日本に傾いていたアボットさんの退場でチャンスが増えたと見るフランスが動いたようです。なにしろ舌先三寸で商売を勝ち残ってきた相手なので、国内の選挙しか頭にないオーストラリア政治家なら簡単に傾きそうで心配です。逆に日本側提案がどこまで技術的に優れていても政治的に美味しい内容がなければ採択されないことになりそうですね。そうなると日本側も技術以外の要素を真剣に考えないと商戦には残れないことになりませんね。
DCNS Submits Final Bid in Australian Sub Program
By Pierre Tran12:14 p.m. EST November 30, 2015
PARIS — フランス艦艇建造企業DCNSは最終提案書を先週提出し、攻撃型潜水艦12隻までの調達を目指すオーストラリアのSea 1000 次世代潜水艦事業に入札し、500億オーストラリアドル(361億ドル)相当と言われる同事業に正式に参加したと同社広報が発表した。
「提案書は11月27日に提出した」と広報は述べた。DCNSの提案内容にはフランス国防省の調達部門が支援を与えている。
「提出した提案書には政府間取り決めとしてフランス国防省装備総局 Direction Générale de l’Armement (DGA)からオーストラリア政府国防省宛合意内容および提出内容の詳細記述が含まれる」.
「予定通りの提出ができ、オーストラリア政府による審査が開始されたことで一つの山を超えた」と同社は述べている。
DCNSはティッセンクルップ・マリン・システムズおよび日本の三菱重工業・川崎重工業共同提案と競合する形になっている。
DCNSは同社のショートフィン・バラキューダブロック1Aディーゼル電気推進潜水艦をバラクーダ級(シュフラン級)原子力攻撃潜水艦の設計をもとに提出した。採択されれば同社は2,900名の現地雇用創出を保障しているが、オーストラリアからは地元雇用の拡大が強く求められている。
ティッセンクルップも新規雇用創出を謳っており、「2千から3千名分の雇用が生まれる」とハンス・クリストフ・アツポディエン同社工業部門担当の役員(海軍艦艇担当)がロイター通信に語っている。
DCNSはオーストラリア、フランス双方と緊密な関係にあることを強調しており、契約受注した際はこれをてこにさらに良い結果を出すとしている。
「オーストラリアとフランスは政治、作戦遂行、工業の各場面で特別な関係を共有しており、これを基礎にさらに新しい協力関係が生まれ21世紀の新しい課題に応えられる」とDCNS会長エルベ・ジローHervé Guillou が11月17日にオーストラリア潜水艦協会の会合で語っている。
「我が社提案の内容はオーストラリアとのチームワークおよび信頼醸成につきる。次世代潜水艦でオーストラリアが必要とする性能をだれが責任をもって実現するのか、双方でどう協同作業を進めるのかがないようだ。業界とオーストラリア国防省の間で、各企業のかきね、国の境界線を超えたチーム作りが肝要だ」■
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