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25/04/10

家計・ライフ

「もったいない日本人お金持ち」が増えているのは本当なのか

「もったいない日本人お金持ち」が増えているのは本当なのか

日本経済新聞の記事によれば、国内銀行で残高が1億円以上の個人預金口座数が13万8900件あるとのこと(2024年9月末時点)。2005年9月から約20年間で3倍になったそうです。また、野村総合研究所の2023年推計データによると、金融資産の合計から負債を引いた純金融資産を1億円以上保有する世帯は、165万3000世帯にのぼるというから驚きです。

日本では資産を現預金で保有する割合が多いのですが、現預金だけで資産を持っているのは、「もったいない」といえます。本当のお金持ちは資産を守ることに頭を使っています。
今回は、野村総合研究所の2023年推計データから、急成長している超富裕層・富裕層の姿を見ていきます。

2023年の超富裕層と富裕層はどれくらいいる?

野村総合研究所は2005年から1年おきに、世帯として保有する純金融資産保有額を5つの階層別に分類した調査を行っています。5つの階層は、世帯の純金融資産保有額により
・超富裕層…5億円以上
・富裕層…1億円以上5億円未満
・準富裕層…5000万円以上1億円未満
・アッパーマス層…3000万円以上5000万円未満
・マス層…3000万円未満
の5つに分類されています。

2023年の超富裕層・富裕層の数は、次のようになっています。

<純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数>

野村総合研究所
「日本の富裕層・超富裕層は合計165万世帯、その金融資産の総額は469兆円と推計」より

資産5億円以上の超富裕層は11.8万世帯あり、合わせて135兆円保有しています。また、資産1億円以上5億円未満の富裕層は153.5万世帯あり、合わせて334兆円保有しています。2023年の超富裕層と富裕層を合わせると165.3万世帯で、全体の約3%にのぼります。2021年の前回調査より世帯数は11.3%増加しています。

階層別にみた保有資産規模と世帯数の推移を考察

冒頭で紹介した日本経済新聞の記事によると、2005年9月末から2024年9月末までの20年間で、1億円以上の口座数は3倍超になっています。しかも、1億円以上の口座数は年々増加しているというのです。

しかし、政策金利が上がったので、銀行の預金金利も上がってきたとはいえ、それほどたくさん増えるというわけではありません。銀行口座に預金をおいておくのは「投資」という観点からみると、「もったいない」状況といえます。

野村総合研究所の2005年から2023年までの純金融資産保有額の階層別のデータを前期比で詳しく見てみましょう。

<2005年から2023年までの純金融資産保有額の階層別データ>

野村総合研究所の推計データ(2023年)をもとに筆者作成

表からは、株式市場の影響を受けて資産が増減していることがわかります。
金融市場が荒れたのは、2009年の「リーマンショック」です。2009年は前期比で、富裕層はマイナス20%、超富裕層はマイナス30%と純金融資産額を減らしています。それに対して、マス層は2.1%のプラスと、リーマンショックの影響があまり感じられません。
一方、2013年のアベノミクスが始まったときには、超富裕層は前期比で65.9%も資産を増やしているのに対し、マス層の資産増は7.8%にとどまっています。

2023年においては、コロナ禍からの回復期にあたり株式が値上がりしました。純金融資産額について超富裕層は前期比28.6%増、富裕層は前期比29%増です。一方、マス層の純金融資産額の増加率は4.9%です。富裕層や超富裕層は、資産運用を積極的に行ってきたので、長期的に資産を大きく増やせていることがわかります。

また、超富裕層・富裕層・純富裕層の世帯数は軒並み増加しているのに対し、アッパーマス層の世帯数は2021年からマイナス20.6%となる576.5万世帯です。これはおそらく、投資などによって資産が増え、アッパーマス層から準富裕層に上がった人が多かったものと考えられます。同様に、このところの投資環境に合わせて、いつの間にか富裕層となった準富裕層や、超富裕層となった富裕層などもいるものと考えられます。
一方で、マス層の世帯数は5%増の4424.7万世帯です。今後も、こうした「二極化」が進んでいくことが予想されます。

投資にお金を振り向けよう

富裕層や超富裕層のそれぞれの純金融資産の総額が2013年以降一貫して増加をし続けている要因は、株式や投資信託の価値の上昇によるものが大きいでしょう。リスク性資産の保有比率が高いことをうけて、運用資産が急増しています。

ひと昔前とは違い、投資は「お金持ちしかできないもの」ではなくなっています。
まだそれほど資産額が多くないという人でも、税制面から資産形成を後押しするNISAやiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)を使って長期投資をすれば、資産額の拡大も期待できます。NISAは金融機関によっては100円からできますし、iDeCoも月5000円から取り組めて老後資金を用意するのに役立ちます。

お金持ちは資産を預金以外にも分けて持っています。これからお金を増やすことを目指すなら、少しずつでも投資にお金を振り向けていくことが大切。預金に多額の資金を置いておくより、効率のよい資産形成ができるのではないかと思います。もちろん、1億円以上のお金を預金に預けている「もったいないお金持ち」の人も、その一部を運用に回すなどして、有効活用するのがよいでしょう。

池田 幸代 株式会社ブリエ 代表取締役 本気の家計プロ®

証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不動産賃貸業経営。「お客様の夢と希望とともに」をキャッチフレーズに2016年に会社設立。福岡を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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