
食べられる野草【写真付き/春夏秋冬一覧】
食べられる野草を写真付きでご紹介します。春夏秋冬のシーズンごとに掲載!以外と身近に食べられる野草があるかもしれません。滋養があって、食べてみると意外においしい物もあるということで、野草料理を趣味として楽しんでいる方もいるそうです。
2025/03/25 更新
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目次
アイキャッチ画像出典:PIXTA
野草を食べる

野山に限らず、身近なところにも食べられる野草はひっそりと自生しています。食べられる野草を探してみるというのも、アウトドアの楽しみ方のひとつですね。ただ、野草には毒を持つものもあるので、「大丈夫だろう」と安易な判断はせず、見識のある方に確認するなど最大限の注意を払いましょう。
食べられる野草|春~夏
つくし

- 時期:3月中旬~4月(本州)、5月(北海道)
- 生えやすい場所:湿地の多い土壌、畑地
- おすすめの調理法:おひたし、てんぷら、卵とじ、佃煮など
ビタミンC・E、カロテンが豊富で、むくみ解消、糖尿病予防、高血圧の抑制、眼精疲労の軽減、また、花粉症にも効果的などと、栄養素や効能がたくさんあります。10~15cm程度の大きさのものがオススメです。
ヨモギ

- 時期:多年草。3~4月の若芽の頃が収穫時期
- 生えやすい場所:土手、空き地、あぜ道など
- おすすめの調理法:てんぷら、お味噌汁の具、草餅、油炒めなど
若い芽を食べると健胃、腹痛、下痢、貧血、冷え性などに効果があると言われています。少し育ったものを干してからお風呂に入れると、腰痛や痔にいいそう。生の葉には止血効果もあるので、覚えておきたいですね。
たんぽぽ

- 時期:3~5月
- 生えやすい場所:川原など、陽あたりの良い場所ならどこにでも
- おすすめの調理法:サラダ、天ぷら、バターソテー、胡麻和えなど
日本で見るたんぽぽにも在来種と外来種があるそう。外来種は苦味が強いので、サラダには在来種がオススメです。花びら下の逆三角錐部分の下にある外弁が下向きになっているものが外来種なので、見てみてください。
ドクダミ

- 時期:5~7月
- 生えやすい場所:住宅周辺や道ばたなどの湿気の多い半日陰地
- おすすめの調理法:てんぷら、お茶など
薬用として日本薬局方に”生薬名十薬”として収録されているドクダミ。どくだみ茶としてはよく飲まれていますが、てんぷらにして食べたりも。強力な殺菌作用がアクネ菌に効果ありとして、化粧水にも使われています。
オオバコ

- 時期:4~9月
- 生えやすい場所:道ばたや空地など
- おすすめの調理法:天ぷら、油炒め、あえもの、サラダなど
せき・痰・蓄膿症に良いとされており、利尿、視力向上などの効能もあります。種子には濡れると粘着力が出るという性質があり、靴裏やタイヤなどにくっついて広がっていくので、人の踏みつけが多い場所を好みます。
ふき

- 時期:3月~5月
- 生えやすい場所:山の沢や斜面、河川の中洲や川岸、林の際。水が豊富で風があまり強くない土地。
- おすすめの調理法:煮物、炒め物、佃煮など
自生のふきはあまり見かけませんが、寒冷地、特に北海道足寄町の螺湾川(らわんがわ)沿いには高さ2~3mにもなる「ラワンブキ」が自生していて、その光景は北海道遺産に指定されているそう。
ふきのとう

- 時期:2月~3月
- 生えやすい場所:山の沢や斜面、河川の中洲や川岸、林の際。水が豊富で風があまり強くない土地。
- おすすめの調理法:天ぷら、煮物、お味噌汁、ふきのとう味噌など
春を告げるさわやかな苦味のあるふきのとう。ふきのつぼみの段階で、花が咲く前のちょうど落ち葉を突き破って顔を出した頃が食べ頃。つぼみが固く閉じている、小ぶりのものがオススメです。
ノビル

- 時期:3月~5月
- 生えやすい場所:畑地周辺、土手
- おすすめの調理法:天ぷら、炒め物、お味噌汁の具、ピクルスなど
ネギのような葉の根元に直径2センチ程の玉ねぎのような形をした部分があり、ここを食べます。味はにんにくとらっきょうの間くらい。土手や野原によく生えているので、シャベルを持って行ってみるものいいですね。
オランダガラシ(クレソン)

- 時期:3月~5月
- 生えやすい場所:河川敷、小川
- おすすめの調理法:サラダ・付け合わせ、おひたし、てんぷらなど
葉の色が濃い緑で、茎が太く、まっすぐに伸びているものがオススメです。収穫してから時間が経つと茎が曲がってきてしまいますが、水に浸しておけばまた元気になります。繁殖力と生命力がとても強い植物です。
ヤブガラシ

- 時期:4月~8月頃
- 生えやすい場所:道端、林縁、荒れ地など
- おすすめの調理法:酢の物、和えものなど
藪を覆って枯らしてしまうほどの勢いで成長する野草で、公園などのフェンスにも絡みついています。調理をするときは新芽や若葉をよく下茹でし、一晩水に浸けてから使いましょう。茎の粘液は虫刺されに効果あり。
食べられる野草|夏~秋
シソ

- 時期:7月~8月
- 生えやすい場所:日当たりや水はけの良い場所
- おすすめの調理法:[青紫蘇] てんぷら、薬味など [赤紫蘇] 梅干し、ふりかけ、ジュースなど
[実]お茶漬け、お漬物など
スーパーでも常に見かけるシソは、初心者でも比較的簡単に育てられる、身近な野草です。殺菌作用が強く、薬味やお刺身のつまにも使われ、シソの葉を10枚程食べれば魚介類のじんましんに効果ありとされるほど。
サルトリイバラ

- 時期:10月~11月
- 生えやすい場所:山野、丘陵の林縁など。日が当たり水はけのよい場所を好む。
- おすすめの調理法:おひたし、和え物、天ぷらなど
高さ2m~3mの小低木で、漢字では「猿捕茨」。にきびや腫れ物、できものなどに対する薬効成分があります。秋に真っ赤に熟した実は、自然乾燥するので、ドライフラワーとしても楽しむことができます。
クズ

- 時期:8月~9月
- 生えやすい場所:荒れ地、人手の入った薮
- おすすめの調理法:葛切り、葛餅、葛菓子など
お菓子やとろみ付けの材料として使われる葛。主には根部のでんぷん質から葛粉を精製して使用されます。根を乾燥させたものは”葛根”と呼ばれる、発汗、鎮痛効果のある生薬として広く知られています。
ミゾソバ

- 時期:7月~11月
- 生えやすい場所:小川沿い、沼沢地、湖岸など
- おすすめの調理法:おひたし、ごまあえ、佃煮、油いためなど
新芽や柔らかい葉を食べます。塩を入れた熱湯で茹でた後、アク抜きしてから使いましょう。乾燥させた茎葉を煎じて飲めばリューマチなどに、生の茎は擦り傷などに揉み込むと止血によいとされています。
食べられる野草|冬~春
キクイモ

- 時期:11月~2月
- 生えやすい場所:畑地、樹園地、路傍、荒地、草地等
- おすすめの調理法:サラダ、和え物、炒め物、焼き物、煮物、汁もの、揚げ物
秋以降に大きくなった根の部分を食べます。スーパーなどではほとんど見かけませんが、じゃがいものように、どんな調理法でもおいしく食べられます。でんぷん質をあまり含まないので、低カロリーなのが特徴です。
ハハコグサ

- 時期:4月~6月
- 生えやすい場所:人里の道端、冬の水田
- おすすめの調理法:てんぷら、草餅、あえもの、お粥など
春の七草のひとつで、花は摘み取り、葉の部分を食べます。草餅と言えばヨモギですが、以前はハハコグサで作るのが一般的だったそう。ぜんそくや百日咳など気管支に対する薬効成分が含まれています。
ハコベ

- 時期:2月~9月
- 生えやすい場所:田畑、畦道、道端、荒れ地など
- おすすめの調理法:お浸し、胡麻和えなど
こちらも春の七草のひとつ。若い葉や茎を茹でて食べます。”ハコベ”と呼ばれるものには”2種類あり、雌しべが1?7本なのが”コハコベ”、5~10本なのが”ミドリハコベ”だそう。ルーペ持参で観察してみては。
セイヨウカラシナ

- 時期:1月~4月
- 生えやすい場所:川沿いの土手など
- おすすめの調理法:油炒め、おひたし、お漬物など
葉が濃い緑色、葉先までピンとして、切り口がみずみずしいのがおいしいカラシナの特徴です。鮮度が落ちると葉が黄色っぽくなるので、注意。種子は和からしの原料となり、オリエンタルマスタードとも呼ばれています。
ナズナ

- 時期:2月~6月
- 生えやすい場所:田畑、荒れ地、道端など
- おすすめの調理法:おひたし、ごま和え、酢の物、お粥
花の下の果実の形が三味線のバチに似ていることから、”ぺんぺん草”の愛称で親しまれています。春の七草のひとつで、肝臓病、解熱、下痢、便秘、高血圧、生理不順、目の充血などなど、とても多くの薬効があります。
セリ

- 時期:3月~4月
- 生えやすい場所:湿地、あぜ道、休耕田、水辺の浅瀬など
- おすすめの調理法:鍋もの、おひたし、てんぷら、汁物など
β-カロテンなど栄養成分の豊富なセリは湿地を好んで自生します。同じような場所に有毒な”ドクゼリ”があるので注意!ドクゼリは茎が太く、タケノコのような節があり、セリ独特の芳香もないので、区別しましょう。