DD
アイドルファンの専門用語?「DD」とは・「DD」の意味
「DD」とはアイドルオタクの中で広まったスラングであり、特定アイドルグループについて、複数の推しがいる状態である。「DD」は「誰でも大好き(daredemo daisuki)」の略だ。多くのアイドルファンはグループを応援するとき、「推し」を設ける。グループの中で一番応援するメンバーを支持し、特典会やグッズ購入を楽しんできた。しかし、DDのファンはグループで、誰か1人を応援することがない。さまざまなメンバーの特典会に通い、そのたびに「好き」「応援している」という言葉を口にする。
DDはネガティブな意味で使われることが多い。その理由は、アイドル視点とファン視点の両方から嫌われるからだ。アイドルからすると、自分の特典会に通っていたファンが、別のメンバーにもいい顔をしているのは不愉快である。握手会やチェキ会ではファンの動きもアイドルから見えるので、余計にDDは目につく。アイドルの精神衛生を悪化させることもあり、DDは敬遠される傾向にある。
また、ファンからすれば、DDは純粋なオタクたちをバカにしているように感じてしまう。推しのためだけに活動しているオタクたちに対し、DDは複数のメンバーへの愛情を口にしながら、イベントや交流会には顔を出す。こうしたスタンスを「不純である」「公平ではない」と考えるオタクは多い。そのほかにも、アイドルの気持ちを考えれば、「DDはよくない」との意見もある。
一方で、アイドルの運営が積極的に、DDを取り締まるような例は少ない。運営がDDにグループの利益を阻害されるような場面はないので、実質上、認められている状態である。DDの中には複数のメンバーに、均等に金銭を使うタイプも多い。運営の立場からすれば、DDは優良な客との見方も可能だ。
DDという言葉自体はコアなアイドルオタクの間では普通に使われていて、ツイッターや掲示板で頻出していた。それが一般層に広まるきっかけとなったのは、AKB48のブレイクである。秋元康プロデュースのアイドルグループ、AKB48は2009年から2018年までの間、シングル曲の選抜メンバーを決める、「総選挙」を開催していた。総選挙はファン参加型であり、シングルCDを購入すればメンバー1人に投票できる。そのため、AKB48と関連グループの人気は、得票数というデータによってはっきり可視化されていた。得票数が上位のメンバーは、次のシングル曲で重要なポジションを任されるシステムになっていた。
さらに、AKB48では特典会のひとつである、個別握手会の成績が、メンバーのキャリアに大きく影響していたといえる。握手会の成績がいいメンバーは運営から評価され、メディア露出の機会を増やしやすかった。つまり、メンバーにとって、ファンが誰を推しているかは自身の進退に関わる問題だった。こうした状況を受けて、AKB48のメンバーやオタクからは、DDについての意見が飛び交うようになったのである。
AKB48の商業的成功以降、同様のビジネスモデルを踏襲したグループアイドルが各地で量産されていく。総選挙やそれに近いイベントもさかんに行われており、アイドルオタクが推しを公言することの重要性は高まっていた。相対的に、DDへの批判的な眼差しは強くなっていったといえるだろう。ただし、AKB48が総選挙を休止した2019年ごろからは、グループアイドルのメンバー同士を競わせるようなプロデュースが減ってきている。それにともない、DDへの考え方も多様化していった。
たとえば、AKB48のライバルグループであり、2015年ごろから躍進した乃木坂46はメンバー同士の仲の良さをアピールして人気となった。オタクもメンバーの関係性を追いながら、グループ全体を応援する傾向にある。いわゆるDDについても、否定的な感想を持たれることが少ない。さらに、嵐やBTSなど、男性アイドルグループの中にも、メンバーの絆を強調するプロモーションが見られるようになった。これらのグループもDDを生み出しやすい構造になっていて、特定の推しを決めないファンも批判はされにくい。
DDと似た言葉に「箱推し」がある。いずれも、特定のメンバーだけを推さないファン活動のことだ。ただし、箱推しは「グループそのものが好き」というニュアンスを持つ。メンバーを応援しているというよりも、グループ全体の活動を愛しているファンについて、箱推しを使う。箱推しはDDのように、メンバー間で目移りしているわけではない。アイドルオタクのあり方として、DDよりは肯定的に受け入れられてきた。なお、DDはアイドル以外の場面でも使用できる言葉だ。歌い手やアニメのキャラクター、お笑い芸人などに対しても、DDのファンは存在する。そのほかでも、オタクがいるジャンルでは高確率で、DDも生まれやすいといえるだろう。
「誰でも大好き」以外のDDでは「direct damage」の略が知られている。このDDは「直接的にダメージを与える呪文」を意味する。ロールプレイングゲームで多用される専門用語の一種だ。また、デューデリジェンス(Due Diligence)も「DD」と表現することがある。デューデリジェンスとは、投資やm&aの際に行われる調査を意味する。巨大な投資やm&aを進める際には、相手の経営状況が重要だ。相手の経歴にも嘘がないか、しっかり調べなければならない。後で失敗しないよう、投資家はDDを行う。信頼できる調査結果が出てようやく、投資家は決断をする。
「DD」の熟語・言い回し
過度なDDとは
極端に推しを作り、いずれにもいい顔をしているオタクのことである。そもそも、DD自体がオタク界隈では嫌われやすい。特定の推しがいるオタクからすれば、「自分の方が真面目に応援している」と思ってしまうからだ。さらに、DDのせいで特典会に漏れたり、グッズを購入できなかったりするオタクは、怒りをつのらせていく。こうしたネガティブな感情が「過度なDD」という言葉には反映されている。実際に、SNSではプロフィール欄に「過度なDDは嫌い」「過度なDDとの絡みはお断り」といった文言を載せているアカウントもある。
一方で、どこからを「過度」とするのかの境界線は曖昧だ。大量の推しを作っているオタクが批判されないこともあれば、2人しか推しがいなくても嫌われる人はいる。DDとは見る人が感覚的に断定するものなので、「何人までならば過度ではない」という定義を作るのは難しい。また、過度なDDという言葉で八つ当たりをしたり、優越感を抱いたりしているオタクもいる。「自分の方が純粋なオタクである」ということを示そうと、批判的なフレーズを使ってしまっているのだ。過度なDDに罰則があるわけではなく、「個人の自由」とする見方もある。
ネットDDとは
「ネットDD」とは「ランドネットDD」のことだ。正確には「株式会社ランドネットディディ」と表記する。ランドネットディディはリクルートと任天堂の合弁会社だ。64DDを使った会員制ネットワークサービス「ランドネット」の運営を主な事業としている。1999年に設立され、2000年から活動を開始した。その後、2020年にランドネットがサービスを終了し、会社は解散している。
「ネットで活動しているDD」の略で「ネットDD」を使うこともある。アイドルや歌い手、アニメのファンはネットを交流の場としてきた。ファンサイトやSNSで情報を共有したり、意見を交換したりするのは、オタク活動の中心である。ただし、スペースによってはDDへの解釈が厳しいことも少なくない。DDの振る舞いは、特定メンバーの熱心なファンからすると軽薄に見えるからだ。そこで、「ネットDD」という言葉により、一部のファンを否定しようとする動きも起こっている。
DD
ディー‐ディー【DD】
読み方:でぃーでぃー
ディー‐ディー【DD】
読み方:でぃーでぃー
ディー‐ディー【DD】
読み方:でぃーでぃー
《destroyer》駆逐艦を示す米海軍艦種類別記号。自衛隊では、汎用護衛艦の略号、または小型護衛艦(DE)以外の護衛艦(汎用護衛艦・ヘリコプター護衛艦・ミサイル護衛艦)の略号として用いられる。
ディー‐ディー【DD】
読み方:でぃーでぃー
ディー‐ディー【DD】
ディー‐ディー【DD】
読み方:でぃーでぃー
ディー‐ディー【DD】
読み方:でぃーでぃー
ディーディー
ディーディー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 16:09 UTC 版)
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