
目指せ転倒ゼロ登山!山での転倒の原因とそこに潜む事故の危険性とは…
「小さな石につまづいた!」それが大事故につながっていたかも知れません。登山における転倒はいつでも、どこでも、誰にでも起こりうることです。ガケで転倒したら、コケた場所が急な坂だったら、転倒して怪我した後に3時間以上歩かないと行けないとしたら。たかが転倒ですが、登山では重大な事故につながります。今回はその原因と対策を解説していきます。ぜひ、みなさんの安全登山に役立ててみてください。
2022/09/09 更新
目次
たかが転倒と侮るなかれ!
登山中、「小さな石に躓いて転んだ」という経験はありませんか?そのときは特にケガもなく、大して気にしなかったかもしれませんが、そのちょっとした転倒に大きな事故の危険性が潜んでいるのです。少しでも心当たりのある人は要注意!今一度、転倒の危険性を見直しましょう。
”山の転倒”と”街の転倒”は大違い!
街でちょっと転んでも大きな事故にはそうそうならないでしょう。しかし同じような転倒でも山では大違い。岩場やがけなどがある山では、少し小石につまづいただけで命の危険にさらされる可能性があるのです。
山の転倒は事故のもと
登山中に転倒した場合、岩場などで足元が悪ければ捻挫や骨折の恐れだけでなく、岩に頭を打ったり崖から滑落したりすることで、重症につながることも。運よく捻挫くらいで済んだとしても、状況によっては痛みに耐えながら長時間歩いて下山しなければならなくなります。
転倒は遭難理由の第3位!
警察庁が公表している「平成29年における山岳遭難の概況」によると、実に約15%(約466人)が転倒が原因で遭難をしています。転倒で足をケガした場所が山小屋のない高山の山頂付近だったとしたら、転落した先からの帰り道を見失ったとしたら…山での転倒は、ただ転ぶだけでは済まない深刻な問題だと認識しておきましょう。