石厨子内にあった(左から)沖縄を含む日本由来、西ヨーロッパ由来、朝鮮半島由来の人骨(松下孝幸氏提供) 【南城】南城市玉城富里にあった風葬墓「神(かん)座(ざ)原(ばる)古墓群」の調査をしている土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム(山口県)の松下孝幸館長らの研究チームは20日、同市役所で会見した。古墓群から出土した骨を納める納骨堂の古い人骨78体を調査したところ、西ヨーロッパ・中央アジア由来と朝鮮半島由来のDNAを持つ人骨2体があったと明らかにした。人骨はグスク時代後期から琉球王朝前期(1400~1600年代)にかけてのもので、西ヨーロッパ・中央アジア由来の人骨が確認されたのは県内初とみられる。 放射性炭素年代で分かった人骨の時期は、琉球王朝時代やそれ以前の海外と交易していた時期に重なる。 松下館長は「当時の琉球人はモノによる交易だけではなく、異国の人を排除せずに受け入れ、家族を形成するなど、多