英スコットランド・アバディーンの北にある、自身が所有するゴルフ場を回りながら報道陣に応えるドナルド・トランプ氏(2016年6月25日撮影)〔AFPBB News〕 これが正直な感想である。昨年6月、共和党ドナルド・トランプ候補(以下トランプ)が大統領選に出馬して以来、暴言を含めて様々な主張を繰り返してきた。 だが今、過去の言い分と最近の発言とを比較すると、矛盾が生まれていることに気づく。昨年発言した内容を否定するかのように、時には都合のいいように、主張を変えているのだ。 日本の政治家にも見られることではある。だがトランプは大統領候補である。主張や公約の不一致は、政治家としての資質と将来性に大きなマイナスとなるばかりか、当選の可能性を自ら低下させてしまう。 いくつか例を挙げてみたい。 イスラム教徒の入国完全禁止 まず最もトランプらしい発言の1つであるイスラム教徒の米国入国の禁止についてだ。昨