viable
「viable」とは、実現可能な・見込みのある・生存可能なということを意味する英語表現である。
「viable」とは・「viable」の意味
「viable」とは、主に「(計画などが)実現可能な」、「成功が見込める」という意味を表す形容詞である。また、「(胎児・新生児・植物が)生存・生育能力のある」という意味でも用いられる。いずれの場合においても、ある状況下で生存もしくは存続することが可能であり、かつ発展する可能性を持っている状態を表す。医学用語としても用いられ、細胞や癌などの腫瘍が「増殖する・増殖しうる」状態を示す際に「viable」を伴って表記することがある。「viable」の副詞形は「viably」で「生存できる状態で」や「実行可能な状態で」という意味を表す。「viable」の発音・読み方
「viable」の発音記号は「vάɪəbl」である。カタカナで表記すると「ヴァイアブル」のような発音となる。頭の「vi(vάɪ)」の部分は、唇を「オ」の形にしたまま「ア」と発声するイメージとなる。「a(ə)」の部分は曖昧母音であり、口の中の力を抜いて、やわらかく「ア」と発声するイメージとなる。「ア」と「エ」の中間のような音とも言われる。「viable」の語源・由来
「viable」はラテン語の「vitabilis」に由来する。「vitabilis」は、「生きる」という意味の「vivere」に「〜できる」という意味の「-abilis」を合わせた語で、「生きることができる」という意味を表す。「viable」は「vitabilis」と同様の意味合いを指す語として用いられている。「viable」の覚え方
「viable」の語の成り立ちを踏まえることが、語が持つイメージの把握に繋がる。「viable」は「生きる」という意味を表す「vi-」と、「〜できる」という意味を表す「-able」を合わせた語である。こうした成り立ちから、「生存・生育能力がある」という意味や、「実現可能な」、「成功が見込める」(=生き残る可能性を持つ)という意味を持つことが理解できる。「vi」から始まる語は、他にも「vitality(生命、活力)」や「vivid(生き生きとした)」など、「生命」に関連する意味を持つ語がある。このような語と合わせて覚えることも、語のイメージの把握に繋がる。「viable」の類語
「viable」の「ある状況下で生存もしくは存続することが可能であり、かつ発展する可能性を持っている状態」と類似した性質を表す、「achievable(達成可能な)」、「feasible(実現可能な)」、「doable(することのできる)」「attainable(成し遂げられる)」が類語として挙げられる。「viable」を含む英熟語・英語表現
「viable」は名詞を伴って「実現可能な」や「生存可能な」という性質を持つものや事柄を指す表現として用いられる。「viable cell」とは
生きた状態である細胞のことを示し、日本語では「生細胞」と表記される。「living cell」と呼ばれる場合もある。
「viable alternative」とは
実現することが可能な代替案を示す語として用いられる。「viable」を伴うことによって、単なる代替案ではなく、より現実的な(実現可能な)代替案という意味合いを示す。例を挙げると「Employment in the urban garment factories is no longer a viable alternative for the rural population(都市部の縫製工場での雇用は、もはや農村部の人々にとって現実的な選択肢ではない)」といった表現になる。
「viable」の使い方・例文
「viable」は「実現可能な」や「見込みのある」という意味で主に用いられる。例を挙げると、「It's a brilliant idea but I doubt if it is economically viable(それはとてもすばらしい考えだが, それが経済的[財政的]に実行可能かどうか疑わしい)」「a politically viable scheme(政治的に実行可能な計画)」「The plan doesn't seem viable(その計画は実行可能とは思えない)」といった表現になる。「生存可能な」という意味で用いる場合は、「a 7-month viable fetus(生育可能の7ヶ月の胎児)」「A fetus is viable by about the 28th week of pregnancy(胎児は妊娠28週目くらいまでに生存可能な状態になる)」という表現になる。なお、胎児が「viable」であるということは、医学的には胎児が子宮外で通常生存可能な程度に形態と器官が発達した状態であることを指す。また、「新興国」のことを「a new viable country」と表記することもある。
生存可能
胎児は妊娠の一時期までは生存不能 2、その後は生存可能 1といわれる。その区分は、胎児が母体外でも独立に生存しうる時、通常は妊娠継続期間 3が28週間を超えた時に起こる。妊娠がこれ以上長く続いた時、(生きている、あるいは死んだ)胎児の娩出は出産 4の際に起こる。また早期胎児死亡と結びついた早期の娩出を妊娠中絶 5(§604参照)と呼ぶ。出産後約6週間(これは子宮が正常の大きさを取り戻す期間であり、妊娠の確率が低い時期であるが)は産褥期 6と呼ばれる。
- 1. 生存可能なviable(形);生存可能性viability(名)。
- 2. 生存可能性を決める最短期間は国によって様々で20~28週の間にあるが、世界保健機構(WHO)は28週を基準期間とするよう勧告している。一般に、妊娠期間は最後の月経last mensesの開始から計算される。これは、受胎の瞬間から計算される真の妊娠継続期間true duration of pregnancyと区別して、慣用的妊娠継続期間conventional duration of pregnancyといわれる。
- 4. 胎児の娩出の実際の過程は分娩delivery, parturitionと呼ばれるが、それは陣痛laborの終了を意味する。出産confinementはこれに加えて胎盤placentaの分離または排出(あるいは後産afterbirth)を含む。
- 5. 妊娠中絶abortion(名):妊娠中絶するabort(動);流産を起こすabortifacient(形、名としても使われる);中絶医abortionist(名):人工妊娠中絶を実行する医師。日常的には、中絶という語は自然妊娠中絶(604-1)の対概念として人工妊娠中絶(604-2)の意味で用いられることが多い。
- 6. 産褥puerperium(名);産褥のpuerperal(形)(424-4参照)。
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