概要
国民的時代劇「水戸黄門」を原作から大胆にテレビアニメ化した作品。
1981年~1982年にテレビ東京系で放送。ナック制作。
当時はテレビ東京系の系列局がテレビ大阪のみしか開局していなかったため、大部分のネット局は遅れネットで放送されていた。
この作品では本来主役であるはずの黄門様はむしろ空気で、「流星十文字斬り」や「葵三ツ葉返し」などの必殺技を持つ助さん、「力だすき」で百人力になる格さんと、本来お供に過ぎないはずの二人のハイスペックぶりが非常に目立つ作品である。関連動画を見ていただければわかるがOPテーマのザ・チャンバラのジャケットにも黄門様は不在である。空気すぎだろ・・・
また、オープニングテーマの「ザ・チャンバラ」(羽田健太郎:編曲)が非常に有名。時代劇らしからぬハイテンポな曲調に「チャンバーラ!」のサビの歌詞が印象的な怪作。
近年「トリビアの泉」(フジテレビ)でも紹介されて話題となった事でも知られている。
なお、エンディングはキャラクター設定資料に色を塗っただけの絵を流すという、やる気がないにもほどがある映像である。
制作があの「チャージマン研!」のナックということで失敗アニメだと思われがちだが、当時「アニメは視聴率6%を超えれば成功」「(今現在以上に弱小テレビ局と言われていた)テレビ東京で視聴率を2桁に乗せたら成功」と言われていたところ、番組視聴率は10%を記録しており、十分成功と言えるアニメである。さらに、なぜかイランで放送され「ミチコマン(MytyKvman)」という名前で有名になっている。
2021年7月より、まんが猿飛佐助の保全の為のクラウドファンディングに伴う配信と合わせて、YouTubeのICHI公式チャンネルでのプレミア配信が行われ、各話が公開されている。
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https://twitter.com/ICHI_PRO/status/1411665955059494912
登場人物一覧
- 水戸黄門:概要でも書かれている通り、基本的に空気。助さんに力だすきを渡す、平伏させる時にアップになる、以外は出番が非常に少ない。(CV:杉田俊也)
- 助三郎:剣術の使い手。事実上のメインキャラで、ストーリー終盤では必ず助さんのチャンバラシーンが、主題歌とともに挿入される。(CV:鈴置洋孝)
- 格之進:戦闘時には、ご老公から力だすきを渡され、百人力の活躍を見せる。その怪力ぶりは凄まじく、大木を引き抜きそれを奉行所に投げて破壊する、数本もの拳銃を腕力でねじまげる、高く投げ飛ばした相手の頭が屋根の瓦にめりこむなどといったことが起こる。食いしん坊で、女性に弱いところがある。(CV:池田勝)
- 捨丸:捨て子の少年。1話でお供としてご老公についていくこととなる。彼が事件に巻き込まれる事が多い(うっかり拾った小判で豪遊していたら実は偽金だった、空腹に耐えかねて袋の中に入っていた飴玉を食べようとしたら、実はそれが密貿易の証拠だった・・・など)が、結果的に悪事を暴くことになるのでオールオッケー、結果良ければ全て良し!・・・なのかもしれない。(CV:松岡洋子)
- 鈍兵衛:捨丸の飼い犬。捨丸にしか通じないものの、人間の言葉を話す事ができる。得意技は頭突きと回し蹴り。(CV:龍田直樹)
- お琴:とある事情から、父親を捜して旅を続けておりご老公と同行することに。京都でその父と再会し、別れることとなった。(CV:伊倉一恵)
- お夏:大阪から同行することとなった、商人の娘。几帳面な性格のため、がさつな捨丸・鈍兵衛とは対立することが多い。(CV:三浦雅子)