歴史は繰り返すものだ。経済においても同様のことが言える。それならば、経済の動きや不動産投資の歴史を学べば、今後の投資活動の参考とできるはずだ。平成も終わろうとしている今こそ、改めて不動産投資の歴史を学び、来る時代につなげていきたい。 時代の転機に不動産投資市場はどのように動いていたのか。投資家たちは何を考え、どのように行動していたのか。リアルな声とともに振り返る。今回は、バブル期とその崩壊といった激動の時代に迫り、歴史を紐解く。 1.個人投資家の誕生 「個人投資家」と呼ばれる存在は、いつごろ誕生したのだろうか。 明治時代、「地租改正」により、それまで国のものだった土地を個人が所有できるようになった。不動産投資の先駆けは、江戸時代の裕福な商人が長屋を庶民に貸し出していたことだと言われているが、明治以降の「貸家」「賃貸住宅経営」と言えば、土地を所有する地主によるものを意味するようになる。 ◎投