自動制御
機械、設備が、自らその機械、設備をコントロールすること。以前は機械の各部の作動状態を示す情報、例えば位置、速度、回転数、温度、PH、圧力など物理量を測定する計器を人間が常時監視して、それらが設定・計画値から外れると、それを設定・計画値にもどすために機械を人間が操作していた。それに対し自動制御では、それらの情報をコンピューターなどを内蔵した機械、設備の制御装置にフィードバックし、所期の設定・計画値を維持し、無人で機械、装置の運転が継続される。最近ではコンピューター技術が進歩し、それを機械に組み込むことで自動制御化が広く普及してきており、例えば金型の機械加工工程では、ATC付きNC工作機械により無人化運転が行われている。
自動制御
【英】: automatic control
自動制御とは、装置内などの状態の計測結果が目標値から外れた場合、それを再び目標値に合わせる操作を、人の手を煩わせることなく、調節計の働きによって、自動的に行うことをいう。制御系は、測定を行う検出部(検出器)、比較、計算、訂正命令を行う調節部(調節計)、訂正動作を行う操作部(調節弁)から成り立っている。訂正動作が行われていると、その結果は制御量の変化となって検出器に表れ、再び測定、比較、計算の操作に戻る。このように訂正のための信号の結果が、プロセス装置などを通して測定結果として戻ってくる(フィード・バックする)ので、フィード・バック(feed back)制御といい、これは自動制御の基本的な手法である。石油産業においては、原油・天然ガスの生産・処理の段階でも、パイプラインによる送油・送ガスの段階でも、また製油所における各工程においても、処理加工の対象は流体であり、それらは各種装置や管路のなかを流動しながら一定の状態を保ち、あるいは一定の変化を起こすよう制御されなければならないが、流体の変化の状態を直接目で見たり、触ったりすることがほとんどできない。そこで、装置内などの状態(流量、温度、圧力、液面、性状など)を計器を使って測定し、これらが所定の運転条件に一致するように自動制御を行う必要がある。特に製油所においては、原油の常圧蒸留から始まって減圧蒸留、各種中間製品の分解、改質、脱硫など、多種多様の工程があり、それぞれの工程に使われる多種多様の装置の操作はすべて自動制御を必要とするのみならず、装置相互間でその運転条件を相関的に自動制御しなければならないことが多い。このため石油精製工業は自動制御の活用の幅も広く、技術的にも先端的であるが、最近の製油所ではコンピューターが制御のためにも用いられるようになっている。マイクロコンピューターをベースとした DDC(direct digital controller: 分散型直接ディジタル制御システム)の開発により、経済的に、高度の制御が可能となってきている。 |
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