情報セキュリティ
公開日:2024年7月19日
独立行政法人情報処理推進機構
セキュリティセンター
今四半期の「情報セキュリティ安心相談窓口」における、相談対応件数は3,757件でした。前四半期から約16.5%増となっています。
相談件数の推移
今四半期の相談対応件数は、前年同四半期比では約27.1%増となっています。
相談件数の推移(前年同四半期比)
今四半期の主体別の相談対応件数は、個人は3,468件、法人/組織は144件、不明は145件でした。
主体別の相談件数推移
今四半期の主な手口別相談件数は、相談件数の多い手口の順に「ウイルス検出の偽警告」1,767件(構成比47.0%)が最も多く、続いて「不正ログイン」175件(同4.7%)、「宅配便業者・通信事業者・公的機関をかたる偽SMS」91件(同2.4%)、「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール」43件(同1.1%)、「ワンクリック請求」28件(同0.7%)でした。前四半期(2024年1月~3月)とほぼ同様の傾向が続いています。
手口別相談件数のテキスト情報は2-1~2-5にてご確認ください。
ウイルスを検出したという偽警告で不安を煽り、電話をかけさせてサポート契約に誘導する「ウイルス検出の偽警告(脚注3)」に関する相談は前四半期から約27.6%増の1,767件寄せられました。
前四半期から引き続き、ウェブサイトに掲載される広告枠に、「次へ」「続く」などとだけ書かれた偽警告に誘導するためのリンクボタンが確認されています。広告ではなく次のページへ移るためのボタンのように見える場合があります。
また、検索結果に連動して表示される広告として、本物のサービスを装った偽の広告が表示されるケースも確認されています。
このような広告に偽装したリンクボタン等から被害につながっている相談が増加しています。
さらに、電話を切った後も、国内の実在する施設等の電話番号を偽装して電話をかけなおしてくるケースも確認されています。詳しくは本ページ内の「相談事例4」をご参照ください。
「ウイルス検出の偽警告」相談件数の推移
「不正ログイン(脚注4)」に関する相談が前四半期から約17.4%増の175件寄せられました。
前四半期に引き続き、Facebook、Instagramなどに不正ログインされて、自分ではログインできなくなったという相談が増加しています。
「不正ログイン」相談件数の推移
「宅配便業者・通信事業者・公的機関をかたる偽SMS(脚注5)」に関する相談件数は、前四半期から約5.9%減の96件寄せられました。
手口内容に変化はみられませんが、偽SMSから偽サイトにアクセスしたという相談が引き続き寄せられています。Android端末においては偽サイトから不正アプリをインストールしてしまう相談事例を確認しています。
「宅配便業者・通信事業者・公的機関をかたる偽SMS」相談件数の推移
今四半期は「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール(脚注6)」に関する相談が前四半期から約10.3%増の43件寄せられました。
メールに書かれている嘘の恐喝内容に驚いて、その真偽についてのご相談が引き続き寄せられています。しかし、暗号資産で金銭を支払ってしまったという相談は確認していません。
「暗号資産(仮想通貨)で金銭を要求する迷惑メール」相談件数の推移
今四半期は「ワンクリック請求(脚注7)」に関する相談が前四半期から40.0%増の28件寄せられました。
ワンクリック詐欺の手口内容に変化はみられません。アダルトサイトを観ていたところ、突然会員登録が完了し、金銭を支払うように指示する画面がでてきたことに関して、支払の必要性についての相談が寄せられています。
「ワンクリック請求」相談件数の推移
今四半期のうち相談窓口に寄せられた相談事例を紹介します。
IPAセキュリティセンター 情報セキュリティ安心相談窓口
URL
2024年7月19日
掲載