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ベガ(ストリートファイター)

登録日:2010/07/13 Tue 20:28:36
更新日:2024/12/11 Wed 14:11:34NEW!
所要時間:約 5 分で読めます






我がサイコパワーの前にひれ伏せィッ!!





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ベガとはストリートファイターシリーズのキャラクター。
海外版の名前は『M・バイソン』。

【プロフィール】

出身地:不明
誕生年:不明
誕生日:4月17日
身長:182cm
体重:112kg *1
スリーサイズ:129・85・91(II)、133・90・92(ZERO)
血液型:A
好きなもの:世界征服(~Ⅴ)、力(6)
嫌いなもの:弱い者、無能な部下(~Ⅴ)、無能(6)
特技:催眠術
CV:西村知道(ZERO、EX他)、若本規夫(CVS、SVC、IV、V他)、楠大典(シュガー・ラッシュ、6)、日下武史(MOVIE)、内海賢二(ストⅡV)


赤い軍帽と軍服に黒いマントを身につけた男性。肩、腕、膝下に鎧を付けている。
サイコパワーを操るシャドルーの総帥にして、非常に強力な超能力の持ち主であり、他をよせつけない圧倒的な機動性と多彩な攻撃を誇る。
『ストⅡ』でラストボスとして登場し、その見た目のインパクト、恐るべき強さや機動性で強烈な印象をプレイヤーに与え
「ボス=サガット」のイメージをも完全に葬り去った。
豪鬼出現後はやや影が薄くなるが、実力は変わらずトップレベル。

性格は極悪非道で、目的のためなら手段を選ばない。
任務に失敗した部下は容赦なく始末し、優秀な格闘家はサイコパワーで洗脳・改造してムリヤリ戦闘員に仕立て上げる。

そうして作り上げた戦闘員や、幼少期から育てた改造クローンで構成されたベガ親衛隊を抱えている。

親衛隊は構成員全てが10代の少女であるため、ベガ=ロリコンは定説となっている。
バルログは「ベガにしては珍しく評価出来る感性」だのと褒めていたが。
ベガ親衛隊の多くは月(年月の方の月)の名前が付けられている。
他にもアニメ映画版でケン・マスターズを洗脳し、リュウと闘わせていた。

ポケットファイターでは満面の笑みでソリ遊びに興じておられる。
ソリに夢中なので戦いには参加しない。

ストリートファイターのナンバリングの中で『Ⅰ』(そもそも『Ⅱ』の前作だし)および『Ⅲ』のシリーズには登場しない。
クロスオーバー作の「VS. シリーズ」では「X-MEN VS. ~」「MARVEL SUPER HEROES VS.~」「MARVEL VS. CAPCOM 2」に参戦、「MVC1」でもデモにのみ登場する。

【名前】

国内版と海外版で名前が違う。(海外名「M・バイソン」)
『ベガ』は世界的に女性の名前というイメージがあり、極悪なボスキャラクターには相応しくないとされたため*2
ちなみにベガはスペイン語では女性名詞になっており、日本でも七夕の「織姫星」として知られる星の名前でもある。
また、マイク・バイソンも明らかに元ネタのマイク・タイソンにそっくりだったため米国で肖像権絡みで訴えられることを危惧したことや、
バルログも『指輪物語』の屈強な怪物の名前であったためこちらもイメージに合わないと判断されたことにより、
シャドルーの総帥「ベガ」はサイコクラッシャーで突進するイメージで猛牛の「バイソン」に、
黒人のボクサー「バイソン」はムキムキなイメージの「バルログ」に、
美形スペイン忍者の「バルログ」は女っぽい印象の「ベガ」に、それぞれ名前がシャッフル交換された。
なお残りの四天王であるサガットは『ストI』で登場済だったため除外。
ぶっちゃけややこしいが、基板コストの関係で名前のグラフィックや音声を使い回すためにこうなってしまった。

なお海外版「M・バイソン」の「M」はマイクの略ではなく、作品によって「マスター」だったり「メジャー」だったり「マイティ」だったりと一定していない。
実写映画など日本語化作品の一部では「バイソン将軍」とも称される。
英語圏のユーザー間ではこの紛らわしさを解消するため、それぞれ「Dictator(独裁者)」「Boxer(ボクサー)」「Claw(爪)」という名称が使われることも。

「ベガ、バイソン、シャドルー、総帥 何とでも呼べ」

【モデル、前身】

帝都物語』『帝都大戦』などに登場する大日本帝国陸軍の「加藤保憲」がそれである。
強力な超能力を使用し、帝都・東京を壊滅に追いやるほどの圧倒的な魔人。
ベガもその力を継承しているため、格闘ゲーム出身キャラとしては最強クラスのパワーの持ち主。
ベガを超える力を持った格闘キャラが降臨することは、それこそ魔法が普通な世界とかでもない限りはまずないと言われる。
まぁ、豪鬼にフルボッコにされたり、ギルと互角の戦いやってたりするけど。

厳密にいえば、直接的なモデルは同じく加藤保憲をモチーフとした猿渡哲也原作の漫画『力王』のキャラ「鷲崎」。
特に『II』時代は原作をモロに模写・トレスしたのではないかというレベルで『力王』本編にそっくりなイラストが多い。
後年になって初期の設定資料が発表されたが「これが漫画のトレスじゃないとは言わせんぞ」というレベルのベガの絵があった。
ベガ特有の「片手を顎に添えた立ちポーズ」も作中で鷲崎が椅子に座り頬杖をついているシーンがモデルとされる*3
企画時の名前が鷲崎→イーグルヘッド→ベガ(アラビア語で「急降下するワシ」を意味する)と変遷している。

現代の感覚だとパロディにしてもあまりにも元ネタに寄りすぎていて問題になりそうだが、当時は色々とおおらかな時代だったのである。

【経歴】

前史

ベガもかつては一介の普通の青年であった。
しかし常日頃から強い上昇思考が悩みの種でもあった。
何でも一番でなければ気が済まず、何か物事を始めるとどんな手段を講じてでも、その世界の頂点に立とうとする。
「これ以上悩んでいたら頭がおかしくなる…」とストレス発散の手段として格闘技を始める。
最初は娯楽のつもりだったが、サイコパワーを操る有名な武術の師範と出会い、彼に弟子入りする。
師の下で修業を積み、武術・サイコパワー双方で師を越えるほどの実力を身に着けていく。

だが師は彼に対して常に見下すような態度を取り続けており、耐えかねたベガは師を殺害。
そして身に着けた強大な力に呑まれるように世界征服の野望に取りつかれていき、暴走を開始する。
サイコパワーと武力を駆使し、優秀な人材を集めてシャドルーを結成し、シャドルーを手足として、
麻薬密売から拉致、要人暗殺を狙った爆破テロ*4など、ありとあらゆる犯罪に手を染めだす。
『ZERO』と『ZERO2』のナッシュEDによれば、ナッシュの上官(アメリカ軍部)とまで癒着している様子。
サイコパワーによって自分の魂をコントロールすることが可能で、例え今の肉体を失っても別の肉体に魂を乗り移らせることによって
何度でも復活できるという人ならざる異能力を身に着けている。

そのサイコパワーは、「憎悪」の感情によって発動・増幅されるらしい。
ゲーメスト誌の増刊で語られたサイドストーリー、アニメ『ⅡV』、どちらも彼のパワーは「憎しみ」が重要であると語られる。

ZEROシリーズ

『ZERO』ではサイコパワーを封じようとするローズを退け、マイク・バイソンとバルログとサガットをスカウトしてシャドルー四天王を結成する。
更に、殺意の波動を秘め、極めて高い素質を持つリュウにも目を付ける。

『ZERO3』ではサイコパワーが最盛期を迎え、筋肉が大きく膨れ上がっている。
しかし強すぎるサイコパワーに肉体が耐えきれないと判断し、代替ボディとしてリュウを狙う。
焦りからか世界征服計画も一気に進めるも、世界征服もリュウ獲得もあらゆる格闘家によって阻止され、最後には肉体が爆発して消滅する。
結果的にほとんどのキャラのEDで「ベガが倒され消滅する」という結末に帰結するため、ネット上の動画サイト等によるED集は事実上「ベガ消滅シーンまとめ」となっており、最早ネタの領域。
特にシリアス担当のメインキャラ以外のEDはギャグ的展開が多い

『ZERO』シリーズ自体は公式には『II』のパラレルワールド的位置づけとなっているため『II』以降にもベガは登場するが、
『IV』以降は『ZERO』シリーズにおける展開や設定もある程度正史として取り込んでいるため、
現行の展開を踏まえ『ZERO』と『II』の間で代替ボディに換装したという解釈もなされている。

II

『II』の30年前にサンダー・ホークの故郷を襲う。
『II』のバックストーリーでは、世界征服の下準備と戦闘員に利用できる格闘家の確保という目的で世界格闘選手権を開いた。*5

ゲーム的にはラストボスとしてシリーズ初登場。『ストリートファイターIIダッシュ』にて使用キャラクターに昇格する。
シリーズ最初期であり、ストーリーが殆どなかったこともあってか、ぶっちゃけのちの作品のベガと別人レベルで性格が違う
アップデート版の『スーパーストリートファイターIIX』では乱入した豪鬼に連撃(のちの瞬獄殺)をかまされ、なんやかんやでシャドルー壊滅。
これ以降、プレイヤーでなく常にベガに狙いを定める豪鬼にフルボッコにされる事が度々おこり、前述の『ZERO』でも豪鬼に叩きのめされるEDが存在したり、ウドンエンターテイメント製のコミック版でも豪鬼に全く歯が立たずに敗北している。
流石にラスボスとしてこの扱いはどうなのか、ということで『Ⅳ』以降はこの手の描写は無くなり、シャドルー壊滅も、ベガがリュウ・ケン・ガイル・春麗・キャミィの5人を同時に相手にした激闘末に敗北、という壮絶なものに変わっている。
一応『IV』でも「豪鬼にフルボッコにされた状態」がコスチュームというものは存在しているが、衣装はズタボロ表情にもかかわらず不敵な表情は変わらない為、逆に凄味が増す形に。

当時、ゲームのラストボスと言えば筋肉もりもりマッチョマンの大男が主流であった為、スリムな体格の優男がラスボスとして並み居る格闘家をバッタバッタと薙ぎ倒す様はかなり衝撃的であった。

IV

シャドルーがベガの乗り換え用人造ボディを研究開発している事が判明。
ベガの代用ボディの内の一つ、セス反逆の報告を受け、不完全な代替ボディで再臨。シャドルーを復活させ、四天王を召集する(ただしサガットには断られた)。
完全な肉体を求め、再度リュウを狙う。

V

肉体に限界がきたためかマッチョボディは相変わらずながら髪が白髪になり、軍服の裾が伸びてロングコートの様になっている。
ゼネラルストーリーにおいては、サガットの後任として新たに四天王の一角に就いた毒手の使い手ファンの指揮の下、
失ったサイコドライブの代わりに開発した特殊兵器「黒い月」の力で世界を破滅に追い込み、
負の感情を吸収してパワーアップする「チェインズ計画」を推進。
陰謀を阻止すべくやってきたリュウとその仲間たちを基地の最奥で待ち受ける。

……が、肝心のベガ本人はプロフィール好きなものに挙げるほどに執心していたはずの世界征服に
さほど関心を持っていないような素振りを見せるなど、どこかZEROやIVとと異なる様子を垣間見せる。
そして戦いの中で彼の真の目的が明かされていく。

時系列上、『III』の承前におけるシャドルー壊滅の経緯を描く物語となるため、
因縁を持つすべての者たちにとって、正真正銘、最後の戦いとなる。

しかしこの頃になるとベガの意思はもはや「サイコパワー」そのもののそれと化しているような節も見られ、
実際に戦後でもその残滓がエドやファルケといった、サイコパワーを与えられた者たちに潜んでいることが示唆されている。

6

シャドルーが崩壊して久しいことから『Ⅲ』以来の未登場。
しかしかつてベガの部下であったJPから、彼の人となりについて聞くことができるほか、ワールドツアーにてシャドルーの残党も登場しているなど、本人の影響と存在感が再び色濃くなってきていることが明らかであった。

……そして実は生きていたということでDLCファイターとして復活を果たした。
Vで敗北を喫したためか記憶の一部を失っている上に、いつもの軍服ではなく上裸にぼろ布を纏ったといういでたち、更に伸びて振り乱した白髪に無精髭、目もお馴染みの白目ではなく薄いながらも瞳の部分が描かれるという大幅なイメチェンが行われた。
アーケードモードのストーリーを見る限りこの服装はフルチン状態のままメトロシティのチンピラたちをボコボコにして奪った模様。
トレーラーやイントロで黒い大馬に乗って登場した姿はどう見ても某拳王様
なおストーリーおよび6公式設定は前述の服装だが、ゲーム的にはOutfit2にいつもの軍服&軍帽が用意されているので旧来からのベガ使いも安心の仕様。

力への渇望は相変わらずではあるものの、上述のように記憶の一部を含めた様々なものを失った影響か以前より若干ながら丸くなっている。
例えば好きなもの嫌いなものが変わっていたり、今作で頻繁に乗り回している馬は見どころがあると気に入って命を救ったものだったり、シャドルーが壊滅した事も「己の身一つとなったがいっそ清々しい」と感じていたりと全体的に何処かスッキリした様子が見受けられる。
馬もベガがサイコパワーで延命させた結果ベガに付き従うようになったらしく、ベガ自身も(駄馬呼ばわりしているが)この馬を気に入っているという、シャドルー時代のビジネスライクな部下関係とはまた違った良好な関係を築けている。

プレイヤー(弟子)に対しても何だかんだで面倒見が良く、しっかりと共闘もすれば、「部下になりたければ有能さを示せ」と荒っぽく発破を掛けてもくる。最初にプレイヤーを見逃したのも「馬が気に入ったから」だったりする。
昔あれほどやった洗脳もおくびにも出さないどころか「部下なら勝手に集まる」「忠誠心などゴミにもならん」と豪語するなど、総じて悪党なのは変わりないが僅かながらダークヒーロー、サイコパワーと向き合う求道者寄りに方向性が変わっているようだ。
おにぎりの有用さについて丁寧に語るベガ」というコラ動画は必見
またゲーム的にもZERO、Ⅳ、Vと進むにつれサイコパワーの超常じみた戦い方が増えてきていたのに対し、今回は飛び道具とワープがバッサリ削除され、立ちモーションもⅣ以前のものになるなど、最初期のクラシックな技構成をベースに「格闘家としてのベガ」をフィーチャーした設計となっている。

【ゲーム上の性能】


大体のシリーズで中堅~強キャラとの評価であり、特に初解禁の『IIダッシュ』ではサガットに並ぶ、ぶっちぎりの最強キャラ
あまりの強さに店によっては対戦で使用禁止キャラに指定されたり、ベガで乱入しただけでリアルファイトの被害に遭ってしまったという人までいた程。
後述の「サイコ投げ」によるハメ技で一方的に蹂躙でき、ゲーメスト誌上でもキャラクター同士による座談会まで組まれる事態に。
しかし『IIダッシュターボ』ではその強さに天罰が与えられ、逆にぶっちぎりの最弱キャラにされてしまった。

元々はラスボスキャラとして設定されていただけに、ターボ以外では優秀かつ使いやすい技が揃っている。
「ZERO」以降は飛び道具のサイコショットが追加され、同じコマンドのサイコクラッシャーがスーパーコンボに移動。
ただしプレイヤー操作となった際には、必殺技の大半が溜め技で構成されている溜めキャラ。
しかし同じ溜めキャラのガイルと違い、余り待つのは得意ではない。
通常技でしっかり立ち回り&対空とこなしながらも適宜溜めを構えてなければならないorコンボの中で溜めを作っていくことに慣れる必要がある中〜上級者向けのキャラクター。

歩きが早く、通常技の滑るように足元を蹴るホバーキックから、サイコクラッシャーやダブルニープレスなどの各種突進技、空中からトリッキーな攻撃を仕掛けるシャドウライズなど、必殺技は奇襲に特化している。
反面、対空無敵などを持つような安定した対空必殺技は基本持っておらず、追い詰められると切り返す手段が少ない。

溜め技を碌に時間もかけず乱発出来る旧作の高難易度CPUが使うと恐ろしく強くなるキャラクターの1人であった。


【主な使用技】


・ホバーキック

しゃがみ強キック。両足を前方に突き出したような姿勢でスライドする。
足を滑らせて尻餅をつきそうな姿勢、といえばわかりやすいか。恐らくサイコパワーで滑っていると思われる。
通常技のため技の出が早く突進距離も長く、遠距離から足払い判定でダウンを奪う事が可能。
作品によっては起き上がりに重ねることで逆ガード(めくり)を狙えたりする。
だがガードされると隙は大きいため、慎重に使う必要がある。
劇場版アニメではこの技でリュウとケンの二人を跳ね飛ばした。

・ダブルニープレス

低空前方宙返りをしながら両足を蹴り下ろす突進技。
資料ではアドンが自身のバーチカルローリング(後のジャガーキックに相当)を盗まれたと言っている。
硬直や速度・距離は作品によって結構違う為、立ち回りの主力から打てば反撃確定の死に技までピンキリは意外と激しい。

初出の『Ⅱ』では必殺技扱いではなかったが、2発目が立ちガードできない上に有利時間が長いため、厄介な技に変わりはない。
一旦攻撃を喰らうと抜け出す事はできず、ピヨりまで連続で入る。
『ダッシュ』でプレイヤー用になってからは必殺技になり削り能力がついた。
当時は「ガードさせて有利」というトンデモな技であり、ヒット後に通常技を繋げてコンボすることすら可能。
これによる「ダブルニーはめ」という凶悪無双な連係までできてしまい、一時無敵を誇った。
『Ⅳ』ではさすがにそこまでではないものの、「ガードさせて5分」という(同作の突進技の中では)やはり破格の性能を持ち、固めの主力。
EX版は更に出掛かりに無敵判定が付与され、あらゆる状況に割り込める凶悪な性能を誇る。
『6』ではモダンタイプ導入の影響からか何と波動Kにコマンド変更され、地上戦の駆け引き中で出しやすくなった。
射程ギリギリでガードさせて弱攻撃の確定反撃が当たらないようにするのが強く、カウンター・パニカン限定だがコンボもある。

・ヘッドプレス

下方向へのタメから腕を組んで相手の上空高く飛び上がり、相手の頭に直立して踏みつける技。
飛び上がってから相手を狙うかのように強襲する為、飛び道具や奇襲に対して滅法強い。
この後も空中制御が可能で、後述のデビルリバースやサマーソルトスカルダイバーに繋げることもできる。
このジャンプ部分は『ウルⅣオメガ』で「デスフラッター」、『6』で「シャドウライズ」と名付けられて分離。
6では飛んだあとにデビルリバースかヘッドプレス→サマーソルトスカルダイバーor何もせず着地を選択するようになった。

地上の敵を踏んだあとは(地上ヒット・ガードともに)、再び高くジャンプして飛び退くので相手は隙を突きにくい。
いかにもベガ様らしい技で、相手には屈辱感による精神的打撃も与える。
ただし何故か必殺技でありながら、『Ⅱ』『ダッシュ』『ダッシュターボ』まではケズリダメージが無い。
EX版は無敵が付き威力が急上昇、更に当たればダウンを奪えるようになる。

『MVC2』ではあのケイジャンバグに唯一対応できる技だが、ベガ自体の使用率が・・・

・サマーソルトスカルダイバー

「ヘッドプレス」で踏みつけた後、パンチボタンを押すことで派生する技。コンボでつながるか、踏みつける前後の空中制御の効き度合いは作品によって異なる。
両手を前方に振り下ろしサイコパワーを纏った手刀を放つ。『スパII』以降削り可能になった。
『ZERO』シリーズではサイコパワーを纏った掌底による攻撃になっている。

・デビルリバース

『スパⅡ』より登場。羅漢仁王拳を使う巨人とは関係ない
下方向のタメから空高くジャンプし、落下しながらサイコパワーを纏った手刀を振り下ろす。
技の動作が途中まで「ヘッドプレス」と似ており、空中で一度転身するやや変則的な軌道を描き攻撃する攪乱技。
『スパⅡX』からは落下地点をある程度操作できる。特に『6』ではかなり融通が効くようになり、相手の対空を裏に避けてしまえたりもする。

・サイコクラッシャーアタック

ベガの代名詞とも言える必殺技。
サイコパワーを全身に纏い、ドリル状に回転しながら飛ぶ突進技で、食らった相手は青い炎に包まれる。
初出の『Ⅱ』では最初に溜めモーションがあり、さらに攻撃を受けると2倍のカウンターダメージを貰うと言う仕様であった。
そのため実はそこまで強い技ではなく、むしろ出して来たらチャンスと思うべき。
しかしプレイヤーキャラとして昇格したダッシュでは技性能が物凄く向上。
最初の溜めモーションがなくなっただけならまだしも、ガードされても3回削れる*6*7という極悪性能。
更に全身が攻撃判定なくせに、ベガの腰から脚にかけては全くやられ判定がないという無茶っぷり。
これを利用した「サイコテイル」というテクニックが非常に凶悪だった。
タイミングを計ってサイコクラッシャーをするだけでも起き攻めすら容易に実行出来、この技を連発してるだけでもかなり勝てる始末。
サイコクラッシャーアタックをガードさせた直後に投げる回避不可能のハメ、通称「サイコ投げ」も猛威を奮った。
その後の作品ではさすがに弱体化し、サイコテイルもサイコ投げも不可能になった。
スパコンなど超必殺技版は「アタック」を省略した「サイコクラッシャー」となり、更に強化されたものとなる。

・ベガワープ

『ZERO』シリーズから登場した無敵移動技。
腕を組み高笑いを上げながらワープする、切り返しに乏しいベガの位置調節技。対応するボタンで出現位置が変わる。
ただしワープ直後に隙があるので相手に読まれないようにすること。
『Ⅴ』では削除されたが、代わりに「相手の背後にワープして膝蹴り」というヘルズワープが追加された。
亜種含め長らくベガとともにあった技だが『6』では格闘家としてのベガをフィーチャーすべくついに完全に削除されてしまった…と思いきや、2024年の12月2日に行われたアップデートで隠し技として復活を果たした。
使い勝手や弱点もVの頃とあまり変わらないので迂闊にワープしようとすればパニッシュカウンター等の手痛い反撃の餌食となりがち。

・サイコショット

『ZERO』から登場した飛び道具。
アッパーカットのようなモーションで、サイコパワーを球状にして投げつける。
初登場の『ZERO』では画面内に弾が残っていても2発目が発射できる。作品によっては弾の軌道が特殊。
ベガにとって貴重な遠距離攻撃手段だが、出が遅かったり硬直が地味に長かったりと使いにくい。

・サイコブラスト

『Ⅴ』で登場した飛ばないサイコショット。EX版は飛ぶが弾速は遅い。
弾速の遅さを利用し、攻めガイルの追いソニックのように盾に使える。
判定も2発分で命中すると相手が上空に吹き飛ぶため、そのまま追撃が可能。

・サイコバニッシュ

『CvS』で追加された、ベガ版バニシングフラット
サイコパワーを纏った腕を振り下ろして攻撃し、飛び道具を消す効果がある。
技のリーチが短いが多段ヒットする上に威力も高く動作も速い。
Aグルでは壁際で浮かせた相手に強版を繰り返すだけでかなりのダメージを稼げるため、他キャラよりもAグルを選ぶメリットがある。

・サイコインパクト

『CvS』で追加された技で、体を屈めて踏み込みつつ顎狙いの掌底からストレートを打ち抜く突進技。
元ネタは『グラップラー刃牙』のジャック・ハンマーがアレクサンダー・ガーレンに放った打撃の可能性が高い。
スピード・威力・硬直・隙など全てにおいて「ダブルニープレス」に劣っており、初代『CvS』でしか採用されてなかった。
『Ⅴ』でも実装されたが動作が異なり、サイコパワーで相手の身体の自由を奪い浮かせ、衝撃波で吹き飛ばす通常投げになった。

・サイコインフェルノ

『Ⅴ』で追加されたサイコパワーの炎で攻撃する技。
しゃがんで地面に手を付き、振り上げると同時に多段ヒットする炎を目の前に放出する。
EX版は自分の周囲全体に攻撃判定があるため、回り込まれても迎撃できる。

・サイコバースト

『V』のリバーサル技。
サイコパワーのバリアを展開して相手を吹き飛ばす。
『6』でも2024年12月のアップデートから隠し技として実装。ドライブリバーサルとは異なりこっちはダメージ判定ありの切り返し技となっているが、ガード出来ればベガワープと同じく無防備であるので注意。

・サイコフィールド

『VS』シリーズで使用可能な技。
ゆっくりと進む球体を発射し、一定距離を進んだ後連続ダメージを与える球状のフィールドを作り出す。
攻撃範囲は広いのだが、発生が遅いので使いどころが難しい。

・サイコマイン

『Ⅴ』及び『6』で使用可能な固有効果。
サイコパワーの塊を相手に埋め込み時間経過、または特定の行動で起爆させる。
『Ⅴ』ではⅤトリガーⅡ、『6』ではバックフィストコンボを当てると付与し、プレッシャーから超火力ダブルアップコンボの種まで用途は多岐に渡る。

『6』では攻め継続の鍵やODサイコクラッシャーアタックによる強力なコンボを可能とする重要パーツだが、他にも小ネタとして埋め込み後に出せる専用のアピールがあり、ベガが埋め込んだ相手に向かって指を3本立て「3!2!1!」と仰々しく取る3カウントに合わせてサイコマインが起爆*8する。「ボン!……フフ」

【超必殺技】


サイコクラッシャー

『ZERO』シリーズで使用する「サイコクラッシャーアタック」のスパコン版。
発動時の無敵時間は下記の「ニープレスナイトメア」より短いが空中ガード不可で、攻撃判定が非常に大きい。
このため空中の相手にも全段ヒットしやすいが、端付近ではヒット数が下がってしまう。
しかも地上の相手にカウンター狙いで出すと、1発目がヒットした時点で相手が吹き飛びダウンして、全段ヒットしないことがある。
よって地上での連続技の場合は「ニープレスナイトメア」のほうが安定する。
『MARVEL』シリーズではタメ不要かつ空中発動可能で、エリアルレイヴに組み込める。
サイコクラッシャーアタックが必殺技に採用されている場合はメガ・サイコクラッシャーという名になる。

『ZERO3』のファイナルサイコクラッシャーは画面の全てを覆い尽くす程のサイコパワーを纏って放ってくる。
しかもワープして戻ってくるまでは完全無敵なため、潰されることは一切ない。空中ガードも不可。
例えガードに成功してもケズリダメージだけでK.O.されてしまう可能性があるほどの威力を誇る。
ガードゲージをある程度減っている状態ではガードクラッシュが発生し、大ダメージとなる。
このファイナルサイコクラッシャーは『6』で2024年12月のアップデートから隠し技として久々の復活を果たしており、ベガワープで消える演出と共に『V』のアルティメットサイコクラッシャーのような構えから全身に青白く輝くサイコエネルギーを纏って突進、ヒット後は至近距離にワープして戻るという懐かしさに溢れる技となっている。
ダメージの高さは言わずもがな、ヒット判定の範囲も『ZERO3』程では無いが今作のベガのSAの中では頭抜けて広いと強力だが、問題はそれを使う為の条件を満たすのが…

『EX』では巨大なサイコパワーで飛び道具をかき消して進むメテオコンボサイコブレイクスマッシャーがある。
『Ⅴ』ではクリティカルアーツとして後述のアルティメットサイコクラッシャーが登場している。

ニープレスナイトメア

『スーパーストリートファイターII X』において初実装されたベガの初のスパコン。
キックボタンで出すスーパーコンボで、「ダブルニープレス」を2回連続で繰り出す。
サイコクラッシャー同様、突進系の技。発生が早く無敵判定や威力に優れている。
『Ⅱ』のCPUベガが仕掛けてくる連続技を彷彿させる動きになっている。後に似た動作の「ナイトメアブースター」が実装された。
空中の相手にはカス当たりしかしないが、基本的にはスーパーコンボのサイコクラッシャーよりも高性能なことが多い。
なので、対戦ではこの技の使用率はかなり高め。

サイコキャノン

『EX』シリーズのみ登場した「サイコショット」のスパコン版。
手元にサイコパワーを溜めて球体にして飛ばすのだが、溜めている最中の球体にも攻撃判定がある。
ボタン押しっぱなしで溜め続け肥大化し、ヒット数や威力が上がる。
『EX3』の真ボス・ベガⅡおよびトゥルーベガは3色3種類のサイコキャノンを放つ。
  • サイコキャノンR:大きくて速い赤いサイコキャノン
  • サイコキャノンG:ゆっくりと蛇行する緑色のサイコキャノン
  • サイコキャノンB:分身して挟み撃ちにする青いサイコキャノン

サイコエクスプロージョン

『MVC2』のみに登場するサイコフィールドを元にしたハイパーコンボ。
サイコキャノンのモーションで弾を飛ばし、当たると後炸裂する。
攻撃範囲は広いが、エリアルからつなげられるサイコクラッシャー・発生が早く威力も申し分ない二―プレスナイトメアの方にゲージを割かれがち。
残りHP僅かな相手を削りきる時に使うのがちょうどいいか。

ハートブレイクディスピアー

サイコ投げを元にしたスーパーコンボ。
「サイコクラッシャーアタック」のモーションで突進し、相手を抉るように回転した後に後方へ投げ飛ばす。
モーションはほぼ同じだが、実は後半の投げが打撃扱いなのでガード可能だったりする。
ちなみに技名を直訳すると「傷心、絶望」。在りし日のリアルファイトが思い出される

ナイトメアブースター

泣き叫べ! ナイトメアブースター!(Scream in pain! Nightmare Booster!)
『ストリートファイターIV』のウルトラコンボⅠ。
「ニープレスナイトメア」からの「サイコクラッシャーアタック」がヒットすると相手をえぐりながら急上昇。
「サマーソルトスカルダイバー」で叩き落とし、トドメに「ヘッドプレス」で踏み潰す、ベガの四大必殺技を組み合わせた大技。

ここが貴様の墓場だ!(This place shall become your grave!)

…ただし実は発生が遅いので割り込みやぶっ放しには向かないし、ガードされると突き抜けて硬直してしまう為、絶好の的になる。
EXレッドセービングやヘルアタック後に追撃として出せば連続技に組み込めるが、ややロマン技の気が強い。
無敵時間が長めなので対空にも使え、これを利用して相手の大技に合わせ割り込むという使い方も可能。
修正が入り発生が2F早くなって使い勝手が劇的に向上している。


サイコパニッシャー

これで終わりだ!(The end has come!)
『スーパーストリートファイターIV』のウルトラコンボII。
飛び上がり着地した際に衝撃波を発生させ、ヒットすると衝撃で浮き上がった相手を鷲掴み。
頭上に持ち上げて相手の腹に拳とともに強力なサイコパワーを放ち爆発させる。ヒートエンド!

サイコパワーの前にひれ伏せぇい!!(Kneel before my Psycho Power!)
弱い!弱過ぎるぞ!(Bah! Such weakness!)

奇襲、めくり、割り込みなどに使える便利技。さらに演出や若本の声がとてもカッコいいので使用者が多い。
衝撃波の攻撃判定は前後周囲に発生し、屈みガード不可。
ダメージは上記の「ナイトメアブースター」を下回るが、アーマーブレイク付きで隙も硬直も少ない。
発生から着地までは飛び道具無敵、発動後は空中制御が可能なので、相手の飛び道具を跳び越えつつ攻撃ができる。
相手の起き上がり合わせてめくりでガード方向を攪乱して潰すという戦法もあり、緊急脱出用にも使える。
唯一の欠点はやはり発生が遅く、こちらは暗転時の無敵時間が一瞬しかない。

ベガのウルコンはベガワープからのキャンセルが可能なので、これを基点にするのが有効。

『6』でもSA2として続投しているが、相手を捕らえてサイコパワーの左拳でカチ上げた後、 人差し指一本で落下してきた相手の胸の中央を一突き し、投げ捨てるという、
どうみても秘孔・新血愁を突いているようにしか見えないモーションになっている。「地に伏せい!」
発生は遅いが『6』のベガで唯一起き攻めがあるSAなので、出番はそれなりに多い。



アルティメットサイコクラッシャー


「消え失せろ…ヌゥゥン!」

「アルティメット…サイコ…クラッシャー!!」

『Ⅴ』にて実装されたベガのクリティカルアーツ。
Vリバーサル「サイコバースト」で相手を打ち上げた後、空中にワープしてサイコパワーをチャージ。
落ちてきた相手に向かってサイコクラッシャーで突撃し、壁に叩きつける。
相手を強制的に壁際に追いやった後、ベガ自身はベガワープで距離を取る。
空中でも使用可能で「サイコバースト」で相手がKOした場合はサイコクラッシャーは出ない。

「ヌゥッハッハッハッハ!!」

ちなみに『ストリートファイターⅤ』には通常のサイコクラッシャーは実装されていない。
初段のリーチは短いものの、無敵時間があるので切り返しやコンボに使える。
演出後は自動的に画面端に追い込めるので有利になれる利点が大きい。
空中でも出せるので、ヘルアタックがヒットした後の追撃にも使える。
地上ならダブルニープレスからのコンボが簡単で繫げやすく強力。

アンリミテッドサイコクラッシャー


「終わらせてやろう!」

『6』におけるSA3にしてベガの切り札。
腕にサイコパワーを溜めつつ短いサイコクラッシャーで突進、ヒットすると相手を掴みつつナイトメアブースターに近い軌道で空中を反転。

「我が力にひれ伏せい!!」

そのまま地面に叩きつけつつ引き摺った相手の頭を掴み、全力で地面にたたきつける。ハートブレイクディスピアーを彷彿させる流れの大技である。

HP25%以下で発動すると威力とドライブ削りが強化されたCA版になる。
演出も大幅に異なっており、ヒットすると相手の腕にベガ立ち*9し、そのまま後ろに大ジャンプ。

「アンリミテッド!サイコクラッシャー!!」

空中で両腕にサイコパワーを溜め、サイコクラッシャーで突撃し大爆発を起こす。

「クズが……」

の台詞ともにベガ立ちで相手を見下すベガで〆。

性能面ではSA3らしく無敵と発生に優れており、コンボ・割り込み・対空等々様々な場面で役立つが、決まった後に攻めが継続できないのが難点。

アニメ作品でのベガについて

劇場版「THE MOVIE」でもシャドルー総帥である彼の立ち位置は変わらず。桁外れの潜在能力を持つリュウに目をつけ、手に入れようと画策。
手始めにケンを捕えて洗脳し、リュウと戦わせるように仕向ける。
サイコパワーを駆使した戦いにおいてはリュウやケン、ガイルの何れもを寄せ付けない作中でも無類の強さを誇る。

文句のつけようのない大悪党だが、リュウとケンのタッグに対し、「武闘家として相手してやる」とマントを外し、サイコパワーも使わずに戦い*10
「どうした、もっと攻めて来い」や「このベガ様に打ち込むとは、私が見込んだだけのことはあるな」と発言するなど、
一介の格闘家としての矜持も見せた。

戦い自体は終始圧倒していたが、最終的にリュウとケン二人の連携攻撃で怯んだ隙を突かれて、ダブル波動拳に吹き飛ばされ、VTOL機に衝突して爆死した。
……と思われたが、エピローグでベガらしき人物が下山中のリュウに大型トラックで特攻を仕掛け、リュウが迎え撃つという仰天なシーンで物語は終わりを告げる。
不敵な笑みを浮かべたままハンドルを握って突撃するというあまりにもシュールすぎるその姿から今でもネタにされている。

テレビアニメ版「ストリートファイターII V」では、青い軍服姿で登場。存在自体は第1クールから仄めかされ、第2クールで正式登場。
声は某拳王様と同じ為、威圧感が半端ない。
サイコパワーや波動は、全ての力の源の空間=宇宙からの力となっており、ベガの場合、その空間の化身とも呼べる、イーグルヘッドの石像もパートナーとしている。
劇場版と同じく、リュウとケンのタッグに敗北。


【関連人物】

インターポールの刑事であり、追う追われるの関係。彼女の父親を殺害したため、私怨も抱かれている。
MVC1では逆にベガに返り討ちにされ、そのまま改造手術によってサイボーグになった春麗こと「シャドウレディ」が存在する。
なおスト6では「カンフー団子頭女」と呼んでいる。

彼の親友のナッシュを殺害したため、復讐の対象として憎悪されている。
主人公のリュウ・ケンより主人公らしいバックボーンのため、アメリカ版では彼が主人公扱いされている。
なおスト6では「ブラシ頭の軍人男」と呼んでいる。

  • ナッシュ

「放っておけ。仮に生きていても何も出来まい。何しろ奴が最も信じていたものに裏切られたのだからな…」(ZERO2のナッシュエンディング)

長らくガイルのバックストーリーに名前だけ登場していたが、ZEROシリーズでプレイアブルキャラクターに昇格。
しかし、アフターストーリーのIIで既に故人という設定であるため、必然的に彼のエンディングはベガに返り討ちにされるというものに…
だまし討ちに遭うのはまだマシな方で、味方のはずの米軍に裏切られる、サイボーグ化されて「シャドウ」と言う名のシャドルーの先兵になる、などの悲惨なものばかり。
『ZERO3』ではEDでハリアーを駆り、ベガにトドメの機銃を叩きこんで本懐は果たしたものの当然、正史には反映されていない。
『V』では『ZERO』『ZERO2』のエンディングを受けて『III』のラスボスだったギル率いる秘密結社により、死亡後に体を部分的に機械化されて復活したという設定で再登場。
自身を死に追いやったベガへの憎悪に取りつかれて復讐心をたぎらせており、邪魔する者はかつての仲間であろうと
排除すると言い切る冷徹な性格に変わり果ててしまった。
単身ベガに挑むも追い込まれてしまい、最終的に限られた時間しかない自身の命の最期の道連れにして自爆するも通用せず・・・という悲しいくらいにテンプレ通りの最期を遂げてしまった…

  • リュウ
シリーズ主人公だが、ベガとの因縁がシリーズ中で最も希薄な部類のキャラクター。

かつて師匠と確執があったベガは、師の他にサイコパワーを操れる2人の門下生の存在をうわさに聞くものの、
既に独立していて師範からしか学べないため、サイコパワーを会得するまで我慢して師に従っていた、という設定があり、
初期はリュウとケン(とその師匠(当時))との因縁が示唆されていたが、
『スーパー』以降サイコパワーを身に付けた時期が遡っていったため関係が薄れていった。

映画版では「高い潜在能力を持つリュウにベガが目を付けた」という設定がつけられ、『ZERO』以降のシリーズにもそれが導入された。

『6』においては「格闘家として最高峰の男だった」と、邪心はともあれ記憶に残った強敵としての評価を向けられている。なお本人曰く「無骨な男」と呼んでいる。

  • ケン
リュウのライバルでありマスターズ財団社長の全米1の格闘家。
『ストリートファイターⅡ MOVIE』や『ZERO3』でリュウとの差による焦りに漬け込み、サイコパワーで洗脳してリュウと戦わせた。
SVCやウルⅡに登場したケンのEXキャラクターである「洗脳されたケン」はベガが生み出したもの。
スト6では「金髪のスカした男」と呼んでいる。

  • バイソン
「貴様は余計な企みをせずに、ただ私に仕えていれば良い!」(CVSシリーズにて)
側近にしたボクサー…であるが、別に心からベガに服従しているわけではなく、金が目当てで手を組んでいるに過ぎない。
ただしベガからの金払いは中々よかったようで『6』においては「あそこじゃおいしい思いもさせてもらった。オレを呼び戻したいってんなら考えてやってもいい」と悪い印象を抱いているわけではない様子。
その一方、聞かれてもいないのにかつての相方のエドがネオシャドルーを立ち上げてることを指して「オレがどちらに付くかはどっちがオレに高い値段を付けるか次第だ」と強調しており、あくまでもビジネスライクな関係に徹している。

  • バルログ
バイソン同様、美の追求という目的のためにベガと組んでいるに過ぎない。
その一方、『6』においては別にシャドルーという組織に未練はないと述べつつも、「世界を征服しようという狂気じみた野望には一種の美しさを感じてはいたよ」と述べ、更に「復活したベガが本物だとしたらまたあの闘いの日々に戻ってもいい」とまで述べており、服従はしないまでも彼なりに敬意を払う存在ではあったようだ。


  • サガット
リュウと戦う機会を与えるというメリットを提示したことでスカウトした。上記二人同様忠誠は求めていない。
ただし、決して悪い関係ではなかったバイソン・バルログと違い、憎しみを克服し拳で語り合うリュウに感化されたサガットではベガとの相性が最悪であり、『IV』の前日談にて再結成されたシャドルーに召集された際も使者を追い返していた。

スト6では未だ登場していないが、ベガからは四天王の一人として記憶されていた。


  • F.A.N.G(ファン)
『V』でサガット脱退後に新たに四天王の座に座った自称No.2の毒使いの男。
元々は麻薬組織「グーハウ」のリーダーだったがベガの圧倒的な力に屈服、尊敬しシャドルーに入ることに。
四天王の中で唯一洗脳なしでベガを崇拝している人物。
ゼネラルストーリー終了後、ベガと共に基地の爆発に巻き込まれて死んだように見えたが何と生きており、ベガ亡き後もベガ復活のための手段を探している。
『6』では彼の弟子であるA.K.I.(アキ)が表立って登場。本人もワールドツアーで暗躍中であることが示唆されている。というか偽名や変装を使って登場している。
その一方ワールドツアーでベガが身近な人について聞かれた時、直近で四天王だったにもかかわらず唯一彼の名前を挙げなかった事にショックを受けていた。

ベガ親衛隊の一員であり、英国政府の動向を探るために送り込んだスパイ…であるが、記憶喪失になり、逆にイギリスの工作員としてベガを倒しにやってくる。
前日談にあたるZEROシリーズではシャドルーメンバーとして登場し、コードネームは「キラービー」。
実は代替ボディ候補として、遺伝子操作により女性に改造されたベガのクローン体という設定が追加された。
スト6では「ハイレグ人形女」と呼んでいる。

  • ユーリ、ユーニ
キャミィと同じベガ親衛隊のメンバー。ショートヘアで幼顔で普乳なのがユーニ。長身で巨乳なのがユーリ。
2人はキャミィと違って誘拐されて記憶消去後に洗脳された一般人。ちなみにユーリはサンダーホークの恋人でジュリアという。
ユーニはバックストーリーもなかったが、後に『スーパーストリートファイターⅣ』XBOX版アニメの設定が採用。
キャミィに救われ洗脳も解け、キャミィが所属するデルタレッドの保護観察下で暮らしている。命の恩人であるキャミィとは親友の仲。
ユーリは『Ⅴ』でNPC専用キャラとして登場し未だ洗脳下にあったが、『6』では解放されサンダーホークに嫁いだことが明かされた。
ちなみに彼女らのように洗脳を受けたベガ親衛隊の女性は他にも何名もおり、Dollsと呼ばれている(Dolls見習いもいる)。
彼女らはベガのサイコパワーにより戦闘力を得ているが、同時に寿命が犠牲になっている上、ベガが死ねば彼女らの細胞も崩壊するといわれている。

  • ディカープリ
ベガ親衛隊のメンバーでキャミイと同じタイプのベガクローン体。外見は瓜二つだがキャミイは成功作、ディカープリは失敗作とされている。
そのため劣等感からキャミィの事を恨んでおり、その感情をベガに利用されS.I.Nの研究所でさらなる強化をされる。
新たな仮面と武器を与えられるが実験施設を飛び出し、暴走後にベガが回収、F.A.N.Gに再強化をされベガの新しい計画の駒となる。

シャドルーの兵器開発部門「S.I.N」のトップのセスの懐刀。
15歳の頃にテコンドー大会で覇者となっていたこと、そして父親がシャドルーと敵対していた検事だったことで襲撃にあい、
父と母は殺されて自身も拷問で左目を喪って風水エンジンという義眼をつけられる。
不自由なき暮らしをしていた家族と片目を奪われたことで彼女はベガに恨み骨髄であり、シャドルーへの復讐・セスとベガの共倒れを狙っていた。

  • セス
兵器開発部門「S.I.N」のトップ。
だがその正体はベガの代替ボディを作り出す「リビング・インキュベータ計画」という丹田エンジンを埋め込まれた人造人間。
ただしセスと称されてる個体だけは代替ボディという点を嫌悪してベガを憎んでいる。
他の個体を自我のない者と侮蔑し、ベガもろとも倒して自身が頂点にたつことを目論んでいる。

  • エド
「S.I.N」のベガのスペアボディ研究で誕生した青年。元バイソンの弟子。
セスと違って人間と変わらないが、短期間で少年から青年へと急成長する常人離れた速度に加え、紐状のサイコパワーとボクシングを組み合わせて戦う。
研究で利用され続けていた事でベガを憎み、同じように研究材料として幽閉されている同胞を助けようと独自で組織を立ち上げて活動している。

  • サンダー・ホーク
ホークの恋人ジュリアを攫い、ベガ親衛隊のユーリとして洗脳した。
『II』ではこの設定がなく、単にホークの住む聖地にシャドルーの手が及んでいたことが示唆されただけだった。
だが『ZERO』シリーズからはこれが明確にホークがベガと戦う目的となっている。

デザインが初登場した漫画『ストリートファイターII -RYU』でベガによって殺害されている。
『ZERO』のベガの公式ストーリーでも暗殺拳の噂を聞きつけたベガがその技のすべてを見せてもらおうと挑戦し、
暗殺拳の極意をさとられぬ様に「無敵の昇り竜・最強の波動の力」を封印したまま敗れているが、
上記のエピソードとの相違点として、既に弟子がいることを見抜いていたベガは極意をその弟子たちに見せてもらうと言って剛拳を残したまま立ち去っている。

  • ローズ
設定上、ベガと最も近い立場で因縁のあるお方。
悪しきベガを自らの手で倒しサイコパワーを封じることを使命とし、命を賭すことも辞さない覚悟を持つが、
そのシリアスな設定ゆえ、ナッシュと同じく悲惨な目に合ってばかりである。

『ZERO』においてはいつの日か過酷な戦いに足を踏み入れることになるという未来をソウルパワーの師に予見され、その言葉に従ってベガとの戦いに臨んだ。
『ZERO』『ZERO3』ともども彼女自身にベガとの直接的な因縁はなくソウルパワーを伝授した師匠とベガの間に何らかの因縁があったとされている。
一方、『ZERO3』のエンディングではベガがローズの弟子だったという衝撃的な設定が明かされたが、
それにより先の2作品でのバックストーリーとの矛盾が生じてしまった。
『ソウルパワーの師匠であったベガが闇落ちしてサイコパワーの使い手となってしまった*11
『ベガとローズと同門で同一の師にソウルパワーを学んだものの悪に堕ちたことでサイコパワーの使い手と化してしまった*12
『ベガがローズの師匠の肉体を乗っ取ってしまった』などの憶測が流れたが
『ZERO1・2』の相互の戦闘開始前セリフにおいて矛盾が存在*13しており、
彼女に戦いの未来を予見したソウルパワーの師とベガが同一人物でないという公式情報は『6』のワールドツアーによるベガ関連のエピソード配信まで判明しなかった。

『V』では新たにベガとの関係を仄めかすような要素が新たに散りばめられていた*14ことから、
ローズの過去にシャドルーとの接点があったのではと推測するファンもいた。

なお、『ZERO3』のローズEDで彼女と刺し違えとなった直後に彼女の肉体を乗っ取ったことを暗示する描写があるが、新たな代替えボディの完成までの時間稼ぎだったことが
switch版『30thアニバーサリーコレクションインターナショナル』のミュージアムモードで明かされている。
『ZERO3』の流れを汲んだ『IV』では『ZERO3』のローズEDの展開を受け、セスを倒した直後のローズを不意打ちし、
彼女の肉体を乗っ取った際に植え付けたサイコパワーを回収している。

ある意味誰よりも因縁深い者同士であながら、公式では彼女の師弟関係の謎などの詳細に関しては積極的には掘り下げられず、
ベガとの最終決戦を描く『V』のゼネラルストーリーにローズが関わることもなく
彼女との関係について多くの謎を残したままベガは討たれてしまった。

一応、ベガ本人は上記の通り復活を果たしているため、何らかの形で再びローズとの関わりが描かれる可能性はある。

  • JP
『6』に登場。かつてシャドルーで金融関係を取り仕切っていたという。
ベガから望んでサイコパワーを分け与えられており、その力とステッキを組み合わせた護身武術が彼のスタイルである。
ワールドツアーでも彼自身のことはあまり語られないが、サイコパワーの器となる肉体を求めて部下たちが暗躍していることが示唆されている。

  • ロシナンテ
『6』で乗り回している黒い馬。これとは多分関係ない
かつて死にかけていたところをベガがサイコパワーを与えて助け、以後ベガの相棒となった。
ストーリーやトレーラーではロシナンテに乗って登場している他、イントロや勝利ムービーでも乗り回している姿が見られる。
ベガ自身は「駄馬」呼ばわりしている*15が結構に気に入っているらしく、世紀末世界でもないのに何かと乗り回したり、「馬が気に入っていたから」という理由でワールドツアー主人公(のちの弟子)を見逃したり、
ベガの好感度が一番上がるアイテムが「にんじん」だったりと随所に愛着が見られる。
なおこのロシナンテ、注入されたサイコパワーを自分で制御下に置いているらしい。


【登場する主な作品】



【余談】

今でこそ、冷酷非道、悪逆無道の大悪党としてのイメージが強いが、
『Ⅱ』の頃は春麗の父親の仇だったり、ナッシュの仇だったり、T.ホークの聖地を強奪したりという前科こそあったものの、
勝ち台詞では最強ゆえの苦悩を抱えていたり*16、リュウのEDではサガット共々仲良く表彰台に昇って「なにいっ、リュウがいない!」していたり、
キャミィのEDでも真実を明かした後で「今更お前をどうこうするつもりはない」と自由に生きることを認めていたりと、どこか憎めない武人としての誇りを持つ男としてのイメージが強かった。

II時代の勝ちポーズの1つなど、ベガの象徴的ポージングである「腕を組んで体を伸ばしぴんと立つ」ポーズが観戦時のポーズになりがちだったことから
ゲーセンで観戦することまたは順番待ちでギャラリーになることを「ベガ立ち」と呼ぶようになった。
厳密にはポーズを指すため別にギャラリーしていない時であっても同じポーズをしていればそれがベガ立ちになるし、そういう用法もあるにはあるのだが
やはりゲーセンの観戦者によく見られるポーズだったためベガ立ち=観戦のイメージが強くなった。
また現在はゲーセンに限らずパチスロ界でも同じく観戦の意味でベガ立ちと呼ばれており当初よりやや広い界隈で使われる用語となった。

初期のコミカライズである『ストリートファイターII RYU』でもリュウとの戦いを通じて武人としての誇りに目覚め、最終決戦ではリュウ達と共闘、もう1人の自分達(同キャラ戦)と戦った。

スパIIXで隠しボスの豪鬼に瞬殺される演出のせいでキャラがブレる時期もあったが、
アニメ映画やストZEROシリーズで、現在のような「ストファイの巨悪」というイメージが定着した。


なお、キャミィのことを「同じDNAを持つコピー」と呼ぶことや、前述の通りベガという名が女性名であること、そして肉体を乗り換えられる
(乗り移る候補(リュウ・セス他代替ボディ・キャミィはじめシャドルー親衛隊・ローズ)の性別には別にこだわっていない)ことから、
元々は女性として生まれるはずだったのではないか、という説もあるとか……。

『6』のアピールモーション(挑発)の種類が妙に多く全7種類もある。前述の通りサイコマイン付与時限定アピールなんてものも。

追記・修正に唸れぃ!!

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最終更新:2024年12月11日 14:11

*1 旧設定は80~96kg。

*2 親衛隊が女性で構成されているのも、先述のイメージからの後付け設定だという。

*3 まあ上記した通り鷲崎の元ネタが加藤な上、ポスターなどでは加藤をオマージュしたと思しきポーズ・構図のイラストもあるため、一段階挟むか挟まないかの差で結局は同じことになるのだが

*4 要人暗殺が目的だった

*5 「さあ 表彰式だ。 なにいっ、リュウがいない! 一体 どこへ…?」のアレである

*6 ストIIシリーズでは「必殺技の削りダメージはヒット時の4分の1」という仕様。つまり、ガードしてもかなりダメージを受けてしまう。

*7 実は海外版のダッシュでは5回も削れるというあんまりな仕様であった。根性値が働いている時以外は、ガードした時のほうが痛いのだ。

*8 起爆直前でなければ、前アピールが分岐し、同時にサイコマインの起爆時間がリセットされる手の凝りよう。また最後まで出し切る事に成功すると隠し技が使用可能になるが、実用性はお察し…

*9 かつてストIIのベガには「攻撃してきた相手の武器or腕に瞬時に乗り、動けなくなった相手に反撃する」という当時のバトルアクション漫画の影響を受けた技の没案があり、それがヘッドプレスに派生していったという逸話があるため、このCAも原点回帰の一環と言える。

*10 ただしサイコパワーで浮いて投げ技を無効化したりと微妙にズルをしている

*11 ソウルパワーの力の根源が空くのに傾くと邪悪なサイコパワーと化すという設定から

*12 初期の「サイコパワーの師匠を殺害して暴走」と矛盾するが、元々ZEROシリーズ自体は『II』のパラレル的位置づけなので、それを踏まえれば矛盾には当たらない

*13 ローズがベガを封じるべき存在と認識している一方で、ベガの場合はローズの存在を感知していた」と取れるセリフ、「していなかった」と取れるセリフの双方が存在している、

*14 『V』のシャドルー基地内部ステージで左側ディスプレイにぶつかると格闘家データと称してキャラクターの詳細データが表示されるギミックがあり、ローズのデータの中に「Former apprentice(元見習い)」との記載があることに加えて「ベガ親衛隊見習いのコードネーム=花の名前」という追加設定がなされたこと、『V』におけるローズの攻撃モーションの一部がベガと酷似していること、『ZERO3』の時点でローズストーリーの最終ボスとして登場するベガの台詞に「お前は昔のように従順なほうが「らしい」のだがな」という意味深なものがある点等

*15 実際、ロシナンテとは「ドン・キホーテ」で主人公が乗っていた馬から引用しており、スペイン語で「元駄馬」という意味。

*16 ストⅡでの勝利メッセージでは「お前も俺を倒す事が出来ないのか・・・俺より強い奴はもういないのか・・・」と嘆いている。