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ドクターマン(超電子バイオマン)

登録日:2011/12/15 Thu 21:47:04
更新日:2024/12/02 Mon 17:06:43
所要時間:約 3 分で読めます




時ぞ来たれり!

新帝国ギアの総統・ドクターマンこそが、世界一の科学者であることを教えてやるのだ!


ドクターマンとはスーパー戦隊シリーズ第8作『超電子バイオマン』に登場する新帝国ギアの総統である。

演:幸田宗丸(むねまる)土師(はし)孝也(人間だった頃の姿)


【略歴】

本名は蔭山秀夫で日本人のロボット工学者であった。
かつて、脳細胞を人為的に何千倍も発達させる技術を確立させ、自らを被験体にして実験を繰り返していた。
その結果、コンピューターを上回る頭脳を得るが、同時に人間の愚かさを嫌悪するようになり、「機械が人間に取って代わるべき」との思いから、ギアを創設し世界征服に乗り出した。
ただ、後述するように「人間の頭脳の能力を爆上がりさせる画期的な研究を成功させたにも拘らず、褒めてくれると思っていた妻に研究を否定された挙句、最愛の息子を連れて逃げられた」傷心の反動から、「自身こそ世界最高の科学者」と世間に知らしめることが主目的で世界征服はその序であったような節も見受けられる*1
実際、生き別れになっていた自分の長男を発見した際には「息子は自分の片腕としてメカ人間の上に立つべき人間」「自分と息子で新しい科学の時代を作る」と本気で考えており、「人間の歴史は勝者が作る繰り返しだ=自分のやっている事は人間社会では当然のように繰り返されてきた」と言って息子とバイオマンを説得しているので、「機械が人間にとって代わるべき」と言うのは建前で本心は「優れた人間がメカ人間を手足に使って社会を指導する」というものである事は劇中描写から明らかである。
なお、この実験の副作用で実年齢よりも老化が進んでおり*2、肉体を機械化することで対処している。

【人物】

性格は冷酷非情で犠牲を前提とした作戦を平気で行うなど容赦がない。
自身の知性には絶対の自信を持っており、世界征服もその証明としての意味合いが強い。
また、「メカには心は不要」と主張するも、モンスターやジュウオウの様な感情豊かなメカ人間を製作していることから、自身は完全に心を捨てきれていない様子がうかがえる。

当初は不明だったドクターマンの正体が判明したのは、元妻の節子が当時の記録映像をバイオマン側に流出させてその危険性を訴えたからであるが、彼女に自身の研究を否定され逃げられたことはドクターマンにとって少なくない心の痛手となったらしく、家族が絡むと露骨に感情的になる(彼女について「あんな女の事など…」と回顧しているのが痛々しい)。
ドクターマン本人もこの事を自覚しており、26話で自らの後継者にしようとした息子と決別した事を機に自身を再改造し、感情を低減する措置を行い、より機械的になった。


【能力】

科学者としては間違いなくスーパー戦隊シリーズに登場した科学者の中でもトップクラスであり、もはやチート。
どれくらい優秀かと言うと、
  • たった一人で新帝国ギアを創設。
  • 戦闘員から幹部、メカジャイガン(巨大ロボット)まで全て、ドクターマンが製作(人間は彼一人だけ)。
  • 作戦立案や新兵器、新装備開発なども全てドクターマンが担当。
  • 鹵獲したバルジオンから短期間で反バイオ同盟の技術を解析し、バルジオンを上回るネオメカジャイガンを開発する。
  • 失敗して感情のあるロボットを作ってしまう。
等。
また、策略家としても一流で実質、ドクターマン一人で異星の技術を駆使するバイオマンに挑むという状況で戦い抜いた凄い人。

ただ、その分色々と苦労しており、「妻に逃げられる」「ビッグスリーに暗殺されかける」「傍迷惑なバイオハンターに作戦を引っ掻き回される」など苦労が絶えない。


[関連人物]

  • 蔭山秀一 演:井浦秀智
25話から登場したドクターマンの一人息子。17歳。ドクターマンの息子であることを知らず、中村公一として生活していた。ドクターマンと自身の関係を知り、父を止めるためにバイオマンと共に戦うことになる。26話でバイオマンと別れ旅立つが、43話で再登場。旅の途中で柴田博士と出会い、その助手となり研究所で働くことになった。

  • 柴田博士 演:中丸忠雄
43話から登場したドクターマンの旧友でかつては学生時代からのライバル
本名は郷紳一朗でレッドワン/郷史朗の父親。
暴走した友人を止めるために、自身の死を偽装し自身をメカ人間に改造して、密かに東京の地下に研究所を作り良心回路の研究を行っていた。
48話でスーパーメガスによって捕らえられネオグラードに連行され人質にされるが、50話でネオグラードに乗り込んだ史朗達を助けるために全エネルギーを放出し死す。


【最期(ネタバレ注意)】

全ての幹部を喪い*3、シルバも戦死した後、いよいよ覚悟を決め、自身専用の最強最後のネオメカジャイガン、キングメガスで最終決戦に臨んだ。

手始めに、『地底ミサイル』を発射して地下にあったバイオマンの秘密基地に直接攻撃を加えて宣戦布告すると、バイオロボとの直接対決に突入。
かつてバルジオンが手元にあったときにその機能も解析・研究していたらしく、バルジオンと同様、それどころか遥かに強力なバイオ粒子探知機と反バイオ粒子砲を装備しており、膝などに内蔵された『キングメガス・ミサイル』といった通常兵器も強力無比。
バルジオン戦の時のようにピーポが合体してもスペック的には上回っており、を振るってバイオロボをあと一歩まで追い詰めるも、バイオマン&ピーボの不屈の精神力によって形勢が逆転。スーパーメーザー・スーパーフラッシュでコクピット部分をダイレクトアタックされ、ついにキングメガスは敗北し、ドクターマン自身も大ダメージを負う。

しかし、実はキングメガスが撃破されると、ネオグラードに設置された『反バイオ爆弾』なる時限爆弾のタイマーが作動する仕掛けになっていた。
これが爆発すると、地球そのものが木っ端みじんに吹き飛ぶほどの破壊力があると吐き捨て、ドクターマンは爆発するキングメガスからなんとか脱出する。

ボロボロの体でネオグラードに帰還したドクターマン。
そこに、潜入していた秀一が駆けつけて説得を試みるも、ドクターマンは「私の偉大さが分からなかったことの当然の報いだ」と聞く耳を持たない。
しかも、一度は親子の縁を切る覚悟を決めていた秀一が「やめてくれ父さん」と切り出しても、「誰だ…?」「知らんな…」と一蹴してしまった。

そこに、生き残っていた最後の敵達を片付けたバイオマンも合流。なんとか爆弾の在り処を吐かせようとする。
「良心回路を取り付けよう」グリーンツーが提案するも、ドクターマンは「自分の身体に指一本でも触れたら爆発する」と脅したため、その手段も使えなくなってしまった。

もはや万策尽き、刻一刻と爆発のタイムリミットが近づく中、秀一は在りし日の家族写真を手に最後の説得を試みる。
写真を片手に、あらん限りの言葉で自分の想いをぶつけ、「父親だった頃を思い出してほしい」と懸命に説得する秀一。バイオマンもそれに加勢する。
しかし、それでもドクターマンは頑なにそれに反発する。

私は……地球で……最初にして最後の…メカ人間だ……!

現代科学の、最先端に到達した…最高の科学者……!偉大なるドクターマン…っ!

そう言い残すと、それを最後に、ドクターマンはとうとう爆死してしまった。

すると、どういうわけか、彼の死と同時に、反バイオ爆弾のコア&操作パネルが地中からせり出して表に現れた。
このチャンスを逃すわけにはいかない。バイオマンが大急ぎでタイマーの停止ボタンを押すと、反バイオ爆弾は動きを止め、見事に爆破解除に成功。残り時間は、なんと0.14秒というギリギリのタイミングであった。

父さんは、メカ人間として死んだ。でも…最後に、反バイオ爆弾の在処を教えてくれたんだ。そう信じたい…

死の間際、ドクターマンがどんな事を考えていたのか、秀一やバイオマンの気持ちは通じたのか、それとも最後まで悪のメカ人間のままだったのか、それは明言されておらず不明である。
しかし、優秀な頭脳を持ち、心を否定しながらも、人としての“感情”に振り回され続けてきたドクターマンの野望は、ここでついに潰えたのだった。



冥殿とWiki籠もりも敗れたか……あくまでも、歴史は私をヒーローにしたいようだ。

バイオマンを倒し、アニヲタWikiを追記・修正したのは…偉大なるドクターマンであるとな!


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最終更新:2024年12月02日 17:06

*1 尤も、彼の研究の記録映像を見たバイオマンも「悪魔の研究」とドン引きしており、彼の妻・節子が気味悪がって逃げ出してしまったのも仕方ないと言えば仕方ない。本人に「普通の人が見たら気味悪いのでは?」という客観的感性が抜けてしまった以上分かり合う事は難しいと言わざるを得ない

*2 60歳以上にしか見えないが、後述する息子との年齢差などを考えると、おそらく実年齢は40代。そのときの姿は、『北斗の拳』のトキ役の声優として有名な土師考也が顔出しで演じている。

*3 一応ファラキャットだけは生き残っていたのだが、さすがに彼女ひとりではどうにもならず、バイオマンに即座に倒された