安倍首相が繰り返し口にするのは、「国民の命と平和を守る」だ。記者会見でも、国会答弁でも、党首討論でも、食傷するほど耳にした。 スローガンというものは昔から政治詐術の常套手段である。「国民の安全を守るため」、「平和のため」…。誰も反対しないそうした名目を掲げて、殺人兵器を使う。 そんなインチキ政治家に鼓舞され命を捧げる兵士たちは気の毒だが、スローガンをぶち続ける政治家は彼らの犠牲を賞賛してやまない。 集団的自衛権行使についての自民、公明の協議とやらが、「限定的」と称して国民を欺く合意をつくるための文言探しの意味しかない“茶番”であることは誰しも分かっていたことではある。 しかし、すでに常識になっているように、集団的自衛権の行使とは、米軍の下請けをして戦争に参加するということである。 日本が攻撃されてなくても、他国の助太刀にはせ参じ、殺し、殺される武力行使を、自民党にせっつかれて公明党も容認し
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