マツダCX-80 PHEVプレミアムスポーツ(後編)

2025.02.20 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 大いに売れた3列シートSUV「マツダCX-8」の後継モデルとして登場した「CX-80」。その仕上がりは、車両開発のプロの目にはどう映る? 元トヨタの多田哲哉さんがプラグインハイブリッド車(PHEV)に試乗し、その印象を語る。
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すべてを一新した割には……

前編ではCX-80の乗り心地になかなか厳しい指摘をした多田さんだが、極小のキャスタートレールが生み出す、手応えの変化のないスッキリしたステアリングフィールも、このラージ商品群プラットフォームでマツダがねらった大きなテーマのひとつである。

「確かに、ステアリングフィールはまあまあと言ってもいいかもしれません。もっとも、このレベルのクルマはほかにもいっぱいありますが、悪くないのは確かです」

多田さんは、さらにCX-80の大きな売りのひとつであるサードシートについても「決して広々としているわけではないですが、ヘッドルームも含めて、まずまず普通に乗れるのは感心します。サードシートの可倒機構も簡単でしっかりつくられていて、いいですね」と評価した。

CX-80は前身のCX-8比で全長は65mm延びているが、FRレイアウトのおかげでエンジンルーム長は100mm延びている。また、このPHEVの場合は床下に駆動用電池も搭載しており、レイアウト的にはFFレイアウトのCX-8より厳しいのだが、大きくなった全高のほか、シート下に足が入る、フロアを下げる、着座姿勢を見直す……などといった細部にわたる工夫で、CX-80と同等の“広さ感”を実現しているという。

「CX-80が、プラットフォームもパワートレインも今までのものを使わなければならない制約のなかでつくられたのであれば、現状でも商品として、まあ売れるかもしれません」

「ただ、実際のCX-80はすべてを一新して気合を入れてつくって、さらに熟成期間も結構あったはずなのに……と考えると、乗り心地などは、もっとなんとかできなかったのかと思ってしまいます」と多田さんは語る。

 
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