シルクのドレスが体の曲線にぴたりと張り付くように、薄い絹を利用することで、脳の表面にぴたりとフィットする電子機器が考案された。 極薄で伸縮性のあるこの機器デザインは、ブレイン=コンピューター・インターフェース(BCI)に進化をもたらす可能性がある。BCIは、麻痺患者などの脳活動を記録し、その思考をコンピューターのカーソルやロボットアームの動きに変換する技術だ。絹を用いたこのデバイスは、非常に薄く柔軟性があるため、これまでは届かなかった脳の領域にまで到達できる。 「この技術は、新たな種類のインプラント可能なデバイスの開発を可能にする。脳だけではなく、他の多くの組織にも使用できる」と、ペンシルベニア大学の神経学者で、4月18日付で『Nature Materials』誌オンライン版に掲載された研究論文を執筆した1人、Brian Litt氏は話す。 研究チームは、電極アレイを絹フィルムにプリントし