最近の研究によれば、まるきり白黒というわけではないようです。
詳しく理解しているわけではないのですが、生物学で習った程度によると眼球内の網膜内に光受容器は2種類、捍状体と錐体の二つがあり、そのうち色の識別を提供するのは三種類の錐体。
L錐体=赤、M錐体=緑、S錐体=青だそうです。逆に捍状体は光をより強く集める性質のため、夜行性の動物はこれを多く持ちます。
つまり、色の識別をしない捍状体しか持っていなければ世界をまるきり白黒で見ているということになりますが、たいていの脊椎動物は寡多に差はあれ両方持っているそうです。
犬も両方持っているため、ある程度の色は識別していると考えられていますが、どのように見えているかは犬のみぞ知るという感じのよう。
また赤だけは「血」という大変重要なものの色のため、特に識別している可能性が高いのではないか、とも。つまり、フォトレタッチで間違って赤を濃くしちゃったような世界でしょうか?
どちらにしろ赤、青、黄色は白黒の世界でもわりと濃淡に違いがあります。
絵をよく描きますが、白黒の鉛筆画でも濃淡の付け具合で「これは青っぽい濃さ」などと考えますよ。
犬が区別しているのはこの違いか、あるいはおそらく個々のボールの匂いの違いでは?
ちなみに、犬に限らず狩をする動物は動体視力は大変優れています。
余談ですが、闘牛でマタドールの振る布が赤いのは人間(のそれも男性)が興奮するからあの色なんだそうですね。
お礼
詳しい解説付のアドバイスをいただきまして、本当にありがとうございます。 「捍状体」と「錐体」と呼ばれる視細胞の意味が、ある程度理解できました。 捍状体は、光のスペクトルの中央部分の明るさの違いに感応します。 この視細胞は極めて高感度なのですが、色を識別することはできず明暗だけに反応します。 もし捍状体しかなければ、すべてがモノクロに見えるということですね。 因みに人間の視細胞では、色を感じるのは「錐状体」が約650万個 「捍状体」が約1億2000万個程度あるみたいですね。 先ほどあるURLを見ていたのですが、L・M・S錐体のスペクトル視感度と かかなり難しい言葉が並んでおりました。 人間でも"第一色盲"・"第一色弱"・"第二色盲"・"第二色弱"・ "第三色盲"・"第三色弱"等があるのですね。 > 犬も両方持っているため、ある程度の色は識別していると考えられていますが、 > どのように見えているかは犬のみぞ知るという感じのよう。 研究が進み、近い将来に犬の「色の識別」が解明されることを期待しております。 御礼の返事が、遅くなり申し訳ございませんでした。 今後ともよろしくお願いします。