アメリカ、カタール、エジプトの仲介により、人質と政治犯の交換などを骨子とするイスラエルとハマスの停戦合意が成立した。交渉終盤、バイデン政権とトランプ陣営はそれぞれ停戦を働きかけ、イスラエル政府との三者会合を実施するなどの“二人三脚”をみせた。バイデンとトランプが足並みを揃えられたのは、アメリカの利益優先と“ガザ停戦”のレガシー樹立で共通したからである。 バイデンとトランプの二人三脚 1月15日、イスラエルとハマスは停戦に合意した。停戦交渉はアメリカ、エジプト、カタールが仲介していた。 今回の合意に関して、米バイデン大統領が「我々の提示した枠組みに沿って停戦合意が実現した」と成果を強調した一方、トランプ次期大統領は「この歴史的な停戦合意は自分が11月の米大統領選挙で勝った結果」と自らの存在感を誇示した。 両者の言い分は、それぞれ間違いとはいえない。バイデンとトランプは派手に対立してきたが、ガ