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付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける(1)」 横塚司

2016-11-08 | 異世界転移・召喚
 北山学園の高等部1年生、賀谷和久は裏山で穴を掘っていた。人を殺すためだ。
 全寮制の学校でいじめにあい続けていた賀谷は、いじめの主犯を殺さなければいけないところまで追い詰められていたのだ。
 しかし、穴に落ちたのは呼び出した相手ではなかった。醜い怪物、オークだ。学校のある山が丸ごと異世界に転移していたのだ……。

 人間不信に陥っていたいじめられっ子が中等部年の少女、下園アリスと出会ったことで、もう一度だけ他人を信じてみようと戦い始める異世界転移のサバイバル小説。なぜかゲームのようなシステムに助けられ、人を助け、見捨て、殺し、仲間を作り、生き延び、信頼されていく、ほんの数日の間の成長譚。
 いじめとか傍観とか裏切りとか人間の汚い部分、無残に殺される男子生徒や死んでなお犯される女性の姿などを描き、そんな世界でなお誰かを信じたい、生き残りたいとあがく少年少女の物語。ただし、男子の生存率は極めて低いです。見つかり次第に問答無用で頭を叩き割られるから。 
 横塚司が瀬尾つかさの別名義と知って購読。ウェブ版では全編完結。話が面白かったので書籍版も購入。ただし、イラストでは普通に少年少女の姿しか描かれていないので、ぱっと見ではそんなに命がけのサバイバルとは思えないのが残念。崩壊した校舎とか襲ってくるオークの群とか、どこかにちらりとでも描くわけにはいかなかったのか。

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