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“惧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おそ90.1%
おそれ8.6%
0.5%
おび0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何ごとも、おそれるものはない。しかし、あぶないのは、領内へまぎれこむ他領者だ——ことに江戸から目的を持って入りこむ奴じゃ。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雨風のうれえのない、人目にかかるおそれのない、一晩楽にねられそうな所があれば、そこでともかくも、夜を明かそうと思ったからである。
羅生門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
男は漸く我にかへりて、おどろける目をみひら
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
打顫うちふるふ手に十行あまりしたためしを、つと裂きて火鉢に差爇さしくべければ、ほのほの急に炎々とのぼるを、可踈うとましと眺めたる折しも、紙門ふすまけてその光におびえしをんなは、覚えずあるじ気色けしきあやしみつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
言うまでもなく、ちっぽけな内心の声にげず、人殺しだろうと、自分のすることはみな正しいという悟りの中から無限の力をひきだすからである。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)