2014年・2015年に放送されたFateのアニメについては以下の記事を参照してください。 →Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 2017年第一章公開、2019年第二章公開、2020年第三章公開の新劇場版アニメについては以下の記事を参照してください。 |
『Fate/stay night』とは、同人ゲームとしてエポックメイキングな作品「月姫」を制作した同人サークル「TYPE-MOON」が、新たに会社として設立を果たし、その商業作品の第一弾として企画されたPC向けアダルト伝奇ゲーム。
ニコニコ動画内でのタグには「Fate」「Fate/staynight」「Fate/stay_night」などが使われている。
→「Fate」「Fate/staynight」「Fate/stay_night」でタグ検索
原作のPC版以外にも、後に全年齢版としてPS2、PS Vitaに移植されたほか、漫画やアニメなど様々なメディアミックスを果たしている。2015年にはスマートフォン版も配信が始まった。そちらではセイバールートが無料配信となっている。
2024年1月30日には、発売20周年を記念して、2024年内にリマスター版『Fate/stay night REMASTERED』が発売されることが発表された。8月3日のFGO fes内にて8月8日発売ということが発表され、無事8月8日に『Fate/stay night REMASTERED』の販売が開始された。
概要
月姫同様、シナリオは奈須きのこ、キャラクターデザインは武内崇が担当。
のちに、ファンディスクとして制作された「Fate/hollow ataraxia」が発売されたが 制作に1年を費やし、完全な続編として ボリューム、質共に一つの独立した作品となっている。 また、18禁要素をはずしたPS2用の「Fate/stay night [Realta Nua]」も発売された。2012年にはPSvita版も発売された。2014年にはレアルタ・ヌアのスマートフォンへの移植もされる予定だったが、配信予定は大幅に遅れ、実際に配信されたのはセイバールートが2015年4月、凛ルート・桜ルートは6月となった。
重要な変更点としては、CS機移植の折りに、レーティングに引っかかるシナリオ等が部分的に変更・削除されており、大筋は変わっていないが個々の部分で印象が変わった部分が存在する(Heavens's Feelルート)。
具体的な追加・変更・削除については「Fate/stay night [Realta Nua]」を参照。
2024年には[Realta Nua]をもとにしてリマスター・多言語化を施した「Fate/stay night REMASTERED」が発売予定。プラットフォームはNintendo SwitchとSteam。
なおアダルトゲーム版である「Fate/stay night」「Fate/hollow ataraxia」はいずれも全キャラノンボイス(バーサーカーの叫び声など効果音扱いで台詞になってないものは除く)である。このため、このシリーズ・関連作に声優のHシーン演技は全くない。
ストーリー
どのような願いも叶えると言われる聖杯を巡って魔術師同士が争う「聖杯戦争」。その聖杯を巡る魔術師の生死をかけた戦いを描く伝奇アドベンチャーゲームである。
主人公である衛宮士郎は、ふとしたことからこの聖杯戦争に巻き込まれ、権謀術数の渦巻く魔術師同士の殺し合いに身を投じることとなる。
ルート分岐
ビジュアルノベルとしてのお約束と言うべきか、本作は複数のルート、及びエンディングが存在する。
Fate
通称「セイバールート」。スタジオディーンによるテレビアニメ、西脇だっとによるコミカライズの基盤となるルートでもある。
ヒロインであるセイバーが聖杯を求める理由と、共に闘う衛宮士郎の心情を描く。
プレイヤーが一番最初に攻略可能なルートであり、このルートを攻略しないと他のシナリオを選択することができない。
Unlimited Blade Works
通称「凛ルート」。Fateルート攻略完了後に選択可能になる。スタジオディーンによる劇場版アニメ、ufotableによるテレビアニメの基盤となるルートでもある。
Fateルートでは謎だったアーチャーの正体が明らかになるシナリオであり、相対する衛宮士郎の揺るがぬ決意と、アーチャーにとってのある種の救いが描かれている。
Heaven's Feel
通称「桜ルート」。Unlimited Blade Worksルート攻略完了後に選択可能になる。ufotableによる新劇場版三部作の元となったルート。2020年現在ではタスクオーナによるコミカライズが進められている。
前二つのルートとは趣きががらりと変わり、より不気味な展開が待っていたり、禍々しい新キャラクターなどが登場する。
作中で最も長いシナリオであり、聖杯戦争そのものの核心に迫るルートでもある。制作段階でお蔵入りしてしまったイリヤスフィール・ルートとしての側面を含んでいる。
登場人物
大百科内に記事があるもの。
メインキャラクター | サーヴァント | サブキャラ |
主題歌
- オープニングテーマ「THIS ILLUSION」
- 作詞:芳賀敬太 / 作曲・編曲:NUMBER 201 / 歌:M.H.
- エンディングテーマ「days」
- 作詞:芳賀敬太 / 作曲・編曲:NUMBER 201 / 歌:CHINO
アニメ
TVアニメ 第1作(スタジオディーン制作)
2006年1月にアニメ化。全24話。アニメはスタジオディーン制作で、TBSが制作に関わったが、UHF局で放映された。 ストーリーはセイバールートを基幹としてアドベンチャーゲームの分岐ルートを折衷的にまとめた物となっている。
基本的には原作Fateルートをなぞっているが、アーチャーVSバーサーカー戦などアニメオリジナルシーンや原作のFateルートにはなかったキャスター陣営との戦いなどオリジナルエピソードが追加されている。奈須・武内両名が製作に関わっている事もあり、今作のオリジナル要素が後にFateシリーズで公式設定として追加されたものも(干将・獏耶オーバーエッジなどがいい例)。
また、昨今まで繋がる各キャラの声優陣が決まったのもこの作品である。
スタッフ
原作 | 奈須きのこ / TYPE-MOON |
---|---|
監督 | 山口祐司 |
構成原案 | 奈須きのこ |
シリーズ構成 | 佐藤卓哉 |
キャラクター原案 | 武内崇 |
キャラクターデザイン | 石原恵 |
美術監督 | 小山俊久 |
色彩設計 | 松本真司 |
撮影監督 | 近藤慎与 |
音楽 | 川井憲次 |
音響監督 | 辻谷耕史 |
アニメーション制作 | スタジオディーン |
主題歌
オープニングテーマ
- 「disillusion」(第1話〜第14話)
- 作詞 : 芳賀敬太 / 作曲 : Number201 / 編曲 : 川井憲次 / 歌 : タイナカサチ
- 「きらめく涙は星に」(第15話〜第24話)
- 作詞 : 芳賀敬太 / 作曲 : KATE / 編曲 : 十川知司 Number201 / 歌 : タイナカサチ
エンディングテーマ
- 「あなたがいた森」
- 作詞 : Manami Watanabe / 作曲 : Yoshiaki Dewa
- 編曲 : Yoshiaki Dewa、Zentaro Watanabe / 歌 : 樹海
- 「ヒカリ」(第14話)
- 作詞 : Manami Watanabe / 作曲 : Yoshiaki Dewa
- 編曲 : Yoshiaki Dewa、Takeshi Fujii / 歌 : 樹海
- 「君との明日」(最終話)
- 作詞・作曲・歌 : タイナカサチ / 編曲 : 金子隆博
特別編集版
- 「disillusion-2010-」
- 作詞 - 芳賀敬太 / 作曲 - NUMBER201 / 編曲 - 宮崎歩 / 歌 - タイナカサチ
- 「With...」
- 作詞 - Manami / 作曲・編曲 - Dewa Yoshiaki / 歌 - 樹海 feat. タイナカサチ
- 「雲のかけら」
- 作詞 - 芳賀敬太 / 作曲 - 山元祐介 / 編曲 - 出羽良彰 / 歌 - タイナカサチ feat. 樹海
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 動画 |
---|---|---|---|---|---|
01 | 始まりの日 | 佐藤卓哉 | 山口祐司 | 吉田俊司 | |
02 | 運命の夜 | 柳沢テツヤ | 古川政美 | ||
03 | 開幕 | 志茂文彦 | 高本宣弘 | 高山功 | |
04 | 最強の敵 | 岡田麿里 | 藤原良二 | 秋田谷典昭 | |
05 | 魔術師二人〈前編〉 | 花田十輝 | 喜多谷充 | 岡嶋国敏 | |
06 | 魔術師二人〈後編〉 | 佐藤卓哉 | 古川政美 | ||
07 | 蠢動 | 花田十輝 | 柳沢テツヤ | 吉田俊司 | |
08 | 不協の旋律 | 志茂文彦 | ほしかわたかふみ | 高山功 | |
09 | 月下流麗 | 岡田麿里 | 高本宣弘 | 秋田谷典昭 | |
10 | 穏やかな幕間 | 佐藤卓哉 | 藤原良二 | 岡嶋国敏 | |
11 | 鮮血神殿 | 志茂文彦 | うえだしげる | ||
12 | 空を裂く | 岡田麿里 | 柳沢テツヤ | 吉田俊司 | |
13 | 冬の城 | 佐藤卓哉 | 藤原良二 | 古川政美 | |
14 | 理想の果て | 花田十輝 | 高本宣弘 | 吉田俊司 | |
15 | 十二の試練 | 志茂文彦 | 鎌倉由実 | 岡嶋国敏 | |
16 | 約束された勝利の剣 | 岡田麿里 | 藤原良二 山口祐司 |
小林浩輔 | |
17 | 魔女の烙印 | 佐藤卓哉 | うえだしげる | ||
18 | 決戦 | 花田十輝 | 柳沢テツヤ | 吉田俊司 | |
19 | 黄金の王 | 志茂文彦 | 高本宣弘 山口祐司 |
うえだしげる | |
20 | 遠い夢跡 | 岡田麿里 | 喜多谷充 | 岡嶋国敏 | |
21 | 天地乖離す開闢の星 | 花田十輝 | ほしかわたかふみ | 高山功 | |
22 | 願いの果て | 佐藤卓哉 | 喜多谷充 高本宣弘 山口祐司 |
うえだしげる | |
23 | 聖杯 | 志茂文彦 | 柳沢テツヤ | 吉田俊司 | |
24 | 全て遠き理想郷 | 岡田麿里 | 藤原良二 山口祐司 |
山口祐司 |
劇場版アニメ 第1作(スタジオディーン制作)
2009年7月に、劇場版『Fate / stay night - UNLIMITED BLADE WORKS』の制作が発表され、2010年1月23日(土)より公開された。
タイトルの通り、こちらは凛ルートが軸となっている。
スタッフ
監督 | 山口祐司 |
---|---|
原作 | TYPE-MOON |
オリジナルシナリオ | 奈須きのこ |
脚本 | 佐藤卓哉 |
キャラクター原案 | 武内崇 |
キャラクターデザイン 総作画監督 |
石原恵 |
特技監督 | 橋本敬史 |
絵コンテ | 柳沢テツヤ 西本由紀夫 山本秀世 寺東克己 山口祐司 |
演出 | 岡本英樹 やしろ駿 石井久志 吉田俊司 |
作画監督 | 阿部智之 関野昌弘 加藤やすひさ 小林利充 |
音響監督 | 辻谷耕史 |
音楽 | 川井憲次 |
アニメーション制作 | スタジオディーン |
制作 | Fate-UBW Project |
主題歌
- 主題歌「Voice〜辿りつく場所〜」
- 作詞・歌 : タイナカサチ / 作曲 : 山元祐介 / 編曲 : 小山晃平
- イメージソング「imitation」
- 作詞 : 芳賀敬太 / 作曲 : 川井憲次 / 編曲 : Masanori.T / 歌 : タイナカサチ
TVアニメ 第2作(ufotable制作)
詳細は「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」参照。
2014年に発足した『Project Fate/stay night』(TYPE-MOON、アニプレックス、ufotable合同)による全ルート網羅企画の第二弾(第一弾はFateルートをアプリとして配信)。
プロジェクト参加企業の一つであるufotableが制作を担う。
こちらは原作の1ルートにのっとりながら『Fate/Zero』からの流れも意識して新たなシーンが組み込まれている。『Fate/Zero』の時と同様に2014年10月から第1シーズン、2015年4月から第2シーズンの分割2クールで放映された(また、こちらも同様に尺を2倍にした話も複数挿入されている)。
劇場版アニメ 第2作(ufotable制作)
詳細は「Fate/stay night [Heaven's Feel]」参照。
2014年7月27日、Fate Project新作発表会の最後に「Heaven's Feel」が劇場アニメ化されることが発表された。制作はufotable。全三章で構成されており、第一章は2017年公開、第二章は2019年1月公開。第三章は新型コロナの影響で公開が延期されていたが、2020年8月夏公開。
コミカライズ
2012年12月号まで角川書店『月刊少年エース』誌上にて西脇だっとによるコミカライズ版が連載されていた。こちらのストーリーはかなりオリジナル要素が強いものになっている。単行本は20巻完結。
2015年5月号からは『ヤングエース』にてタスクオーナによるHeaven's Feelルートのコミカライズ版の連載が始まった。
2022年2月号からは『電撃大王』にて森山大輔によるUnlimited Blade Worksルートのコミカライズ版の連載が始まった。
スピンオフ作品
ノベル
ゲーム
- 本作を題材とした対戦格闘ゲームとして『フェイト/タイガーころしあむ』『Fate/unlimited codes』が発売されている。
- 2010年には対戦型ダンジョンRPG『Fate/EXTRA』が発売。2013年にはその続編『Fate/EXTRA CCC』、2016年には更に『Fate/EXTELLA』が発売された。2018年には最新作『Fate/EXTELLA LINK』も発売。2017年冬には『Fate/EXTRA Last Encore』のタイトルでアニメ化されたが、そのストーリーは原作と大幅に異なっている。
- 2015年夏よりスマートフォン用RPGとして『Fate/Grand Order』が配信されている。これまで登場したサーヴァントに加え、新規のサーヴァントやキャラクターが登場する。
漫画
- 角川書店『月刊コンプエース』にて、ヒロインの一人イリヤを主人公にした『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』が連載されていた。単行本は2巻で完結。第二部『ツヴァイ!』の単行本は5巻で完結。2012年3月にTVアニメ化と第三部の『ドライ!』の連載が発表され、『ドライ!』の単行本第1巻は2012年11月に発売された。2014年にはアニメ2期も放送、続いてアニメ3期が2015年夏に放送された。アニメ4期は2016年夏に放送された。2017年には劇場版『雪下の誓い』の公開された。2018年8月現在、『ドライ!』単行本は既刊10巻。
- 一迅社『まんが4コマKINGSぱれっと』にてサブキャラクター達をメインにして日常生活を描く4コマ漫画『氷室の天地 Fate/school life』が連載中。2018年5月現在、単行本は11巻まで発売中。
- 『月刊コンプエース』にて連載されている『コハエース』内にて『帝都聖杯奇譚』という聖杯戦争を題材にしたストーリーが開始する前に打ち切られた。後に『Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚』として改めて連載され、単行本『コハエースGO』でまとめられた。
- ツイ4にてサーヴァントたちが麻雀で勝負する『Fate/mahjong night 聖牌戦争』が2015年からウェブ連載されている。
- 『ヤングエースUP』(ウェブ掲載)にて本編主人公衛宮士郎の作る料理をメインとした漫画『衛宮さんちの今日のごはん』が2016年から連載されている。2018年には月一配信のWebアニメ化もされた。
その他
- Fate/Prototype
奈須きのこが高校時代に書きあげた作品で、現在のFate/stay nightの雛型となっている。
商業化の予定はないようで、一部設定とエピソードが公開されるにとどまっている。
お祭りDVD「カーニバルファンタズム」で一部が映像化された。また、桜井光によるスピンオフ小説「蒼銀のフラグメンツ」が発表されている。 - Fate/Apocrypha
自分だけの英霊を召喚し聖杯戦争に参加して、マスターのランクを競い合うオンラインゲーム・・・になるはずだったのだが企画段階で没になり、幻の企画と化した。
しかし設定自体は完成しており、これを惜しむ気持ちがあったのか、小説版として復活させることが発表された。
2012年冬のコミックマーケット83で先行販売されたほか、各種同人ショップでも販売されている。2015年1月に5巻完結。
著者は設定にもかかわった東出祐一郎。Fate/Zeroにて青髭が拘っていたジャンヌ・ダルク(Fate/Apocrypha)は本作にて登場する。2016年から石田あきらによるコミカライズも始まった。2017年夏にはアニメ化もされた。
雑記
- 完成度の高いシナリオや、美麗なグラフィック。魅力的なキャラクターなど、その質の高さに一般ユーザーを引き込む大ヒット作となった。
- ファンサービスも豪華であり、ネタ方面に走るおまけディスクではどうしようもなくはっちゃける。
- 奈須きのこの作品らしく、よい意味で中二病溢れる名言やかっこいいセリフ、設定の宝庫であり、一時は(ジョークであろうが)『Fateは文学』と囁くものも存在した。
- バッドエンド後に見ることになるタイガー道場は以降様々な場所で使われるパロディの定番となった。
- 本作のメインヒロインの一人セイバー(Fate/stay night)は武内崇のお気に入りとなり、以降さまざまな派生キャラが登場している。
関連動画
公式配信
関連チャンネル
関連静画
関連項目
外部リンク
- TYPE-MOON「Fate/stay night」公式ページ
- Fate/stay night(DEEN版)公式サイト
- Fate/stay night(ufotable版) 公式サイト
- Project「Fate/stay night」Twitter公式アカウント
- Fate/stay night REMASTERED 公式サイト