結論から言えば、基本的な中国語の発音を習得するのでしたら、まずは学習機会の多い普通話で発音を固めていって、その上で台湾など、地方的な変化の部分を学んでいけばいいと思います。
中国語入門程度の学習者であれば、台湾華語と、大陸などでの普通話との学習の差異は、学習内容的には、ほとんどないと言ってもよいでしょう。
もちろん、基礎が終わって、会話や日常生活、社会知識の部分に入り込むようになると、結構違っていたり、微妙だったりする部分は多くなってくることでしょう。
大陸の中国語(普通話)と台湾の中国語(国語)の両者の違いのうち、一つは、地域的な方言などの特性による発音、発声の違いです。
北京語などの北方方言とは違って、南方ではいわゆる巻き舌の音はあまり(ほとんど)なく、台湾での中国語の基盤はそのような系統に属します。
ですので、北京語系発音をすると台湾では大陸やその関連の人間だと判断されるし、また台湾で(あるいは台湾の方に)中国語を習った日本人の発音は、だいたいわかります。
また、言葉、語彙の上では、流行語や社会生活、文化の違いによるものがありますので、日常使う言葉のレベルでは、結構違いがある場合もあります。
大陸の改革開放以降、いわゆる西側の産業、文化が大陸にどっと入り込んだ関係で、香港や台湾で先行していたような産業・文化・社会関連の用語が、最近では大陸でも広く使われるようにはなりましたが、まだまだ違いには注意が必要です。
若者言葉や流行語、文化、習俗、風俗に関する言葉、言い回しも地域性が大きいですね。
テキストではなく、人を相手に学習する場合、話者の方言を無視することは、専門家でもなければ、まずできません。
相互学習などで一般の中国人の方と会話練習をするとしたら、まず2割程度は相手の出身地方(や若者)特有の表現になるのではないかと個人的には感じています。
逆に言うと、台湾で現地語を使いこなしたいのであれば、国語だけではなく台湾語など、現地の言葉を理解することは不可欠でしょう。
ところで、台湾では注音字母で発音を学びます。普通話ではピンインになりますが、台湾での注音字母は、発音記号としてだけではなく、たとえば若者にとっては絵文字のように使われたりしますので、覚えておいて損はないすね。
お礼
ご丁寧にどうもありがとうございました。 大変参考になりました。 北京語のネットレッスンを受けてみようと思います。