殺とは、殺すという字である。また以下のことを表す。
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架空のキャラクター
漢字として
- 意味
- 殺す、死刑にする、死ぬ、勢いを消す、減らす、取り除く、滅ぼす、損なう、破れる、腐らす、裁つ、獲る、戦う、犠牲として捧げる、散る、すごい、甚だしい、衰える、忘れる、という意味がある。強意の助字として使われる(例:殺到)。
- また摋と通じてぬぐい去る、という意味がある。
- 〔説文解字・巻三〕には「戮(ころ)すなり」とある。
- 字形
- 諸説ある。〔説文〕は杀(𣏂)声の形声とする。ただ杀は〔説文〕に未収。古文の𢁛が変じたものかも知れない。
- ほかに☓+殳という字に従い朮声の形声、㣇+殳の会意で、㣇という祟りをなす獣を殺す呪儀で、相手方の呪詛の効力を殺ぐとする説(白川静)などがある。
- 音訓
- 音読みはサツ、サイ(漢音)、サイ、セツ(呉音)、訓読みは、ころす、そぐ、へらす、そこなう。
- 規格・区分
- 常用漢字で、小学校4年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 部首
- 殺は〔説文〕では部首である。ほかに弒が属する。
- 声符
- 殺を声符とする漢字には、刹、摋、榝、𧜁、𥻦、鎩などがある。
- 語彙
- 殺意・殺越・殺害・殺気・殺矢・殺生・殺傷・殺人・殺青・殺節・殺到・殺伐・殺風景・殺法・殺戮・殺掠・殺略・殺虜
異体字
殺
- Unicode
- U+F970
- JIS X 0213
- 1-86-41
- 𣪩は、〔説文〕にある古文。宋本には収められていない。
- 𢿹は、〔説文〕にある古文。
- 𢽅は、〔説文〕にある古文。〔六書統〕に𢽅は攴+出+刀という字とある。
- 𢾈は、〔正字通〕にある𢽅の訛字。訛して勿に従うようになった字(〔六書統〕)。
- 𢁛は、〔説文〕にある古文。この古文が変じて杀(𣏂)となったと考えられている。
- 𠮁は、〔説文〕にある籀文。宋本には収められていない。
- 𢽆は、〔玉篇〕にある古文。
- 𤔮は、〔玉篇〕にある古文。
- 𢼡は、〔集韻〕にある古文。
- 𢿔は、〔集韻〕にある古文。
- 𧤿は、〔集韻〕にある古文。
- 𣏂は、〔正字通〕にある異体字。〔康煕字典〕は殺の左側はこの字としている。
- 𢽆は、〔玉篇〕にある古文。
- 𢿔は、〔集韻〕にある古文。
- 閷は、〔正字通〕にある異体字。〔周礼〕で多く使われる。籀文の𠮁が変じたものとする説がある(〔史籀篇疏証〕)。
- 𢼢は、〔篇海〕にある異体字。
- 𢼴は、〔奚韻〕にある異体字。
- 𢽘は、〔五音篇海〕にある異体字。
- 𢽯は、〔隷釈〕にあり〔康煕字典〕が殺の異体ではないかとしている字。
- 𢽺は、〔字彙補〕にある異体字。
- 𣀎は、〔字彙補〕にある異体字。
- 𣪆は、〔字彙補〕にある異体字。
- 𣪖は、〔五音篇海〕にある異体字。
- 煞は、〔広韻〕にある俗字。現在では収束など別の意味でも使われる。JIS X 0213第四水準。JIS X 0212補助漢字。
- 𢽮は、〔隷釋〕に殺と同じとある異体字。
- 〔舉要〕は殺が杀に従うとしている。杀は簡体字でもある。
互換文字
- 殺は、殺とUnicodeにおいて互換とされる字。