制御システムを標的にした「Stuxnet攻撃」が海外のセキュリティ業界で大きな話題になった。IPAは、今後国内でもこの種の攻撃が深刻な問題につながる恐れがあると提起する。 2010年夏、電力などのエネルギーを制御するシステムを標的にする「Stuxnet攻撃」が発生し、世界中のコンピュータセキュリティ業界を震撼させる事態になった。この攻撃によって制御システムが第三者に不正操作されれば、電力供給がストップするなどの深刻な被害が発生しかねないためだ。情報処理推進機構(IPA)は、Stuxnet攻撃によって顕在化した脅威を「新しいタイプの攻撃」(海外では「Advanced Persistent Threats=高度化した執念深い脅威」と呼ばれる)と名付け、12月17日にレポートを公表した。 「新しいタイプの攻撃」に見られる特徴には、次のようなものがある。 従来は侵入が困難とされたシステムに侵入する