著作権は、作品の価値が高まるのを阻害する何かを創作した人が、自分の創作物をコントロールするのは当然だ。なぜなら、それが著作権というものだから。私たちはそう考えるかもしれないが、そもそも著作権とは一体、なんのためにあるのだろうか。たとえば、子どもの頃、誰かがおもしろい遊びのルールや言葉を「発明」すると、みんながそれを真似たり、アレンジして「進化」させたことを思い出す。あるいは、宴席で流行りの芸人のものまねをする人もいるかもしれない。そこに芸人本人がやってきて、「これは自分が考えた芸なのだから無断で使うな」と言ってきたら? 正しいかもしれないが、どこか釈然としないのも確かだ。遊びのルールや言葉、芸人のセリフや身振りは、ほかの「モノ」とは違って、他人が使っても減ることがない。文章や映像、音楽もそうだ。そして、多くの人がそれを使うことで、価値が上がるとすら言ってもいい。 逆に言えば、どれだけおもし
こちらでもふれているように、本記事はもともと『広告』著作特集号(2020年3月26日発行/発行元:博報堂)に掲載予定であった。しかし、博報堂社内の関係各所への確認や調整に想定以上の時間がかかり誌面への掲載を断念。雑誌の校了後も調整を継続し、幾度もの確認・修正の往復を重ねた。そして初稿の完成から約7カ月、ようやく社内調整が完了し、noteにて公開を行なう運びとなった。本記事は全文無料、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス「CC BY 4.0(表示4.0国際)」で公開する。『広告』リニューアル第2号の特集は「著作」。オリジナリティや著作権にまつわる記事を多く掲載している。しかし、そもそも発行元であるわれわれ博報堂は、このテーマを扱うにあたってどのような立場にいるのだろう。 多くのクライアントとともに、CMやポスターなど日々膨大な広告制作物を世に送り出している身として、オリジナリティや著作権に対
またDMCAが悪用されたらしい。 口封じなんてこんなに簡単。「著作権侵害」によってTwitterが凍結された話 – 森哲平 note ラブライブパネル批判アカウントが相次いで凍結。DMCAを悪用した嫌がらせか – ハーバー・ビジネス・オンライン ある朝、目覚めると、僕のTwitterアカウントが凍結されていた – 赤木智弘|論座 赤木智弘氏、北守氏、Simon_sin氏などのアカウントが凍結される – Togetter 2月19日ごろ、森哲平氏、北守氏、赤木智弘氏、Simon_sin氏、イナモトリュウシ氏らのTwitterアカウントが相次いで凍結された。幸い、いずれも数日で復旧したが、森・北守・赤木各氏の記事によれば、権利者を騙った何者かがTwitterに著作権侵害通知を複数送付したために、凍結されたようだ。 DMCA侵害通知を記録・公開するLumenデータベースを見ると、今回凍結されたア
《この記事は約 12 分で読めます(1分で600字計算)》 共同通信や産経新聞などによると、自民党文部科学部会などの合同会議が2月25日に開催され、海賊版対策の「ダウンロード規制法案」を了承したという。本稿では、そもそもこの「ダウンロード規制」はどういう目的で導入されようとしているのか? 現行はどういう制度なのか? それがどう変わろうとしているのか? などについて、改めて、なるべくかみ砕いて解説する。 「ダウンロード規制法案」とは? 共同通信や産経新聞などの言う「ダウンロード規制法案」というのは、ちょうど1年前に「スクショ違法化?」と大騒ぎになり、国会提出が断念された著作権法改正案の修正版のこと。前回は、日本漫画家協会や出版広報センターなど権利者側からも、表現活動の萎縮を懸念する声が挙がっていたが、再募集されたパブリックコメントや検討会などを経て修正が入ったことにより、今国会で成立する可能
黒枠のラベルは、コンテンツホルダー自身が付与したものです。グレー枠のラベルは本文解析で自動付与されたものです。 自民党は25日、文部科学部会などの合同会議を開き、インターネット上に無断掲載された著作物と知りつつダウンロードする行為を違法化する著作権法改正案を了承した。漫画などの海賊版サイト対策の一環。数十ページの漫画の1こまといった軽微なダウンロードは違法としないなど、国民の懸念に配慮して規制対象を絞り込んだ点を評価した。 近く党内手続きを終了。政府は3月に改正案を閣議決定し、今国会での成立を目指す。 改正案は、これまで映像と音楽に限定していたダウンロード規制を漫画や雑誌、ゲームなど全ての著作物に拡大。継続・反復といった悪質なケースには刑事罰を科す。
新年明けましておめでとうございます。 さて、新年早々ではございますが本日新聞記事とリリースにて、竹書房がクラウドフレアというクラウドサーバを運営する企業に対して訴訟を提起したことを発表いたしました。 今からリリースでは書けなかった「なぜ竹書房がこの訴訟提起にいたったのか」をここに書いておこうと思います。 さて。 まず話は4年前に遡ります。 自分はそのときから竹書房の業務執行責任者をやることになるのですが、そのためにそのときの竹書房の業務と組織をすべて洗い出したときある事実に気がつきます。 この会社、法務がないぞ…? 中小企業あるあるなんでしょうかね、特に業務のバックヤードやサポートといった部分で重要なのに存在しない部門がある。何十年もその必要性に誰か気づかないもんなんでしょうか。とにかくこのとき竹書房に「法務部」はなかったのです。 ちなみに人事もありませんでした。泣ける。 時は2015年。
海賊版サイトの運営者が違法にアップロードした漫画などのデータをサーバ上から削除しなかったとして、出版社の竹書房がCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)事業者の米Cloudflareに対し、損害賠償とデータの削除を求める訴訟を、東京地裁で2019年12月20日に起こした。竹書房が1月7日に発表した。 CloudflareなどのCDN事業者は、配信元のサーバデータをキャッシュデータとして一時的に複製・保存し、配信元へのアクセス集中を緩和している。多くの海賊版サイトはこの仕組みを利用し、コンテンツを配信している。 こうした状況を受け、竹書房はCloudflareに対し、違法にアップロードされた漫画などのデータをサーバ上から削除するよう要請したという。しかしCloudflareが対応しなかったため、今回の訴訟に至ったとしている。 訴訟は、竹書房のWebサイト「WEBコミックガンマ」に「どるから
人気漫画をインターネット上に無断で掲載していたとして著作権法違反の罪に問われている、海賊版サイト「漫画村」の元運営者の初公判が開かれ、元運営者は「私に責任はあると思う」と述べ、起訴された内容を認めました。 海賊版サイト「漫画村」の元運営者、星野路実被告(28)は、おととし、人気漫画「ONE PIECE」と「キングダム」の画像データを漫画村で公開して誰でもダウンロードできるようにし、作者や、出版した「集英社」の権利を侵害したとして著作権法違反の罪に問われています。捜査段階では、黙秘を続けていました。 16日福岡地方裁判所で開かれた初公判で、星野被告は「漫画村にアップロードされた漫画について詳しくは知りませんが、私に責任はあると思います」と述べ、起訴された内容を認めました。 検察は、漫画村について、星野被告が安達亙被告(38)とともに、遅くとも3年前までに運営を開始したと説明しました。 そのう
講談社は11月18日、海賊版リーチサイト「はるか夢の址」の運営者を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で勝訴したと発表しました。 講談社の発表 訴訟は2019年7月に大阪地方裁判所で、同サイトの運営者3人が『ヤングマガジン』『イブニング』など8誌の漫画を無断でアップロードしていたとして同社が起こしたもの。同社は約1億6000万円の損害賠償を請求していました。 大阪地裁は同社の主張を全面的に認め、3人に対して総額約1億6000万円の支払を命じました。3人に対しては既に刑事事件でそれぞれ懲役3年6カ月、同3年、同2年4カ月の有罪判決が下されています。 「今回の判決は、刑事事件の判決と併せて、意図的に著作権を侵害し違法な海賊版サイトを運営する行為が、いかに反社会的で悪質なものであるかを示した有意義なものと考えております。弊社は、海賊版被害の拡大や蔓延を防ぐために、今後も積極的に海賊版サイト運営者ら
こんにちは!アルというマンガのサービスをやっている、けんすうと申します。最近ハマっているのは、ジャンプ連載中の「チェンソーマン」です。これやばい。 突然ですが、ブログで・・・マンガのコマ・・・、使いたいですよね? 寄生獣 / alu.jpalu.jp わかります。マンガのコマってセリフもあるし、見た目もすごいビビットだし、好きな作品だと使いたくなります。 しかし、、やはり「著作権」のことが思い浮かびます。引用の範囲内でやるという案もありますが、もうちょっと手軽に使いたい。 そこで、マンガサービスの「アル」は、マンガのコマを投稿していい作品をひたすら集めてきました。 今現在、講談社さんだと、今連載中の作品はほとんど、集英社さん、小学館さんも順次やっており、カドカワさんも200作品以上、まんがタイムきららなどの芳文社さんや新潮社さんなど、多くの出版社さんにも協力してもらっています。ありがとうご
漫画やアニメなどの海賊版サイトが後を絶たない中、そうした悪質なサイトの収入源となっている広告を排除しようと、広告や出版などの業界団体が連携し、新たな組織を発足させました。 海賊版サイトをめぐっては、今月24日に元運営者とされる男が逮捕された「漫画村」でサイト上の広告が収入源の一つだったとみられていることなどから、違法なサイトへの広告の排除が対策の1つの柱として検討されてきました。 これまでは各業界団体がそれぞれ、悪質な海賊版サイトのリストを共有するなどして広告を出さないよう対策を行ってきましたが、30日の会議では、4つの団体に加盟していない企業も含めて対応を取るように要請文を出すなど、対策をより強化していくことが決まりました。 合同会議の事務局を務めるコンテンツ海外流通促進機構の後藤健郎代表理事は「無料で視聴させて広告費を稼ぐ海賊版サイトに対して、収入源を断つことが非常に重要で、コンテンツ
人気漫画を無断で掲載していた海賊版サイト「漫画村」をめぐる著作権法違反事件で、福岡県警は24日、サイトの運営者とみられる星野路実(ろみ)容疑者(27)を著作権法違反の疑いで逮捕した。星野容疑者は7月にフィリピンの入国管理局に拘束されてから逮捕されるまでの間、数回にわたり入管を通じた朝日新聞の電話取材に応じた。容疑については「身に覚えがない」と否認していた。 星野容疑者は漫画村について「知らない人はいないのでは」と述べた。漫画村の配信ネットワークを提供する米国企業「クラウドフレア」の契約者情報には、星野容疑者の名前や住所が載っていた。これについては「契約したが、メールアドレスしか登録していない。契約者が漫画村の運営者とは限らない」と主張。同社に登録したアカウント名のウェブサイトが現在も稼働しているとして「私が運営していたわけではないことが明らか」と述べた。 一方、星野容疑者は「アップロードが
2018年4月まで接続できた海賊版サイト「漫画村」の運営者が、7月7日、フィリピン入国管理局に拘束された。日本へ強制送還され次第、著作権法違反の疑いで逮捕される予定だ。さらに10日、漫画村運営に関わっていた東京都内在住の男女2人が著作権法違反容疑で逮捕された。被害額が約3200億円という推計もある漫画村の運営者たちが逮捕されたことは、今後の海賊版摘発にどのような影響を及ぼすのか。米国のサーバ提供会社の通信データから漫画村の運営者情報を特定し、刑事手続も進めていた中島博之弁護士に聞いた。 * * * 今回の漫画村運営関係者たちの逮捕は、漫画村や、その他の海賊版ビジネスに関わる人たちが主張していた「海外で運営をしているから日本の法律は関係がない」という言い逃れが成立しないことを示した、重要な第一歩だと思います。 漫画村は、「国交のない・著作権が保護されない国で運営されている」から、自分たちの活
海賊版サイト「漫画村」をめぐる著作権法違反事件で、フィリピンで拘束されている元運営者らが、漫画村などのサイトの運営で1億円を超える広告収入を得ていた疑いがあることが捜査関係者への取材で分かりました。 警察は2人のほかに、サイトの運営で中心的な役割を果たしたとされ現在、フィリピンで身柄を拘束されている星野路実容疑者(27)についても逮捕状を取っていて、日本に移送され次第、逮捕する方針です。 警察はこれまでに星野容疑者の自宅や関係先を捜索してパソコンなどを押収し、サイトの運営の実態について調べていますが、星野容疑者らが漫画村などのサイトを運営し、広告を掲載して1億円を超える収入を得ていた疑いがあることが捜査関係者への取材で分かりました。 漫画村は閉鎖される直前の去年3月には月間のアクセス数が延べ1億7000万回に及んでいて、警察は人気漫画を違法に掲載して多くのアクセスを集めることで多額の広告収
人気漫画をインターネット上に無断で掲載していた海賊版サイト、「漫画村」の元運営者が、滞在先のフィリピンで入国管理局局に拘束され、日本の警察は身柄を日本に移送した上、著作権法違反の疑いで逮捕する方針です。 サイトの運営に関わった疑いのある別の男1人についても逮捕状を取り、行方を捜査しています。 9日、フィリピンの入国管理局は、人気漫画をインターネット上に無断で掲載していた海賊版サイト「漫画村」の元運営者の星野路実容疑者(27歳)をマニラの空港で拘束したと明らかにしました。 「漫画村」は人気漫画の単行本や漫画雑誌のほか、週刊誌や女性誌などをインターネット上に無断で公開していた海賊版サイトで去年4月に閉鎖され、福岡県警などが被害を訴える大手出版社から告訴状の提出を受けて捜査を進めていました。 星野容疑者はサイトの運営に中心的に関わっていたとみられ、警察は著作権法違反の疑いで逮捕状を取り、今後、身
一般社団法人日本レコード協会は7月11日、一般社団法人日本音楽事業者協会、一般社団法人日本音楽出版社協会、一般社団法人日本音楽制作者連盟の4団体に加え、AWA、KKBOX、LINE MUSIC、楽天の4社とともに、アップルに対し、著作権者および著作隣接権者などの管理者が想定しない態様による音楽配信アプリ(無許諾音楽アプリ)の対策強化について、要望書を6月28日付で提出したと発表した。 これは、「Music FM」など無許諾で音源を配信する音楽アプリのApp Storeでの配信停止を求めるもの。要望書では、「アプリの事前審査の強化、審査段階におけるアプリストアと権利者の連携、協力体制の強化」と「権利者から削除依頼がなされた場合、明らかに違法もしくはアプリストアの規約違反であるアプリの迅速な削除」を求めている。 Music FMは、中国を中心に2012年ごろから「Music Box」として出回
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