トランプ氏、ロシアの関与認める サイバー攻撃
【ワシントン=共同】トランプ次期米政権で大統領首席補佐官に就任するプリーバス氏は8日、FOXニュースのインタビューで、ロシアのプーチン大統領が米大統領選に干渉するためサイバー攻撃を指示したとする報告書の内容をトランプ氏が受け入れると述べた。その上で「トランプ氏はハッキングの背後にロシアの機関があることを否定していない」と語った。
トランプ氏はこれまでロシアが攻撃を行ったとする分析に懐疑的な見方を示してきたが、一転してロシアの関与を認めた。プリーバス氏はトランプ氏の最側近。トランプ氏は6日に情報機関から報告書の説明を受けた。
一方、オバマ大統領は8日放送のABCテレビのインタビューで「サイバー攻撃を利用した偽情報が米国の開かれた社会やシステムにどれほど影響を与え、民主主義に入り込むかを過小評価していたと思う」と認めた。北大西洋条約機構(NATO)加盟国で今後行われる選挙でも警戒しなければならないと訴えた。
トランプ氏は7日、対ロ関係改善に取り組む方針は変わらないと強調した。しかし議会では民主党議員がトランプ氏の姿勢を批判しているほか、共和党議員で下院情報特別委員会のニューネス委員長も8日「米ロが友好的になるのを期待するが、可能なこととは思えない」と疑問を呈した。