2000円とは、中途半端な金額である。
二千円紙幣の概要
沖縄サミットと西暦2000年(ミレニアム)を記念して発行された紙幣であるが、財布の中にこの紙幣が入っていることは殆どない。
なぜなら、金額が中途半端であり、対応していない機器(銀行ATMなど)もあり、流通量が極端に低いからである。
とはいえ、アメリカでは20ドル紙幣が「普段使われる最高額の紙幣」(50ドル以上の高額紙幣は小額の買い物では拒まれることが多い)として広く流通しており、日本でも過去に20円紙幣が使われていたことから、ある程度の需要が見込まれてはいたようであるが、結局この目論見は外れた格好になった。
あまりにも流通量が低いので、両替を断られることがある。おかげで、大量の二千円紙幣が日本銀行の倉庫で眠っている状態である。そういった事例もあり、2003年以降は製造中止になっている
その他の特徴としては、偽造防止に関する技術が多数採用されていることが挙げられるが、専門的になりすぎるため、ここでの説明は省略する。
沖縄サミットを主張する建造物として、表面には首里城の守礼門が印刷されているため、沖縄県では自動販売機を二千円紙幣に対応させるなど、流通量を上げるように努力しているようだ。
裏に小さく紫式部や光源氏が描かれてはいるが、表面に人物のいない珍しい紙幣である。
2000円札の偽造防止の技術は2024年の新札発行時に生かされる事になった。が、この時二千円札の新札の発行はキャッシュレスの普及もあり実現しなかった。しかし、新札に対応させる為の機器改修等でついでに2000円札に対応されるようになった・・・かもしれない。