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中野ブロードウェイ

登録日:2015/02/13 Fri 23:31:43
更新日:2024/12/02 Mon 18:17:08
所要時間:約 5 分で読めます




中野ブロードウェイとは東京都中野区中野五丁目にある複合ビルである。
B1階から4階まではショッピングセンター、5階から10階は集合住宅になっているが、大抵の場合前者を指す。
本項目でも主に前者について解説する。
別名、「第二の秋葉原」「サブカルチャーの聖地」「日本九龍城不思議のダンジョン


●概要

JR中央線、または東京メトロ東西線の中野駅からすぐの「サンモール商店街」最奥部に存在する。
開発事業には大変な困難が数多く存在し、建設費用は60億円にまで達したとか。
そのため設計者にデザインの大幅な変更を命じたが、廊下は不自然に曲がり、トイレやエレベーターも隅っこに追いやられ、エスカレーターは1階→3階への一方通行のみ。
天井も低く、窓がまったくないために閉塞感も強いと言う、利便性の欠片もない建物になってしまった。


そんな中野ブロードウェイの開業から10年近くは、商店街をそのままブッ込んだ様な店の並びとなっていた。
しかし周辺地域の発達などで集客力を失ってしまい、館内にはシャッターが目立つ様になってしまう。
そんな時に「まんだらけ」が館内全体に出店する事で、元々サブカル系の顧客層が多い中央線沿線とうまくマッチし、その結果、「サブカルチャーの聖地」とまで呼ばれる様になり現在に至る。


ここを「サブカルチャーの聖地」たる所以は、秋葉原池袋などのオタク街とは一線を画するポイントが二つ存在しているからだろう。
第一に「濃い」。
近年のサブカルチャーのみならず、とにかくある幅広さと一店舗にある深さに勝るものは早々ない。
まんだらけだけでもアニメ、ゲーム、フィギュア、ドール、アメリカン、鉄道、ミニカー、男性アイドル、レトロ他を網羅していたりする。

第二に「迷う」。
複雑な構造と、規則性などない様に配置された店舗により、初めて来た人はおろか慣れた人でもとにかく迷うのが中野ブロードウェイ。
そのため、迷えば迷う程に自分の知らない新しい文化に触れられる……かもしれない。



●各階の解説

・B1階

生活フロアのため、オタクっ気が全然ないフロア。
「プチパリ」と呼ばれているスペースが階の半分近くを占め、主にファッション関連の店が立ち並んでいる。
残りは商店街の様に、青果店や鮮魚店に精肉店、西友なども存在。
他にはやたらと多い衣類の修理店、魚飼育用品店、3Dプリントサービス店などが存在する。
メディアでよく取り上げられている8段ソフトクリームを販売している立ち食いうどん屋も存在する。


・1F

メインストリート。
中野駅側から入ると、ショーケースの中にジブリグッズや高級グッズなんかが入れられている「まんだらけ門」が目を引く。
そのまま「ブロードウェイ通り」を真っ直ぐ進むと2Fの通路が見えながら、ファッション店や飲食店が立ち並ぶ普通の階層に思える。
しかし、一度右に曲がった先の「エレベーター通り」にはヤマト運輸、不動産屋、スッポン専門店などが存在し、同じ階とはとても思えない雰囲気になっている。
また、3階に直通のエスカレーターや、アドアーズやnamcoなどのゲームセンターに繋がる道も存在。


・2F

カオス階。
まんだらけが11店舗も存在。同人誌やTCG、アニメグッズを取り扱っている店舗の他に、シール、映画ポスター、野球グッズ、ミニカーを取り扱っている店舗も。
また、らしんばんも3店舗あるなどオタク階のイメージがある。
しかし、それ以外の店舗も負けず劣らず、アンティークドール、貴金属、ミニチュアフィギュア、ダーツ用品、ヴィンテージ玩具、天然石、プロレスマスク、スマホカバープリント、キン消し、アダルトグッズetc…
など、客層がまるで違う店舗がみっちりと並んでいる事からカオス感が自然と生まれている。
飲食店が際立って多いのも特徴で、喫茶店が三店舗に寿司や天ぷら、麦とろ飯に精進料理などの店舗が存在している。


・3F

大抵の場合、1Fの入り口すぐにある直通エスカレーターに乗って来るであろう階。
すると、やたら高い青空模様の天井、戦場と化したまんだらけ買取処、退廃的な装飾がされたまんだらけ本店……と、異様な雰囲気のあるフロア。
ブロードウェイ通りは広い敷地に何店舗も並ぶまんだらけや新刊書店などで占められている。
対照的にエレベーター通りはファッションに関連した店舗が多く見られたりするが、スカル、、ゴスロリ、バカTシャツ専門店とここでも一風変わった店舗もあったりする。
こう書くと割と普通のフロアだが、同じ店舗でもまったく違った所に同名の店舗が存在するのはザラ。
寝具専門店や占い屋、ウン万円の遊戯王カードを取り扱っているショップ、何か所も存在する腕時計屋なども特徴的。
ガイドブックなどでは階全体を「3階商店街」と呼んでいるが、見ての通りいまいちまとまりがない。ここらしいと言えばそうなのだが。


・4F

カオス……と言うか、ホラー階。
公式サイトのマップを見ても空き店舗が半数近くあり、階のほとんどがシャッターだらけと言う事になってしまっている。倉庫として使われているのもあるらしいが……
実際、早稲田通り側の階段からこの階に入ると、どこを見てもシャッターだらけ。
迷宮の様に入り組んだ構造や時折姿を見せる宇宙人など怖くて泣きそうになる。
医療施設が多く、内科、皮膚科、性病科、歯科、眼科、薬局が揃っている。
中野駅側だとまんだらけが多いが、活字本、ドール、ビンテージ漫画にアニメのセル画など他の階とは一味違う店舗だらけ。
果ては鳥居をくぐると、宇宙船の様な場所にずらりとヴィンテージトイや看板、変なモノが並んでいる「まんだらけ 変や」。
その他にはたびたびメディアで取り上げられる激安弁当屋「シャルマン」や、ブロードウェイを代表するゲーセンの「中野TRF」が代表的。


●カオスの原因

上記の様にブロードウェイのカオスぶりは理解してもらえただろうがこうなった背景がいくつか挙げられる。
  • 開業当初この手の商業施設では大家が管理し賃借する形をとるが、ブロードウェイは初めから分譲を行った。
  • 分譲されたため所有者によって他者に売却・賃借され、更に細分化されていった。
  • 権利者が細分化されたため大規模なスペース確保が困難、老朽化が進んでいることもあり立地条件の割に賃借料が安いため零細企業や個人が出店。
といったこともあり中野ブロードウェイという特殊な商業施設を生みだしている。


●今後の中野ブロードウェイ

一度は存亡の危機に瀕し復活を遂げ、近年は訪日需要によって活気づいている中野ブロードウェイ。
だが、築40年以上になり耐震強度も満たしていない。同様の状況になり立て直された秋葉原のラジオ会館のようにするのが理想だが各フロアが細かく区分所有されているため意見集約が非常に困難な状況である。
果たしてサブカルの聖地はそう遠くないうちに中野から姿を消してしまうのであろうか……。


●余談

  • ナナシノゲエム』という、ニンテンドーDSのホラーゲームにて中野ブロードウェイが実際にダンジョンとして登場する。まさにダンジョンである。
  • 館内にまんだらけは合計で25店舗存在しこれはブロードウェイの出店店舗数の1割近くを占める。
  • 公式サイトに店舗検索が存在するが、入力は全角カナでないと受け付けてくれない。
  • マスコットキャラクターは「PiPi」。グッズもいくつか存在する。2階にはPiPiのから顔を出す顔出し看板が存在する。
  • マンションには数々の有名人が入居していたことがある。




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最終更新:2024年12月02日 18:17