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【モンベル新作】 晴雨兼用傘「O.D.アンブレラ プラス」で考えた、山で使う傘の機能(3ページ目)

色による効果の違いはあるか?

O.D.アンブレラプラス50
撮影:ポンチョ

次に考えたのが色です。O.D.アンブレラ プラスにはタン、ブルーグリーン、オレンジの3色が用意されています。遮熱効果に違いはあるのか? 簡単なテストを行ってみると、以下のような結果となりました。

タン:15.6℃
ブルーグリーン:15.5℃
オレンジ:16.3℃

※直射日光下の気温21℃で、15分間傘を広げた後の傘の内側=日陰の部分の気温を計測

ただし、タンとオレンジは50サイズですが、ブルーグリーンは60サイズの大きい傘でテストしました。

O.D.アンブレラプラス50
撮影:ポンチョ

この3色の中では、もっとも熱吸収率がよいと思われるブルーグリーンの傘内気温が低く、熱反射率が悪くないはずのオレンジが高かったのは意外です。厳密なテストではないので、傘の大きさ、風の影響など、色以外の要因が作用したと思われますが、しかし大差はなく、誤差の範囲の結果ともいえます。

雨傘と比較すると、その機能は一目瞭然

O.D.アンブレラプラス50
撮影:ポンチョ (左)濃紺の雨傘、(右)O.D.アンブレラ プラス50

ちなみに、O.D.アンブレラ プラスのキャノピー内側はポリウレタン・コーティングが施されていて、遮熱効果を発揮します。

上画像は、2種類の傘を太陽に向けたところです。左が光を遮りそうに思える濃紺の雨傘、右がO.D.アンブレラ プラス50です。O.D.アンブレラ プラス50は光をしっかりと遮っています。

手をかざすと温かさがかなり異なり、遮熱していることもはっきりとわかりました。

O.D.アンブレラプラス50

O.D.アンブレラ プラスは、さらに人体に有害な紫外線であるUV-A、UV-Bを99.7%遮へいする機能も装備しています。

内側の黒いポリウレタン・コーティングは眩しさも抑えてくれ、炎天下では、サングラスを掛けているような効果も感じられました。

このようにO.D.アンブレラプラスは、内側のポリウレタン・コーティングによって、遮熱、UVカット、遮光といった機能を装備しているので、外側のカラーによる大きな差はないのだと思われます。

新しくなったグリップが惜しい……。ひと工夫するのがオススメ

モンベル
提供:モンベル(サンブロックアンブレラ55)

モンベルの折り畳み式のアンブレラは、いずれも機能バランスにすぐれたものなのですが、1点だけ改良してほしいと思っていたところがあります。それがグリップです。樹脂製で小さく、ハンドループも備えていないので、長時間持って歩いていると、手が疲れてきてしまうんです。

街用なら長く差し続けることは稀なので、問題ないといえば問題ないのですが……。

でも、O.D.アンブレラ プラスは、グリップ変更してくれました!

O.D.アンブレラプラス50
撮影:ポンチョ

細身ではありますが、持ちやすい大きめ。手にやさしく、馴染みのよいE.V.A.製のグリップになりました。

またグリップエンドには、濡れた傘を乾燥させる際に吊下げられるループが装備されています。コレが手を通せるくらいの長さだと、完璧だったのですが……。

私は、使わなくなったスタッフバッグのストラップを流用して、グリップエンドの短いストラップに連結させました(上画像左)。

O.D.アンブレラプラス50
撮影:ポンチョ

というのも、延長させたストラップの輪に親指以外の4本の指を通してストラップごとグリップを握ると、風に傘が少し煽られてもストラップがストッパーとなってくれ強く握らなくてもよいのです。つまり、疲れにくいんです。

多くのアウトドア用傘は、手に掛けられるストラップを装備して、使用時に強風によって傘が飛んで行ってしまうことを防いでいます。しかし、実際には傘飛び防止よりも、疲労軽減の方が効果が大きいんです。もしO.D.アンブレラ プラスを使うという人は、是非、ストラップを延長してみてください!

私がO.D.アンブレラ プラス50の“タンカラー”を選んだ理由

O.D.アンブレラプラス50
撮影:ポンチョ

今回、O.D.アンブレラ プラスが新発売されて、購入に至った経緯を、ざっくりと以下にまとめてみました。

①折り畳み傘が長傘か?

これまで、私は山用の傘として折り畳み傘を使っていました。最近の折り畳み傘は100g以下のモデルも増えてきて、軽さを優先するなら、折り畳み傘が最適です。収納サイズが小さくても、広げると直径100cmもあるモデルもあります。ただ、開閉、収納がちょっと面倒なんです。

それに差したとき、風が出てきたときの安定感、強度は、長傘の方が、ずっといい。壊れる心配も、長傘の方が少ないので、山向きに思えます。

②コンパクトがワイドか?

O.D.アンブレラプラスは直径86.5cmの50と、直径101cmの60サイズがあります。雨傘としてはバックパックまですっぽり覆う60のほうが機能的ですが、狭い登山道が多い日本の山では、50のコンパクトさが適していると判断しました。

また、今回私の傘の購入目的のメインは日除けなので、上半身が隠れる程度の50のコンパクトさで問題ありません!収納長も短く、パックのサイドポケットに収納して公共交通機関を利用する際に邪魔にならないのもポイントです。

③シルバーコーティングか、否か

日除け傘としてメインに使うなら、傘の表面をシルバーコーティングした光の反射率の高いモデルが、選択の一番手となります。その方が、涼しいのは間違いないでしょう。

ですが、これまでもシルバー傘購入に踏み切れなかったのは、愛用している青や黄色のジャケットにグリーンのバックパックを背負って、さらにキラキラシルバーの傘を差すのは、エマージェンシー過ぎる気がするからなんです……。その点、O.D.アンブレラ プラスには、アウトドア用傘としては珍しいナチュラルなタンカラーがあったので、選択しました。

再び、山で傘は必要か?

O.D.アンブレラプラス50
撮影:ポンチョ

冒頭で、山で傘は必要か?という問いの答えとして、私は雨除けと暑さを理由に傘を差していると書きました。その前提として、風が吹いていなければ、強くなければとも書きました。

ですが、風が強く吹いている稜線は、真夏でも雨が降っていれば寒く、晴れていても涼しいです。だから風に傘が飛ばされたり、身体が煽られないように、安全のために傘を差さないという状況ではなく、防寒防風として傘ではなく、レインウエアやウインドシェルを着用するシーンだと思います。

だから、山で傘は必要か否かという問いはちょっとおかしく、正確に表現すれば、山で傘が必要なシーンで、使うか?使わないか?が正しいんだと思います。

もちろん、私は使う派です。自分自身のための暑さ対策として、同行者やたまたま遭遇した熱中症気味の人にかざす日傘=エマージェンシーアイテムとして、今回購入したO.D.アンブレラ プラス50を活用したいと思っています。

それでは皆さん、よい山旅を!

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