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中二病とかもこの番組から出来たんだけどもう違くなってんじゃんか、だからあれはもう知らないです。
中二病(ちゅうにびょう)は、中学2年生(14歳前後)で発症することが多い思春期特有の思想・行動・価値観が過剰に発現した病態である。
多くは年齢を重ねることで自然治癒するが、稀に慢性化・重篤化し、社会生活を営む上で障害となることがある。特異的な身体症状や臨床所見は見出されていない。
発見
古くからこの病気の症例は数々報告されていたが、『中二病』という病態として定義したのは『女医』伊集院光博士である。(ちなみに博士は中二病の権威であるが、それ以外の病気には「唾つけときゃ直る」の一点張りであるのは有名)
1999年、ライフワークである自身のラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)において、『かかったかな?と思ったら中二病』というコーナーでこれを発表。ラジオリスナーの患者から送られた疑わしい症例の報告を鑑定し、中二病認定していったことによって定義が明確化された。
その後、主にインターネット上の症例報告によって研究が進み、現在ではよく知られた病態として認知されている。
症状(女医伊集院光による発見)
女医伊集院光と中二病患者リスナーによって様々な症状が発見された。
前述の通り診断基準となるような身体症状、臨床所見、器質的病変は存在せず、以下に挙げる特徴的な思考、行動にあてはめて診断する。
- 急に親に冷たい振りをする(母親をおふくろやおかん呼び・プライバシーを尊重してくれなど)
- 愛想が無くなり孤独を好むようになる(いわゆる“孤高”)
- 突然ブラックコーヒーを飲みだす
- 急にロックや洋楽を聴き始める
- ロングコートやマントに憧れ銃やナイフを携帯したくなる
- 学校が武装集団に占領されて自分1人で戦う事を妄想する
- やれば何でもできるかのような万能感を感じるが、実際に行動に移すことは少ない
- メディアやインターネットで仕入れた知識を自分の考えであるかのように語る(『アメリカって汚いよな』など)
- 上記に付随し、見た・聞いた知識を経験として語る。売上で優劣を付け人気作品を人気が出る前から知っていたなど
- 様々なものを批判しはじめる一方、ある種カルト的なものを崇拝する
上記以外にも様々な症状が確認されているが、共通するのは自分を良く見せようとする自己顕示欲、あるいは自己陶酔、少年期による心の悩みなどである。またこの他にも個々の症例において特徴的な症状が存在するため、注意深い観察が必要である。「本当の自分を探す」等と言いはじめたら危険。即座に治療を開始する必要がある。
伊集院女医曰く大学1年生ぐらいになった時に「あの頃、俺中二病だわ」と気付くことが多いとされる。
経過・予後
基本的に予後は良く、多くは成人前に自然完治するが、重篤化すれば稀ではあるが邪気眼を発症する他、発展して「高二病」へと変化する事例が非常に多い。また成人を過ぎても完治せず慢性化すると、人格の形成に伴い治療が困難になる。その場合社会生活に支障をきたす可能性があるため、治療が必要となる。
治療
外科的治療、薬物療法は適応ではない。ほとんどは自然治癒するが、中二病をこじらせた場合は高校を卒業しても完治せず慢性化した場合、カウンセリングによる治療を行う。
慢性化した中二病の場合、自らに対する万能感が理想の自分像として具体化している場合が多く(通常は社会や他者との関わりの中で理想と現実の溝を埋めることで自然治癒していく)、急に現実を見せ付けるのは危険である。理想の自分を守るためにヒステリーを起こし、最悪の場合社会との関わりを絶つ可能性があるため、徐々に自分で気付かせるように心がける。
なお、中途半端または過剰な治療行為は中二病の次の段階である高二病にかかる危険性がある。これは中二病に対し過剰なほどの嫌悪を抱き、関連したものすらも全て馬鹿にしたくて仕方が無くなるという症状を持つ病気である。多くの高二病患者は自分の中二病は完治したと思い込んでいるが、自分を特別視するという本質は全く変わっていない上に他者を侮辱してまわる分、むしろ中二病よりも症状は重く、治療は困難を極める。
中二病考察
中二病自体はそんなに悪いわけではない。どこの国でもいつの時代でも存在する、大人になろうと背伸びをした結果の、若さゆえの過ちちょっぴり恥ずかしい行動にすぎない。その恥ずかしさは現実からの剥離っぷりにある。
外国文化やアイドルなど華やかな世界に憧れ、そうなろうとすること・自分もそうであると振る舞うこと自体は、現実世界での話であり、理想の自分の到達点として実現可能である為、そこまで恥ずかしくは無い。むしろそれによってより素晴らしい大人になれる可能性すらある。たとえば世界一のスポーツ選手やスターに憧れ、その振る舞いを真似ることで彼らに少しでも近づけたのなら、それは決して悪いことではないだろう。
中二病の分類
塞神雹夜の「中二病取扱説明書」によると以下のように分類される。
- DQN系
- 根は真面目だったり臆病な青少年が、あこがれで不良ぶったり反社会的行為をするタイプ。盗んだバイクで走り出したり、夜の校舎窓ガラス壊して回ったりしたいけど出来ない。悪そうな奴は大体友達ではない。
- サブカル系
- 人とは違う趣味・趣向を持とうとするタイプ。J-POPをバカにして洋楽を聴いているふりをしたり、ライトノベルをバカにして岩波書店などの世界文学を読んでる振りをするタイプ。『ライ麦畑でつかまえて』
- 邪気眼系
- 超能力・魔法・秘密結社に憧れ、自分には隠された強力な能力があると思いこむタイプ。アニメ・漫画・ライトノベルに影響されやすい。闇の炎に抱かれて消えろ!
上記はいずれも「中二病」として扱われているが、全く別タイプなためそれぞれ決して友好関係ではない。
「中二病」「厨二病」の意味の変化
「中二病」は以上のように、元々は「中二ぐらいの思春期の頃の背伸びした行動」という意味が原義であったが、概念が流行した末に広く言葉が乱用されてしまった結果、現在では単なる蔑称としての意味合いが強くなっている。特に創作物の評価においては「身の丈に合わない壮大すぎる設定や仰々しすぎる世界観を持った作品」が対象となり、次第に転じて「非現実的・特殊な世界観や設定そのもの」を揶揄・否定するための言葉として使われるようになっている。この意味で使われる場合は特に「中二(厨二)病」「中二(厨二)設定」などと表記される。
これらの特徴として、
等がよく挙げられるが、実際には具体的な定義その物が存在せず、個々の主観によって否定する標的となる作品やジャンルの構成要素がそのまま用いられている事が多い。
注意すべきなのは、これらの要素を上手く生かして高い評価を得た作品も数多ある、ということである。つまり、このような点が多数あるからといって「厨二病=悪い作品」だと評価するのは間違いであり、逆にこれらの設定を排除、または正反対の扱いをした作品が高尚で優れているというわけでもないのである。
これらの要素はどのフィクション作品でもある程度は備えている物で、良い作品はそれらを含めた作品全体の構成が優れているのであって、逆に全く含まないと往々にして平凡で退屈なストーリーしか作れないからである。そのことから「地味で退屈な物以外は何でも中二・厨二扱い」と逆に揶揄されることもある。
しかし、この語は便利なマジックワードとしてニコニコ動画を含むネット文化では安易な作品叩きに使われてしまっているというのが現状である。ネタ的な意味として肯定的な意味で使う人も中にはいるが、一般的にはネガティブな意味しか持たない評価であるため、掲示板などのコミュニティで不用意にこの語を使うのは避けるのが無難である。
この用法は定義上は「中二病」より「邪気眼」の方がむしろ近い。ただし、「邪気眼」は非現実要素のない世界(特に現実世界)において、あるいは根拠もなく、非現実的要素を手にした主張することに用いられるのに対し、「厨二病」はSFやファンタジーなど創作作品に対してよく使われるが、両者が区別されることなく一括りに扱われていることも多い。
(関連リンク: 「中二病」概念の変遷史 - Togtterまとめ)
関連のあるキャラクターと作品
アニメ・マンガの登場人物なのでほとんどが邪気眼系。サブカル系はあまり見かけない。
公式に中二病のキャラクター
- 秋篠姫香(俺の彼女と幼馴染が修羅場すぎる)
- 安藤寿来(異能バトルは日常系のなかで)
- アンネローゼ・フォン・シュテッヒパルム(プリンセスコネクト! Re:Dive)
- 伊万莉まりあ(この美術部には問題がある!)
- SCP-014-JP-J(SCP Foundation)
- 岡部倫太郎(STEINS;GATE)
- 神鍋歩夢(りゅうおうのおしごと!)
- 神崎蘭子(アイドルマスター シンデレラガールズ)
- キド(カゲロウプロジェクト)
- 黒須あろま(プリパラ)
- 黒猫 / 五更瑠璃(俺の妹がこんなに可愛いわけがない)
- 材木座義輝(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。)
- シンガンクリムゾンズ(SHOW BY ROCK!!)
- 千寿ムラマサ(エロマンガ先生)
- 伊達政宗(織田信奈の野望)- 『邪気眼竜政宗』と名乗る。もちろん史実とは違う。
- 津島善子(ラブライブ!サンシャイン!!)
- 羽瀬川小鳩(僕は友達が少ない)
- 小鳥遊六花(中二病でも恋がしたい!)
- 田中眼蛇夢(スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園)
- 凸守早苗(中二病でも恋がしたい!)
- 富樫勇太(中二病でも恋がしたい!)- 元中二病患者。
- 丹生谷森夏(中二病でも恋がしたい!) - 元中二病患者。
- 七宮智音(中二病でも恋がしたい!戀)
- 二宮飛鳥(アイドルマスター シンデレラガールズ)
- 伏見燈日(いなり、こんこん、恋いろは。)
- 松野カラ松(おそ松さん)
- 魔璃(ドリームクラブ)
- 山田エルフ(エロマンガ先生)
中二病扱いされるキャラ
下記のキャラクターは公式には中二病扱いではないが、ネタとして中二病扱いされることがある。
- 赤司征十郎(黒子のバスケ)
- うちはサスケ(NARUTO)
- カイロ・レン(スターウォーズ)
- 木曾(艦隊これくしょん〜艦これ〜)
- 千石撫子(囮物語)
- 巴マミ(魔法少女まどか☆マギカ)
- ホールデン・コールフィールド(ライ麦畑でつかまえて)-創作上における中二病の元祖のような存在。
- 飛影(幽☆遊☆白書)
- 八神庵(THE KING OF FIGHTERS)
- 夜神月(DEATH NOTE)
- ルルーシュ・ランペルージ(コードギアス 反逆のルルーシュ)
- シャドウ・ジョーカー(怪盗ジョーカー)
- 吉野晴彦(Rewrite)
類似の疾病
邪気眼
「自分には隠された能力がある特別な存在」という妄想をこじらせて、それを他人に吹聴して回ったりあからさまに匂わす言動を取ったりすること。中二病が悪化するとこれらの行動を取ると考えられている。ただし、創作作品などにおいて本当にそのような力などを持っている設定だとしても揶揄目的で用いられることがある。
詳細は「邪気眼」の記事へ
小二病
伊集院光女医は中二病以外にも研究されていて、その他の病気に「小二病」が存在する。
その他の疾病と比較して好意的かつ原義を保った扱いがされ続けている。
詳細は「小二病」の記事へ
高二病
この単語も伊集院光女医が発見した病気の一種であるが現在では別の人間が定義した内容が多い。
※症例など、詳しくは高二病を参照。
中二/厨二病を極端に蔑み、忌み嫌うという病気である。その大半は元厨二病患者であり、厨二病の次の段階ともいえる病態である。上記の様に中二病と言う言葉自体が便利な蔑称と化している状態を踏まえて、現在ネット上に最も蔓延していると言える病である。
元厨二病患者の場合は、厨二病時代の自身の行動を恥じるあまり、自らの過去を否定し、だが時々思い出してはその恥ずかしさに苦しみ悶えるという発作を起こす。そのため、自らの過去を思い出させる、自身の厨二病の元となった作品や類似作品、現厨二病患者らを忌み嫌い、それらを否定して「中二とは違うまともな自分」を演じることで現在の自分との切り離しを図るという発作行動を起こす。
その他には評論家、玄人気取り的な意味としての性質があり、必然的に思春期周辺の若者に受ける事が多い中二病(と認定される)要素を否定することで、自分をさらに高い位置に見せようとするものである。自己顕示欲のさらなる肥大化として「中二病に対する中二病」と呼ばれることもあり、一部では原義としての中二病の意味がそのままスライドして適応されている面もある。
また、夢や希望にあふれていた過去を否定しているため、夢や希望といったものすら否定し、世の中を斜に構えて見るようになる。根本は何も成長してない上に「俺はスゲーにきまってる、俺スゲー」という理想が「皆クズにきまってる、俺スゲー」という妥協に変わって攻撃対象だけは増加しているため、中二病に比べて非生産的でポジティブな可能性すらも少なくなっている。
この病気の完治には、過去を、そして現在をも全て受け入れることが必須である。しかしそのためにはかなりの年月と精神的成長が必要なため、その治療は困難である。
関連動画
処方箋
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