遠鏡が最近、地球から約94光年離れた恒星系で発信されたとみられる「非常に強い信号」をとらえていたことが分かり、地球外知的生命体の探査活動(SETI)に参加する天文学者らが大きな関心を寄せている。
信号は昨年5月に観測された。太陽とよく似た「HD164595」という恒星の近くから届いたとされる。研究者の国際チームが発信源の特定を急いでいる。
地球外生命体との交信を目的とするNPO(非営利組織)「METIインターナショナル」のトップ、ダグラス・バコッチ氏は「興味深い信号だ」と指摘。「人工的な信号だとしたら、その強さからみて明らかに、人類を超える技術を持った文明が発したことになる」と話す。
宇宙旅行の実現に向けて研究を進める「タウ・ゼロ財団」のポール・ギルスター氏も同様に、高度な文明からの信号だった可能性を指摘する。
ロシアの天文学者、ニコライ・カルダシェフ氏が文明の進歩のレベルを測る指標として提示した「カルダシェフの尺度」によると、信号を発した文明は、全3段階中の第2段階に達している可能性が高い。
人類は現在、自分の住む惑星である地球から得られるエネルギーを全て活用できる「第1段階」付近に位置している。第2段階は、その惑星を含む恒星系の全エネルギーを活用できるレベルと定義される。