マツダCX-60 XDハイブリッド プレミアムスポーツ(4WD/8AT)/CX-60 XDエクスクルーシブモダン(4WD/8AT)/CX-60 XD SP(FR/8AT)
輝きが見えてきた 2025.03.01 試乗記 マツダ入魂のミドルサイズSUV「CX-60」が、一部改良で足まわりの味つけを刷新。光るところがありながら、粗削りな部分も目立ったその走りは、どのように進化したのか? パワートレインや駆動方式の異なる、3つの仕様を乗り比べて確かめた。デビュー当初に抱えていた課題
2022年にデビューしたCX-60は、マツダが社運を賭けた新世代ラージ商品群の第1弾。エンジン縦置きFRプラットフォーム、直列6気筒ディーゼルエンジン、トルコンレスAT、プラグインハイブリッドユニットなど、すべてが新開発だった。世間では新型車といっても、「手持ちのプラットフォームやユニットを使いつつ、一部が新開発」という例が多く、ここまですべてが新しいのは稀(まれ)。2012年の初代「CX-5」もそうだったが、マツダは一気に変えるのが好きなのかもしれない。それだけ商品力やブランド力を上げるポテンシャルがある反面、完成度を高めるのは難しいというリスクはある。
デビュー当初のCX-60では、その懸念が表れてしまっていた。低速域ではゴツゴツと硬い乗り心地で突き上げ感が強い。そのぶん高速域で素晴らしい走りをするのであれば、ちょっとスポーティーに振りすぎているというエクスキューズをつけられるが、そうした場面でも上下動の収まりは悪く、直進性もいまひとつといったところだった。メイングレードとなる「XDハイブリッド」は、ずぶといトルクを持ちながら燃費は良好という優れた性能で、あえての3.3リッターという大排気量の選択と、トルコンレスATの採用が功を奏していたが、走行中のエンジン停止からの再始動時にシフトショックがあって煩わしいというのが懸念材料だった。
マツダとしても課題は自覚していて、ハードウエアの多くを共有する「CX-80」では、かなりの改善がみられた。低速域での硬さはほぼなくなり、エンジンの再始動もスムーズになっていた。ただし、上下動の収まりの悪さはまだ残っていて、新しいFRプラットフォームを完璧に使いこなすとまではまだ言えないというのが、正直な感想だった。
そのCX-80の登場からそれほど時間がたっていないなかでの、改良版CX-60の試乗である。期待しすぎないで臨んだのだが、想像するよりもずっとよくなっていることに驚いた。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!
-
NEW
マツダCX-60【試乗記】
2025.3.1試乗記マツダ入魂のミドルサイズSUV「CX-60」が、一部改良で足まわりの味つけを刷新。光るところがありながら、粗削りな部分も目立ったその走りは、どのように進化したのか? パワートレインや駆動方式の異なる、3つの仕様を乗り比べて確かめた。 -
NEW
春を楽しむならコレ! 世界のオープンカー特集
2025.3.1日刊!名車列伝寒さが和らぐこの季節。ルーフを開け放ち春のおとずれを楽しむことができる、世界のオープントップモデルを日替わりで紹介します。 -
NEW
加熱する国産旧車ブームの最前線! 「ノスタルジック2デイズ2025」の会場から
2025.2.28画像・写真2025年2月22日、23日の2日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で、「日本最大級のクラシックモーターショー」をうたう「ノスタルジック2デイズ2025」が開催された。会場に展示された希少な国産旧車の姿を写真とともにリポートする。 -
webCG×DEFENDER Special Site |比類なきプレミアムクロスカントリーモデル「ディフェンダー」の魅力に迫る
2025.2.28DEFENDER Special Site<AD>あらゆる地形をものともしない世界屈指の走破性とタフな機能美が極まったデザイン、そしてどんなシーンでも頼れる日常性。1948年に登場し、綿々と進化を続けてきたプレミアムクロスカントリーモデル「ディフェンダー」が持つ“特別”に迫る。 -
気がつけば50年 孤高の大型バイク「ホンダ・ゴールドウイング」の本質に迫る
2025.2.28デイリーコラム1975年にデビューしてから半世紀。ホンダの大型ツアラー「ゴールドウイング」は、6代にわたって多くのファンに支持されてきた。立派すぎて近づき難くもある、このバイクの本質とは何か? 50年の節目に、その存在意義を考える。 -
第1回:味わい深い実力派「クラシック350」でバイクの魅力を堪能する
2025.2.28ロイヤルエンフィールド日常劇場イギリスで生まれインドで育った世界的なバイクブランド、ROYAL ENFIELD(ロイヤルエンフィールド)を特集。まずは、レトロムード満点で、かつ目を見張る走りを見せる空冷バイク「クラシック350」の魅力に迫る。