「ホモ」という言葉は度々ネタ笑いや蔑称、差別として使われてしまっています。 使う際には文脈や背景に注意して使いましょう。 |
ホモ(homo)とは、「同一の~」、「等価~」などの意味のギリシア語、または「人間」を意味するラテン語に由来する単語である。
概要
ホモとは、以下の意味で使われている言葉である。
- homo- - 「同様の、共通の、共同の」などの意味を持つギリシア語形容詞ホモス(ὁμός homós)由来の接頭辞。
- homo - サル目(霊長目)ヒト科ヒト属の動物の学名(属名)。ラテン語で「人類、人間」を意味するホモー(homō)より。
- エッケ・ホモー (Ecce Homo) - キリスト教美術の題材として使われる聖書の一場面。フレスコ画修復シリーズの元絵もこのテーマに該当する。
- ホモ弁 - 「ほっともっと」弁当の略。
- ホモ**(数字)船団 - 太平洋戦争で日本が運行した「香港発門司港行き**番目の」護送船団の名称。使われだしたのは1945年になってから
らしい
ホモセクシャル
ホモとはホモセクシャル(英:homosexual)の略語としてもよく使われる。
ホモセクシャル(homosexual)は元来、男性×男性、女性×女性の同性愛/同性愛者の双方を指す言葉である。だが「ホモ」と略した場合は、少なくとも日本においては特に男性×男性の同性愛/同性愛者をさして使用される。これは「ホモ」と「レズ」(女性同士の同性愛/同性愛者を指す「レズビアン」の略)を対として使用する用法が定着してしまったからかとも考えられる。
ホモ(homo)=同一の~、同じ~
セクシャル(セクシュアル)(sexual)=性愛、性欲
ホモセクシャル(homosexual)=同性愛、同性愛者
ホモセクシャルという単語は本来性別の区別はないが、近代以降の欧米諸国や日本でも「男性の同性愛」を指すことが多い傾向にある。ちなみに異性愛はヘテロセクシャル(英: heterosexual)、両性愛(男女どっちでもイケる)をバイセクシャル(英:bisexual)と言う。
近世の日本では男性の同性愛者は「男色」、「男色家」などと呼ばれていた。更に古くは「衆道」(すどう、しゅどう)など。
略語である「ホモ」は、過去に差別的な意味で使われることが多かったため、公的な場所で見ることが少ない単語である。日本では「同性愛」、「ゲイ」等、別の単語に言い換えることが推奨されるが、問題にすべきは用語法ではなく「差別的な意図」そのものだという意見が同性愛者の内外から議論されている。
ニコニコ動画内では
- 一部ではネタとして笑いの対象となる。(→ビリー・ヘリントン・阿部さん・ガチホモ・TDN・アッー!・真夏の夜の淫夢)
- 腐女子傾向のあるユーザーに欲望の対象にされる。(→BL)
- 嫌がらせに使われる。(→ブラクラ・釣り)
- ガチムチ動画の元ネタ、男性・一般向け作品、グラビア等の荒らし。(→アンチ・無自覚な荒らし)
これに伴い、動画がランキングに入ることや他ジャンルに侵食し、その他のユーザーには嫌われる傾向が見られる。このネタを使ったり、荒らしを行う事と、その本人のセクシュアリティが同性愛か異性愛かは関係がない。また、このような使われ方に対し同性愛者をバカにしている、同性愛という概念そのものを面白がっていると不快に感じる人もいる。
ホモセクシュアルにまつわる文化、偏見など
- 様々な宗教の原理主義的な解釈によって同性愛は罪であるとされることがある。
- 一方で、女犯を禁じられた聖職者が同性愛にはけ口を見出すケースもある。
- 同性愛者は法律で罰せられることがある。厳格なイスラーム国家や同性愛を念頭に置いたアナルセックス(ソドミー)を禁止する一部のアメリカ州法など。現在は廃止されているが、数十年前まで違法であった国も多い。
- 2010年11月現在、同性婚が認められている国はオランダ、アルゼンチンなど10ヶ国、パートナー法があるのはデンマーク、ウルグアイなど21ヶ国。その他にアメリカ、オーストラリア、イタリアなどの一部州や市で施行されている。また、パリ市長やベルリン市長はゲイであることをカミングアウトして当選している。
- TVや漫画、小説等の娯楽に登場する男性同性愛のキャラクターが偏見や差別を助長しているという批判がある。これらのメディアなどでは、男性同性愛者が見世物やピエロ扱い、もしくはギャグなどの扱いがなされているケースが大半である。
- 古代ギリシア、中近世日本などでは男性同士の愛を推奨する風潮もあった。
- 多くの国では同性愛は本来禁忌ではなかったが、キリスト教が世界規模で布教を行うに当たり、同性愛を禁止したため、その名残が現在も残っている所がある(イスラム教ですら同性愛の禁止は建前であり、実際の同性愛が容認されていた時代があった)。
- 国連人権理事会は2011年6月17日、同性愛者の人権を支持し、差別の撤廃をめざす決議案を可決し、日本も賛成した。
- TVなどのメディアの影響で、同性愛者=異性装をする・異性になりたい、異性的な仕草・言葉遣いをしている、等と思われるケースが多いが、大半の同性愛者は異性装をしない。ゲイの場合は、むしろ男性的でありたいと望んでいるケースが多い(性的指向以外は異性愛者の男性となんら変わりないケースが大半である)。また、男性同性愛者の中でいわゆる「オネエ言葉」を使用する者も、ゲイ全体の割合から見るとあまり多くない。これは、同性愛者と性同一性障害(トランスジェンダー)、女装家などが混同されているケースが多いためである。また、オネエ言葉を使用したり異性装をしたりする異性愛者もおり、必ずしも同性愛者がしているとは限らない。同様に、美容・ファッション・コスメなどに興味があるとは限らない。
- 上記のような偏見などから、周囲に同性愛者であるということが知られた場合、嫌がらせやいじめ、嫌悪感、敵対心などを向けられ、社会的に不利益な扱いを受けることがある。またね同性愛者自体が非常に珍しい、特別な存在であると思われることが多いが、各研究などでは概ね人口の数%は同性愛者であるという報告があり、決して珍しい存在であるというわけではない(同性愛の項を参照)。
- 男性同性愛者が、他の男性を見境なく性的対象にしたり、「襲われる」などと偏見の目で見られることがある。しかし、異性愛者がすべての女性を性的対象としているわけではないのと同様、男性同性愛者も全ての男性を性的対象としているわけではない。
- 1990年代まで、ゲイ同士のコミュニケーションは、ゲイ雑誌の文通やゲイバーなどでの出会いが大半であった。それ以降はインターネットの発達に伴い、掲示板やゲイ向けのアプリケーションなどが使用されることも多い。しかし、性的な目的で使用されるなど危険な使われ方や、異性愛者や、所謂「腐女子」による興味本位・からかい目的で使用されることがあるなど、問題も多い。近年は都市部を中心に公的機関や各種団体などでゲイ向けのサークル活動・講演会等が開催されることも多い。
日本で有名な男性同性愛者
海外で著名な男性同性愛者
男性同性愛がテーマの作品
一般向け作品
ドラマ
漫画
小説
成人向け作品
※以下は男性同性愛者を訴求対象としたポルノ作品であり、露骨な性描写のある成人向け作品。そのため、未成年者の閲覧は注意が必要である。
また、異性愛者向けのポルノ作品と同様、性的な方向に誇張された内容を多々含んでおり、現実の一般的な同性愛者の実像とはかけ離れている部分もある。