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BV_246とは? わかりやすく解説

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BV 246

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/18 16:13 UTC 版)

BV 246
ブローム・ウント・フォス BV 246滑空爆弾。イギリス、コスフォードのRAF博物館
種類 空対地滑空誘導爆弾
原開発国 ドイツ国
開発史
開発者 リヒャルト・フォークト博士
開発期間 1943年
製造業者 ブローム・ウント・フォス
諸元
重量 730kg
全長 3.53m

炸薬量 435kg

翼幅 6.4m
誘導方式 レーダーシーカー(後には対レーダー誘導バージョン)
発射
プラットフォーム
Ju 88もしくはHe 111
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ブローム・ウント・フォス BV 246ハーゲルコルン」は、第二次世界大戦時にドイツブローム・ウント・フォス社で開発された滑空誘導爆弾である。

経緯

この滑空爆弾は当初「BV 226」の名称の下でリヒャルト・フォークト博士によって設計され、後の1943年12月12日にこれは最終的な名称であるBV 246へと変更された。

これはJu 88、もしくはHe 111から投下するよう意図されており、このどちらとも本兵器3発を携行できた。また速度550km/h、高度7,000mから投下するものとされ、この兵器に上限210kmの射程を与えた。僅かな角度でダイブするBV 226は、速度900km/hに到達し得た[1]

BV 246の構造は非常に単純であり、そのため本兵器は量産が行えた。この兵器は空力学的に均整が取れており、高アスペクト比の主翼が取り付けられ、これにより滑空比25対1を可能とした。主翼はコンクリートで製造され、鋼製のコアを包んで固められていた。初期バージョンの本兵器は十字形状の尾翼を持ち、後期バージョンでは幅広の水平尾翼の端部に2枚の垂直尾翼を装着した。本兵器の全長は3.53m、また翼幅は6.4mである。全重は730kg、このうち435kgは炸裂する弾頭部分である。

最初の試験では基本的な設計は作動したものの、この兵器が非常に低精度であることが示され、またこれを理由として本兵器は採用拒否となった。しかしながら開発作業が1943年に再開された。単純で廉価な構造を理由とし、11種類の異なるバージョンが計画され、また新規の開発契約がカールスハーゲン試験センターと結ばれた。一連の試験がこの兵器の精度改善のために開始され、KG 101は空中投下を担当した。見込みの無い結果にもかかわらず、ドイツ航空省は1943年12月12日、なお量産開始の命令を出した。1944年2月、V1飛行爆弾の成功を理由として契約はキャンセルされた[2]

この兵器は1945年初期にもう一度取り上げられた。これは初期の形態を持つ対レーダーミサイルとしてであり、連合国軍のレーダー波送信装置へと爆弾を誘導する「Radieschen」受動型シーカーを使用するよう設計された。約1,000発が生産されたが、実戦投入は全くされていない[3]

関連項目

参考文献

脚注

  1. ^ BV 246 - Luft '46
  2. ^ Reuter, C.. The V2 and the German, Russian and American Rocket Program. German Canadian Museum. p. 123. ISBN 978-1-894643-05-4. 
  3. ^ Lepage, Jean-Denis G. G. (2009). Aircraft of the Luftwaffe 1935-1945. McFarland. p. 67. ISBN 978-0-7864-3937-9. 

書籍

  • Smith, J. Richard and Kay, Anthony. German Aircraft of the Second World War. London: Putnam & Company Ltd., 3rd impression 1978, p. 664-666. ISBN 0-370-00024-2.

外部リンク


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