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ガンバスター

登録日:2012/06/03(日) 12:22:58
更新日:2024/03/09 Sat 17:51:45
所要時間:約 10 分で読めます





『艦尾損傷!!』
『二番補機大破!!』
『トップ部隊42%壊滅。レーザー群損傷率85%』
『第三艦橋大破!』
『重巡”ボソン”より入電。「我操舵不能、我操舵不能」』


「…敵の親玉はどいつだ?」

『本艦の右上方35度、目測で距離一万二千です。』

「エンジンを臨界まで上げておけ。いよいよとなれば本艦ごと奴にぶつける。」

『艦長…』

「あいつらを地球にやるわけにはいかん。」


『艦長!』

「何だ?」

『第七ハッチが、あいています!』

「なにぃっ!?」


BGM:ガンバスター・マーチ)



発進!未完の最終兵器




「ガンバスター」とは、「トップをねらえ!」に登場する架空兵器
地球を脅かす巨大生命体、通称"宇宙怪獣"に対抗すべく造られた巨大マシーン兵器。バスターマシン1号と2号の合体により完成する。

宇宙怪獣は基本的に群れで行動するため、単機で多くの敵と渡り合う工夫が各所になされている。


分類 超光速万能大型変形合体マシーン兵器
所属 地球帝国宇宙軍
開発 オオタ・コウイチロウ他
製造 地球帝国
生産形態 試作機
全高 240m
頭頂高 200m
重量 9,800t
最高速度 光速の99.9%
     光速以上(ワープ時)
推進機関 ブースター:肩部×4・背面部×2・バニシングモーター×2(ワープ時)
装甲材質 バスター合金・スペースチタニウム
動力源 大型縮退炉×2
燃料 アイス・セカンド
武装
ホーミングレーザー
バスターミサイル
(ダブル)バスターコレダー
バスターシールド
バスタービーム
(以下劇中未登場)
バスターホームラン
バスターヨーヨー
バスター竜巻
バスタースピン
バスターカウボーイ
バスタートマホーク
バスターリング
バスターストライク
バスターボイス
乗員人数 2人

【搭乗者】
[メインパイロット]
タカヤ・ノリコ

[サブパイロット]
アマノ(オオタ)・カズミ
ユング・フロイト


【概要】

初登場はトップをねらえ!第4話「発進!未完の最終兵器」。
当時エクセリヲン内で建造途中であったが、未完成ながらも圧倒的な火力と鉄壁の耐久性能でエクセリヲン艦隊、
並びにトップ部隊、果ては人類を全滅から救った最終決戦兵器。

本来は一人乗りの宇宙戦艦『バスターマシン1号』と『バスターマシン2号』が変形合体するものである。
第4話の時点では分離合体機能は完成しておらず、また亜光速戦闘も不可能だった。
二人で操縦する完全なガンバスターが「炎」だけに、通称「火のガンバスター」とも呼ばれる。

サラっと流してしまったが、実は合体前のバスターマシンの時点で「一人乗りの第4世代型特務宇宙戦艦」という凄まじいものである。
ほぼ無尽蔵のエネルギーをもたらす縮退炉を丸ごと1基ずつ搭載していることもあり、合体する前からパルスレーザー砲やバスターミサイルで完全武装しており、兵隊クラスであれば分離状態でも丸ごと殲滅可能な火力を持っている。

この縮退炉は単体でも非常に強力だが、合体して2基の縮退炉を連結し同調させることにより、
通常のマシーン兵器には搭載不可能な巨大縮退炉と同等のパワーを無理矢理発揮させる仕組みになっている。
オーバースペックだ何だと言われながらも、コーチが合体機構に拘ったのはそのためである。
もっとも「縮退炉は大きければ大きいほど宇宙怪獣を引き寄せる性質を持つ」という続編での後付けも含めて考えれば、
初めからガンバスターのもとに宇宙怪獣が殺到する仕組みが出来上がっていたのだという非情な現実が明らかになるわけだが。

地球に帰還後第5話までの間に相当な改良が加えられ、完成形となった。
操縦席はダイレクトモーションの再現性を追求した結果、まだ残っていたアームやグリップの排除に成功。
高い身体能力を持つタカヤ・ノリコに相応しいものとなった。
ちなみに戦闘中ノリコが技名を叫ぶのはダイレクトモーションの一環として脳波による管制を行っているため。
他にも4話ではノリコのみで操縦していたところを第5話では複座式になり、アマノ・カズミ(ユング・フロイト)が管制をすることにより、より効率的な運用を可能にした。
また何より向上したのはその稼働時間であり、10分間という活動限界がなくなったことにより単機での作戦や戦果を期待できるものとなった。

事実第5話、廃棄されたエクセリヲンを使っての宇宙怪獣殲滅作戦は実質ガンバスター単機での作戦であり、
襲来する両翼で80天文単位という宇宙怪獣の大集団を相手にその圧倒的なまでの破壊力を発揮。敵を全く寄せ付けない程の強さを見せエクセリヲンを守りぬき敵中心部に侵入。
見事地球を宇宙怪獣の手から守りぬいた。

ちなみにこの両翼で80天文単位という敵の大集団を発見した監視衛星クルーの報告はあまりにも有名であり、

『黒が3分に敵が7分!いいか、黒が3分に敵が7分だ!!』

『敵の数が多すぎて宇宙が黒く見えない!!』

との発言*1は天文単位という言葉にあまり縁のない視聴者にもその規模を容易に想像させた。

またこの報告は地球軍令部にもほぼそのまま伝わり、

『敵は少なくとも"億"を超える』

『80天文単位といえば冥王星の軌道直径とほぼ同じ…』

などと議論され、軍トップの面々には早くも絶望ムードが漂っていた。




炎となったガンバスターは


無敵だ!




ガンバスターはそもそもバスターマシン1号2号で構成されているが、「バスターマシン」には様々な形態のものが存在しており、第6話では木星を改造した巨大ブラックホール爆弾『バスターマシン3号』が開発されている。
また、後にシリーズ2作目という位置付けで製作された『トップをねらえ2!』でも、バスターマシンの名を冠する後継機も数多く見ることができる。
※トップをねらえ2!時点では90号機までを確認。このほかにも量産型ガンバスターである『シズラー』のようなナンバリングされていないバスターマシンも存在する。


第6話(最終話)では5話を大きく上回る数の宇宙怪獣との最終決戦にあたり組織された『銀河中心殴り込み艦隊』においてただ一機のガンバスターとして主力を担いこれを生き延びたが、大戦後単機での任務を終えボロボロになったガンバスターは宇宙空間に廃棄された。
ちなみに飯野文彦氏によるノベライズ版では展開がやや異なり、ラストは廃棄されずにノリコ、カズミと共に母なる地球に降り立つ締めを迎えている。



【スペック】

最"強"のチート機体の論議が始まると決まってイデオン等と並べてガンバスターの名が挙がる。
まず凄まじいのはその攻撃能力。

  • ホーミングレーザー
掌から相手を追尾する細いレーザーを多数発射する。
主にザコの殲滅に使われる、いわゆるMAP兵器
元ネタは歌舞伎で使う蜘蛛の糸。

  • バスターミサイル
指先から無数に飛び出してくるミサイル
一発一発が、エクセリヲン級戦艦の主砲である光子魚雷と同じ破壊力を持ち、着弾した物体を空間ごとガオンさせて消し飛ばす。
ホーミングレーザーと合わさった姿はあからさまにどっかのジム神である。
元ネタは『ジャイアントロボ』のロケット砲。

  • バスタービーム
額から射程数百kmに及ぶ巨大ビームを発射。射線上の敵を一瞬で薙ぎ払う
絵面ではわかりにくいが、実はマイナス一億度という物理法則をガン無視した冷凍ビームである。
バスターマシンを象徴する兵器の一つとされていて、量産機のシズラーや次世代のバスターマシンにも欠かさず搭載されている。
(ポーズの)元ネタは『ウルトラセブン』のエメリウム光線

  • バスターコレダー
両手・両足から超高圧電流を放つ。
宇宙怪獣の数少ない弱点である電気を直接ぶつける、ガンバスターの切り札的武装。
5話では合体怪獣によるはさみうち(物理)を受けた際、両手両足から一気に電撃を放つ「ダブルバスターコレダー」を披露した。
元ネタは『スーパーロボット マッハバロン』のマッハコレダー。

  • スーパーイナズマキック
亜光速で急降下し、9800トンの巨体を飛び蹴りでぶつけるという非常にシンプルな必殺技
分かりやすく言うと亜光速で放つライダーキック
トップ世界の宇宙は真空ではなくエーテルに満たされているため、キックの当たった相手だけでなくその衝撃波だけで周辺の宇宙怪獣まで破壊する。
因みにスパロボなんかだとガンバスターで通常のイナズマキックが使えたりするが実は劇中では使用していないスパロボオリジナル技。
通常のイナズマキックを使用したのはノリコのマシーン兵器、ナウシカである。


これだけでも圧倒的戦力といえる。
しかしガンバスターの真の恐ろしさは防御面にこそある。その根拠は4つ。

  • 1.装甲
宇宙怪獣・高速型の特攻や内部からの爆発、圧縮された木星中心部の重力にも耐えうる超タフネス。

  • 2.バスターシールド
縮退物質で作られたとされるマント状の防具。
宇宙怪獣2万のビームによる集中放火も難なく弾き返す。

  • 3.イナーシャルキャンセラー
物質の慣性に干渉・中和をすることにより、あらゆる物理攻撃を無効化する。
効果は限定的ながらブラックホールからも身を守れる。
本来は移動用の補助装備だが、ノリコがこれを応用して宇宙怪獣の吶喊を手で受け止めた。
何故かスーパーロボット大戦では強力なバリアとして扱われている*2

  • 4.スピード
亜光速(光の99.9%)での戦闘が可能であり、最大速度は光速を超え単機でのワープが可能。
第6話においては『高速型』に変形したことから、更に磨きがかかったと見られる。


まさに宇宙怪獣が可哀想になってくるくらいの性能である。
そして、さらに特筆すべきなのは、これらの性能がイデやゲッター線などといった未知の存在によるものではなく、純粋に人類の技術のみに由来するという点である。
このことがガンバスターは超高性能と安定性を両立しているほか、最低でも2万機以上が生産された量産機シズラーや後述する後継機などの派生型の開発も可能としたと考えられる。
ガンバスターはまさに『人類の叡知と技術の結晶』なのだ。


その活躍から、当然ながら正統後継機も何機か試作されており、最初にガンバスターⅡと呼ばれる、初代から60%増しのパワーを持つ試作機が開発されていた。だが、ガンバスターの性能の時点で大活躍した事から有効性が疑問視され、プロジェクトは中止された。
それから更に後年、初代の設計を純粋に強化発展させたバスターマシン4号と5号が完成した。その名も『グレートガンバスター』。縮退炉も初代のそれが霞む程のパワーを誇るモデルが搭載され、宇宙一個分のエネルギー量を叩き出す。外観はガンバスターにグレートマジンガー的意匠が加えられた『グレート』なもので、初代がトマホークなのに対し、グレートは『バスターブレード』を持ち、サンダーブレーク的な『バスターサンダーアタック』を持つ。その戦力は歴代バスターマシン中最強であると設定されている。

バスターマシン7号はこの更に後継機である。
この間に人類は縮退技術を捨てることになってしまったため、以降のバスターマシンはトップレスと呼ばれる超能力者を利用した兵器へと様変わりした。


【余談】

ちなみに『トップをねらえ2!』にて登場した中で最強のバスターマシン、"7号"と機体性能で戦力を比較した場合、
「ガンバスターのほうが(わずかに)つよい」というのが公式設定である。
武装の豊富さや縮退炉による大出力を考慮した結果と思われる。 

数ある漫画・アニメにおいておそらく最も多い敵と対峙し、その悉くを打ち破り奇跡を起こし続けたガンバスターは発売から20余年経った今なお「最強のロボット」として多くのアニヲタたちから高い支持を得ていおり、リボルテックも発売された。

スーパーロボット大戦シリーズでは劇中未登場武器のバスターホームラン、バスタートマホークが登場する。
こちらでも(さすがに他作品との兼ね合いもあって完全に原作通りとはいかないが。例えば光速の99%で移動可能でありながら、移動力が平均レベルの6であったり)
設定通り最強を地で行き、寄ってたかるバッフクランだろうがゼントラーディだろうがプロトデビルンだろうが放り込んで単機無双出来るスペックは十分持っている。
特に、『第3次Z』においては「気力が一定値になると奇跡が起きる」というノリコのエースボーナスが、1ステージ1回限りとはいえ全精神コマンドが自分にかかるというチート性能で、
2連スーパーイナズマキックでボスをぶち抜いたり、位置を調整してのホーミングレーザーでたんまり稼いでくれたりと、正に奇跡を起こしてくれる。
一方、元ネタがパロディ満載だからかクロスオーバーの面でもガッツリ絡んでおり、
果てはゲッターチームに弟子入りしてバスタートマホークブーメランを習得するなどやりたい放題である。
(設定にすら存在しない完全オリジナルの武器)

艦 長「やめろ、タカヤ君!ガンバスターはまだ完全じゃないぞ!」

ノリコ「現状で10分は動きます。」

艦 長「しかし、亜光速戦闘は無理だ!」

ノリコ「いざとなれば、ぶつけるまでです。」

オオタ「タカヤ、目標はあくまで敵の主力だ。雑魚には目もくれるな!」

ノリコ「コーチ…はい!!」

艦 長「オオタ君!?」

オオタ「いけ!」




ノリコ「発っ進!」


追記・修正は光速の99%の速さでお願いします。

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最終更新:2024年03月09日 17:51

*1 元ネタは映画『激動の昭和史 沖縄決戦』の台詞

*2 直前にバリアを展開して攻撃を防ぐシーンがあるので恐らくそれと混同してしまったのが始まりだと思われる。