宇宙(そら)に描こう
ワタシだけのイマジネーション!
スター☆トゥインクルプリキュアとは、2019年2月3日から2020年1月26日まで放送されたアニメ作品である。
概要ルン!
2018年12月に発表された『プリキュアシリーズ』の第16作目。歴代プリキュアとしては14代目にあたる。15周年記念で盛り上がった前作の勢いを引き継ぎ、そのまま平成から新元号令和へまたぐ新時代を迎える作品となる。
ここ数年取り上げられてきた「多様性」というテーマをそのまま受け継ぎ、本作では宇宙を舞台に冒険を繰り広げる作品となる。なかでも本作ではシリーズ初となる宇宙人出身のプリキュアが登場するのがポイントとなり、また様々な惑星を巡って、それぞれにおける未知の存在や異質な文化・価値観に触れることになる。それと共に宇宙に描く星座をモチーフにすることで、自らが持つイメージを描いていくことになる。さらに、変身には歌とダンスを盛り込む、デザインに80年代テイストも取り入れるという特徴がある。
スタッフは東映アニメーションのプロデューサーが柳川あかりに交代。シリーズディレクターは1人体制に戻し、プリキュアシリーズの各話演出や『ONE PIECE』のシリーズディレクター、『ONE PIECE FILM GOLD』の監督を務めた宮元宏彰を起用。シリーズ構成は『魔法つかいプリキュア!』の村山功、キャラクターデザインは『スイートプリキュア♪』『ドキドキ!プリキュア』の高橋晃と、シリーズ経験者が起用されている。音楽は前作から続いて林ゆうきが、同じ事務所所属で他の作品でも共同で曲を手がけることが多い橘麻美と共に担当する。劇伴担当者2人体制は初の事例。
また、アサツー ディ・ケイが2019年1月に持株会社化するのに伴って発足した、コンテンツ事業子会社ADKエモーションズが製作・広告代理店業務を引き継ぐことになる。
声優陣のうち、主人公の星奈ひかる(キュアスター)役は当時アイドルグループ「でんぱ組.inc」のメンバーだった成瀬瑛美が担当。現役アイドルがプリキュア声優、しかも主人公役への抜擢という初の事例となるが、成瀬自身は大のプリキュアファンで、公式サイトにある発表時のコメントで歴代全作品を大長文で語り尽くすというガチの大きいお友達ぶりを見せているので、そのプリキュア愛がどこまで演技に現れるか期待だろう。宇宙人プリキュア・羽衣ララ(キュアミルキー)役は若手有望株の小原好美、褐色肌の天宮えれな(キュアソレイユ)役には『キラキラ☆プリキュアアラモード』では古のプリキュア・ルミエルを演じた安野希世乃、名家の出の才女・香久矢まどか(キュアセレーネ)役はシリーズ初参加の小松未可子、令和初の追加戦士キュアコスモこと宇宙のアイドルマオにして宇宙怪盗ブルーキャットという顔を持つユニは上坂すみれがそれぞれ演じる。妖精のフワは木野日菜、プルンスは吉野裕行と若手と中堅の構成となった。
主題歌はオープニングはもはやお馴染みとなった北川理恵がまほプリ以来となるテレビシリーズ復帰。エンディングは2017年の「ANISONG STARS」で審査員特別賞を受賞した新人の吉武千颯が担当、楽曲は作品自体の雰囲気に合わせ昭和歌謡テイストの異色な曲調で、15年間のプリキュアTVシリーズ史上初めて前期・後期ともマイナー調になっている。
そして今回画期的なこととして、ついにプリキュアシリーズでも見逃し配信がTVerで行われることが決まった(放送終了後の日曜午前9時より配信開始、翌週の放送開始時間まで視聴可)。これにより未ネット地域でも容易に試聴可能となったほか、夏の高校野球時には遅れ放送となる関西地方でもネット環境さえあれば多少のタイムラグで他地域同様に配信で番組を見ることが可能となる(参照)。
また、星座を扱っているだけあって、次回予告の後には今週のラッキー星座3つを紹介する星座占いのミニコーナーもあったりする(占い担当はABC「おはよう朝日です」の占いコーナーも手がける山田ありす)。このコーナーがある関係もあり、これまでのシリーズとは異なりエンドカードが通常表示されないのも特徴となる。
あらすじフワ~!
わたし、《星奈ひかる》!
宇宙と星座がだ~いすきな中学2年生。
星空を観察しながらノートに星座を描いていたらとつぜん
謎の生物 《フワ》がワープしてきたのっ!それから、空からロケットが落ちてきて、宇宙人の《ララ》と
《プルンス》までやってきた!
…あなたたち、ホンモノの宇宙人!?キラやば~っ★地球から遠くとおく離れた《星空界》の中心部にある聖域《スターパレス》では
《12星座のスタープリンセスたち》が全宇宙の均衡を保っていたらしいのだけど…
あるとき何者かに襲われて、プリンセスたちは《12本のプリンセススターカラーペン》になって宇宙に散らばってしまったの!
このままじゃ星が消えて、地球も宇宙も、闇に飲み込まれちゃう…!『星々の輝きが失われし時、トゥインクルブックと共に現る戦士プリキュアが再び輝きを取り戻す』
ララたちは宇宙に古くから伝わる伝説を頼りにプリンセスが最後に生み出した希望・フワと一緒に
《伝説の戦士・プリキュア》を探していたんだって。そこへ宇宙の支配を目論むノットレイダーがフワを狙って襲いかかってきて…
「フワを助けたい!」そう強く思った瞬間、《トゥインクルブック》から
《スターカラーペンダント》と《変身スターカラーペン》が現れて、わたし、プリキュアに変身しちゃった!?
登場人物とキャストでプルンス!
プリキュアと妖精
- 星奈ひかる(ほしな ひかる) / キュアスター CV:成瀬瑛美
- 羽衣ララ(はごろも ララ) / キュアミルキー CV:小原好美
- 天宮えれな(あまみや えれな) / キュアソレイユ CV:安野希世乃
- 香久矢まどか(かぐや まどか) / キュアセレーネ CV:小松未可子
- ユニ / マオ / ブルーキャット / キュアコスモ CV:上坂すみれ
- フワ CV:木野日菜
- プルンス CV:吉野裕行
ノットレイダー
- ダークネスト/ 蛇遣い座(へびつかいざ) CV:園崎未恵
- ガルオウガ CV:鶴岡聡
- カッパード CV:細谷佳正
- テンジョウ CV:遠藤綾
- アイワーン CV:村川梨衣
- バケニャーン CV:上田燿司
- ノットレイ CV:下山吉光、田中健大、越後屋コースケ、宮崎遊
- ノットリガー CV:下山吉光
スタープリンセス
取り巻く人々
製作スタッフルン!
- プロデューサー: 田中昂(ABCアニメーション)、矢﨑史(ADKエモーションズ)、柳川あかり
- シリーズディレクター:宮元宏彰
- シリーズ構成:村山功
- 音楽:林ゆうき、橘麻美
- キャラクターデザイン:高橋晃
- 美術:増田竜太郎、飯田理恵
- 製作担当:澤守洸、堀越圭文
- 色彩設計:佐久間ヨシ子
主題歌フワ~!
- オープニングテーマ「キラリ☆彡スター☆トゥインクルプリキュア」
- 前期エンディングテーマ「パペピプ☆ロマンチック」
- 後期エンディングテーマ「教えて...!トゥインクル☆」
- 変身バンクBGM「スターカラーペンダント!カラーチャージ!」
- 挿入歌「コズミック☆ミステリー☆ガール」(第15話、第23話、第24話)
- 挿入歌「キラリ☆彡スター☆トゥインクルプリキュア(5 PRECURE ver.)」(第49話)
小ネタでプルンスなぁ
- 今回宇宙を舞台にしようと発案したのは柳川P。元々彼女自身が宇宙が大好きだというのもあり、今回多様性を自然に描けるという、プリキュアシリーズとの相性の良さも重視して決めたとか。
- 今回の配役に関して言えば、変身ダンスについては「キャラのまま歌える」のが基本要素となっている。で、プリキュアのオーディションと言えばその場で別の役も急遽受けることになってその役に抜擢されるという話。今回の4人は成瀬が自身のイメージカラーである黄色のソレイユを受けたのがスターも受けることになり、小原はスター志望だったのがミルキーも受けて、安野と小松は本来の自身のイメージに近いセレーネとソレイユでも受けており(安野は前述の通りルミエル役の経験もあるため、「いっそのこと」とソレイユも受けると決めていたとか)、結果として4人とも本来志望していた役やイメージに近い役とは別の役で受かったことになった。
- 今年もエイプリルフールに乗っかるプリキュア。東アニ公式サイトではフワメインのスピンオフ作品『フワー☆トゥインクルプリキュア』のサイトに変貌。さらに東映も『おしりたんてい』とのコラボ作品『スター☆トゥインクルプリキュアvsおしりたんてい』製作決定という嘘リリース、しかも爆笑問題がゲスト出演というおまけ付きまで(太田光は『映画おしりたんてい カレーなるじけん』のアルパチ役、田中裕二は『ミラクルユニバース』の大統領役という縁)。手が込みすぎです。
- 9月14日にはNHK BSプレミアムで『発表!全プリキュア大投票』が放送。歴代シリーズ作品の投票企画として61万3,524票が投じられ、結果として初代が作品・プリキュア(なぎほのワンツーフィニッシュ)・歌と貫禄の3部門制覇、キャラクター部門では完全制覇を阻止したモフルンやしれっと3位に入るFUJIWARA原西、などトピックがある中で現役作品のスタプリも健闘。作品総合順位では13位だったものの9歳以下からの投票ではダントツの1位。プリキュア部門ではミルキーが9位、コスモが11位に、キャラクター部門ではフワが10位、プルンスが24位、歌部門では「パペピプ☆ロマンチック」が7位、「教えて...!トゥインクル☆」が15位、「スターカラーペンダント!カラーチャージ!」が25位、「キラリ☆彡スター☆トゥインクルプリキュア」が48位と上々の成績を見せている。
- 前述したエンドカード基本省略以外にも、今作は第1話と第48話にサブタイトル表示がない、さらに第48話ではアバンタイトルどころかOPを省略し(後半でインストアレンジver.をBGMとして使用)、アイキャッチまでも省略するというなかなか無い構成となった。ちなみに第48話演出の宮元SD、はぐプリでも第18話において「キミとともだち」を最後に入れてそのままEDクレジットに繋ぐ、特殊EDを手がけていたりする。
- 放送が終わり、スタッフルームでお疲れ様会があったときのこと、宮元SDにあるスタッフから粋な物が贈られた。なんと非公式とはいえ、オーストラリアの天文台が管理している星の一つが「フワ星」と命名され、その認定証が贈られたのである。位置的には物語でも触れられている南十字星の近く。なかなかしゃれている。
- 定着したキャラソンライブに続く形で、放送終了後の2020年2月にシリーズ初の感謝祭イベントが開催された。しかもこの手の公式ライブイベントとしては初の大阪公演も開催。東京公演は新型コロナウイルスの流行で一時危ぶまれた物の無事開催されている。内容は第40話と第41話の間を補完するオリジナルストーリーによるプリキュアショー、歌手や声優陣によるライブ、ヒーリングっど♥プリキュアとのバトンタッチ、ファミリー向けの昼公演ではキャラクタートークショー、アニメファン向けの夜公演では朗読劇や声優陣のトークショーなど。
- 「歌う変身シーン」のインパクトがあまりにも強すぎたためか、次回作「ヒーリングっど♥プリキュア」から、現行作の「わんだふるぷりきゅあ!」に至るまで全作の変身シーンにて、実況スレやニコニコ実況では「きーらーめーくー」という文字が大量に現れる。本編も含めるとすでに4年以上続いていて半ば伝統化しており、それらのコメントをする者は「幻聴ニキ」「幻聴おじさん」と呼ばれている。
関連リンクだニャン!
関連項目フワ~!
- アニメ作品一覧
- プリキュア
- プリキュアの一覧
- プリキュアの妖精一覧
- プリキュアの悪役一覧
- スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて
- HUGっと!プリキュア(前作)
- ヒーリングっど♥プリキュア(次作)
- 東映アニメーション