ソフトウェア・トゥー、制作現場の自動化に「革命」〜作業負荷を低減してコスト削減
ワークフロー自動化ソリューション「SWITCH」
印刷物の多品種小ロット化が顕著になる中、制作現場の効率化を促進するソリューションが注目を集めている。そのような中、(株)ソフトウェア・トゥー(本社/東京都港区虎ノ門、石井剛太社長)のワークフロー自動化ソリューション「SWITCH」とPDFプリフライトチェックの「PITSTOP」は、作業効率の劇的な向上とコスト削減、そして印刷データの安全性を向上させる画期的なツールとして注目されている。そこで今回、ゼネラルマネージャーの川井浩司氏とプロダクトマネージャーの斉藤邦彦氏に、これらの製品の特長について話を聞いた。
同社は(株)Tooの子会社として設立され、約35年にわたり、主に印刷・デザイン業界向けに海外製ソフトウェアの輸入販売を行ってきた。これまでに取り扱ってきた海外製品は100社以上。現在は日本市場向けにローカライズされた約20社の製品を輸入販売しており、川井氏は「当社は単なる輸入代理店ではなく、日本のユーザーに合わせてカスタマイズされた製品を最適な形で提供することを使命としている」と話す。
そして現在、同社が注力している海外メーカーの1つがEnfocus社の製品であり、その代表格となるのがワークフロー自動化ソリューション「SWITCH」とPDFプリフライトチェックソフトの「PITSTOP」である。
スマートな方法でワークフローを整理・標準化する「SWITCH」
ワークフロー自動化ソリューション「SWITCH」は、制作現場におけるあらゆる繰り返し作業を自動化し、ヒューマンエラーを防ぎながら効率化を図るツールである。ファイルの入稿から整理、保管、PDF変換、プリフライトチェックといった作業を自動化し、RPA技術によって作業負荷を劇的に軽減する。
さらに、シームレスに複数のアプリケーションを目的に合わせて繋ぎ合わせ、ワークフローを自動化する。既存の反復作業やワークフローを整理して、標準化しながら短時間・低コストでワークフロー自動化の設計構築を行うことができる。
「SWITCHはユーザー自身によるカスタマイズが可能で、自社の要件に合わせた独自のフローを簡単に作成でき、様々なオプションを追加することで、高度な自動化も実現する」と斉藤氏は話す。
PDFプリフライトチェック、編集・修正も簡単な「PITSTOP」
「PITSTOP」はPDFファイルのプリフライトチェックや修正作業を自動化するツールとして、長年業界で高い評価を得ている。「PITSTOP Proは、Adobe Acrobatのプラグインとして動作し、フォントの埋め込み確認や画像の解像度チェック、色変換など、印刷業務に不可欠な機能を網羅している」と斉藤氏。ページ数の多いPDFに対しても、アクション機能を使えば一括で修正が行えるため、作業効率を飛躍的に向上させることができる。
一方、「PITSTOPServer」は、ホットフォルダー機能を利用し、PDFファイルのチェックと修正を完全自動で行うことが可能である。これにより、大量のPDFファイルも短時間で処理でき、手作業によるミスが減少し、業務効率が飛躍的に向上する。「サーバーでの自動化により、作業者間の結果の差異がなくなり、また、作業に慣れていない人でも同様の結果を得られるようになる」と斉藤氏は強調する。
オペレーターの「心理的負担」を軽減できたという喜びの声も
とくに、日々大量のPDFを扱う印刷会社においては、チェック作業にかかる時間が大幅に削減されているようで、「PITSTOP」を使うことにより、これまでの手作業では10分以上かかっていたチェック作業がわずか数秒で完了することもあるという。
「あるユーザーからは、PITSTOPを導入したことにより、単に作業時間が短縮されただけでなく、作業者の心理的負担が軽減されたという喜びの声も聞いている」(斉藤氏)
また、「SWITCH」と「PITSTOP」は組み合わせて使用することで、自動化の相乗効果をさらに高めることが可能。川井氏は「SWITCHを使ってPDFファイルを整理し、PITSTOPで自動的にチェック・修正することで、全体のフローがスムーズになり、効率が飛躍的に向上する」と説明する。
PDFプリフライトチェックの業界標準に。さらなる進化に期待
「SWITCH」と「PITSTOP」は、制作現場の業務効率化とコスト削減を同時に実現する画期的なツールとして今後、印刷業界に不可欠な存在となっていくだろう。実際、すでに国内で使用されている多くのRIPにおいても「PITSTOP」のプリフライトエンジンが標準で組み込まれているようで、川井氏は「プリプライトチェックでは、業界標準になりつつある」と話す。
さらに川井氏は「RPAやAI技術との連携が進み、より高度な自動化が実現される未来を見据えている」と展望する。制作現場の自動化に"革命"をもたらしているといっても過言ではない両製品のさらなる進化に期待したい。