いせ‐おんど【伊勢音頭】
伊勢音頭(いせおんど)
盆踊りとの関係で注目されるのは、近世中期以降に伊勢音頭をベースとする音頭が全国に広く流行し、盆踊り歌に採り入れられたことである。
もともと伊勢遷宮(伊勢神宮の定期的工事)の際の木遣り歌の中で「松前音頭」「松阪音頭」などの流行歌が生まれた。これが伊勢参りの参拝者や芸人の手で全国に広まり、祝い唄などのほか、盆踊りの「手踊り唄」に採り入れられている。
また伊勢参りの客で賑わった「古市」「河崎」などの歓楽街の座敷では、遊女たちに音頭にのせて盛んに踊らせて人気を博し、音頭だけでなく踊りの普及にも一役買った。こうして伊勢音頭は有名な郡上踊りの「川崎音頭」ほか、各地の盆踊りに普及していった。
「ヤートコセ ヨイヤナ」の囃子詞が、伊勢音頭の特徴である。
また踊りでは扇を用いて踊る踊りや、輪踊りでなく隊形で踊るなどの形態をとることがある。
伊勢音頭
伊勢音頭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/06 02:58 UTC 版)
古市の遊廓の中でも、備前屋、杉本屋、油屋は別格で、中でも備前屋は古市屈指の大楼閣で大広間「桜の間」を持ち、ここで客をもてなす為に、亀の子踊り(伊勢音頭の総踊り)を遊女に唄い踊らせて有名であった。当時の伊勢音頭は、参宮街道の「間の山節(あいのやまぶし)」に念仏踊りを混ぜたようなものであったといわれる。ちなみに京都祇園甲部の都をどりは、古市の亀の子踊りを参考にして、明治5年(1872年)に始められたものである。 この備前屋の伊勢音頭のほか、伊勢神宮の遷宮の御木曳(おきひき)の際の木遣り歌などが、「荷物にならない伊勢土産」として、伊勢参りにきた人々によって全国に伝えられ、今も「伊勢音頭」の名で各地で残っている。
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