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ロンダー囚人(未来戦隊タイムレンジャー)

登録日:2011/08/11 Thu 14:49:52
更新日:2024/08/17 Sat 17:13:21
所要時間:約 13 分で読めます






フフッ、せっかくいる囚人を、利用しない手はあるまい?

『圧縮冷凍』の逆。『解凍』だ……



ロンダー囚人は、『未来戦隊タイムレンジャー』に登場する怪人達。

●目次


【概要】

ロンダー囚人とは、30世紀の未来社会で犯罪を起こした後に逮捕され、ロンダー刑務所に収監された宇宙人や生体ロボット達の総称。
囚人達は圧縮冷凍の刑を受け、服役中は常に圧縮冷凍カプセルの中で過ごさなければならない。

基本的に圧縮冷凍は重犯罪者に対する刑罰であり、大物マフィアのドン・ドルネロは千年の刑を受ける予定だった。
ところが、ドルネロは配下のギエン、リラの手引きで刑務所のタワーを乗っ取り、20世紀末の地球にタイムスリップする。
刑務所ごと日本のどこかの森に不時着したドルネロ一味は「ロンダーズファミリー」と名を改め、囚人達を次々と解凍して悪事を働きまくる。


組織のトップであるドルネロの意向から、主な活動目的は「金稼ぎ」という、戦隊でも類を見ない活動方針が最大の特徴。
囚人達はドルネロやリラ、ギエンの計画した金策や目的に応じて圧縮冷凍から解凍され、人間社会に溶け込んであの手この手で金銭や高価な金目の物を掻き集めてドルネロに献上している。
トップであるドルネロはあくまで元締めでしかないので、上下関係は無く普通にタメ口を話す。


時間保護局に所属するタイムレンジャーには裁判権も刑執行権も無い為、あくまで逮捕が目的。
捕まっても圧縮冷凍し直されるだけであり、後年の『特捜戦隊デカレンジャー』に登場する犯罪者・アリエナイザーと違ってどんな大罪を犯しても命を奪われることはない。
作中で再逮捕されたのはタイムレンジャーに捕捉された者のみ。終盤のゲートの様に、タイムレンジャーにバレずに金儲けをする事に成功していた者も相当数いる様だ。
最終的には大消滅前に元の時代に帰る為、全員再び冷凍され未来に戻された。
忍者戦隊カクレンジャー』に登場した妖怪軍団同様、怪人達全員生存という運の良い奴等である。

とはいえ、妖怪軍団は封印の扉の中で元気にダンスをしていたのに対し、
この囚人達はカプセル内で意識だけは常にハッキリしたまま身動き一つ出来ずに長い刑期を過ごさなければならず、中には実質終身刑と言っても差し支えないヘルズゲート囚の様な奴らもいるので地獄である事には変わりない。そのためある意味では死よりも辛い状況であると言える。



◆関連用語

  • 圧縮冷凍刑
ロンダー囚人達が受けている刑の総称。
この刑を受けた者は、肉体が数cmのミニチュアフィギュアサイズにまで縮小された上で肉体が凍りついたかのように一切動けなくなる。
加えて圧縮冷凍中は体は凍っていても脳は半分だけ動いている状態になる。
つまり、常に意識がある上に冷凍中故に加齢も止まるため寿命で死ぬことはなく、何らかの病に侵されていた場合それらの病の進行も停止する為、冷凍中に病死する事も無い。
他作品で例えると「動けはしないが、意識だけ覚醒した状態の凍れる時間の秘法といった所だろうか。
相当過酷な刑罰のようで、その辛さを「生き地獄」と例えた囚人もいる。
窃盗等の軽犯罪でも3回以上犯罪を働いた常習犯には適用され、また本来は圧縮冷凍になる程の罪でなくても、有力者が裏で手を回して圧縮冷凍の刑にされる事もある。

服役期間は劇中を見る限りでは短くて数年。数十年単位はザラで犯行が悪質ならば100年を軽く超える。
つまり、服役期間が長ければ長い程、生き地獄から解放される日は遠い。

  • 圧縮冷凍カプセル
500mlペットボトル程度のサイズの特殊カプセル。
囚人達は決められた服役期間中、この中で刑期を過ごす。

  • 巨大化抑制シール
解凍された囚人は、解凍された反動で細胞が元の20倍という恐ろしいレベルに膨れ上がり、急激に肉体が巨大化する(通称「リバウンド」)。
それを防止する為にこのシールが貼られている。
デザインはロンダー刑務所のマークと思われる。
またシールの名を冠しているが、金属のような材質でできているような描写もある。

剥がしてしまうと再度圧縮冷凍される以外に小さくなる方法が存在しない為、一度剥がれてしまえば以後まともな社会生活を送ることは不可能。
言わば永遠に消えない罪人の印であり、このシールの存在を忌々しく思う囚人も存在する一方で逆に利用する囚人もいる。
圧縮冷凍を逃れる為の最後の悪あがきに剥がすのは勿論、リラやギエンに攻撃されて無理矢理剥がされたり、タイムレンジャーの攻撃を受けてうっかり剥がれてしまったりと様々。


【一般囚人達】

上記の通り金目的に悪事を働く犯罪者という性質から、以前の戦隊怪人の様に大規模な破壊活動や殺戮を決行することは少ない。
加えて犯罪歴も、殺人・強盗・誘拐・無差別テロを決行する者やマッドサイエンティスト等の凶悪犯の他、汚職警官、闇金業者、結婚詐欺師、ストーカー、悪徳業者、ハッカー、単にイキってるだけのチンピラ、エスティシャン、インチキ宗教家などピンからキリ迄。
犯罪歴が無駄に生々しく、性格も俗物的な奴等の宝庫で中にはみみっちい犯罪者もいるなど個性豊か。

本編内で描写されている限りだと、リラはドルネロの意向通り金儲けに長けた囚人、或いは自身の美容や贅沢暮らしを維持するのに役に立つ囚人を解凍する傾向にあり、
ギエンは金儲けよりも殺人行為や破壊活動に長けた囚人を解凍する傾向にある。

デザインは特筆のない限り原田吉朗が担当。



ヘルズゲート囚


やはり、破壊こそ極上の酒…!この興奮、このまま冷めるには惜しい…
もう少し、味わわせて貰おう?

フフフ…ハハハハハハハ!ハハハハハハハハ!!

数多くの犯罪者や凶悪犯を収監するロンダー刑務所の中でも指折りの凶悪犯達の総称。囚人たちの肩書は「ヘルズゲート囚」で統一されている。
彼等の入っているカプセルには髑髏のマークがプリントされた上で刑務所最深部の半永久独房に収められ、独房自体も専用の鍵で厳重管理されている。

特徴としてどいつもこいつも根っこから頭がイカれていて後先考えない大量破壊や大量殺戮位しか出来ず、金儲けには全く使えない。
その人格的な問題や、20世紀を荒らして組織の社会基盤を崩しかねない危険性からギエン以外の面々は彼らを忌み嫌っており、
ギエンがドルネロを欺き裏で無断で解凍した際は、身内に甘いドルネロすら激昂してギエンを殴り飛ばしおり、リラも「最悪」と呼んで存在そのものを唾棄する。
当初は破壊衝動に酔ったギエンが解凍するも、その凶行に激怒したドルネロが鍵を管理する事になる。
…が、2本目の鍵*6を隠し持っていたギエンが破壊衝動と殺戮衝動の赴くままに複数体を開放してしまった。

デザインは全て原田吉朗が担当。



【余談】

因みに前述のようにロンダ―囚人は「処刑」ではなく「圧縮冷凍される」設定なので、再生・幽霊的な怪人再登場ができず、
(サイボーグ的な奴もいるが)「製造される兵器」ではなく「そういう人間(異星人)」なので同型をもう一体作ったなどもできない。
『バットマン』などでよくある「囚人がまたまた脱走」という手もあるが、タイムレンジャーの管理が問われることになるし…。

この為Vシネマ「タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ」にはボリバルの前座となる既知怪人軍団のポジは、

  • レイホウの姉ルピア
  • オーグの叔父バーツ
  • ドゴールの双子の弟レアル
  • ゲーマルクの又従弟ディナール
  • ブラスター・マドウの隣に住んでいたシリング
というそっくりさんの同族が親族の復讐として登場した。
ドモンも思わず「一族揃って犯罪者かよ!」とツッコミを入れている。

が、シリングは隣に住んでいたので親族ではない……それにしても、隣に住んでいたって…
前述のように間違っても人付き合いが出来そうもない奴のお隣さんがいて、生きていること自体が笑えるのは内緒




追記・修正は圧縮冷凍される覚悟でお願い致します。

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最終更新:2024年08月17日 17:13

*1 そもそも警官になったのもドルネロの悪事の手助けをするため

*2 実はギエンは本当は違う

*3 特にギエンを「金ピカ」呼ばわりして銃の手入れをさせるなど、まるで自分の手下のように扱った

*4 犯罪で大量に金は稼げるが、一気に稼ぐと基本豪勢に贅沢して過ごす事が原因。

*5 あまり感情的にはならないタイムファイヤーも激怒する程である

*6 元々あった予備か、勝手に複製したのかは不明

*7 幸い、乗組員の勇気ある犠牲により悲劇は回避された模様

*8 リュウヤによると、本来の歴史では、この件で死亡する筈だったらしい