GEと日立、ウランのレーザー濃縮商用化 米紙報道
プラント建設へ
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は20日、核燃料となる濃縮ウランを低コストで製造できるレーザー法のウラン濃縮技術を米ゼネラル・エレクトリック(GE)と日立製作所の合弁会社系企業が軌道に乗せ、商用プラントの建設を計画していると報じた。
同技術を用いれば小規模の施設でウラン濃縮が可能になることから、技術が流出した場合、テロリストやいわゆる「ならず者国家」による核兵器の秘密開発が発見困難になるとの懸念を研究者らが強めていることも指摘した。
同企業によるレーザー濃縮は2009年に成功。従来の技術に比べ「ウラン濃縮コストを1桁下げる」との専門家の意見を紹介、同企業が計画するプラントは年間に最大で大型原子炉60基への供給が可能な量のウランを濃縮できるとした。
プラント計画をめぐり、米国最大の物理学者団体が米原子力規制委員会(NRC)に対して認可条件を厳格化するよう要請した。(ニューヨーク=共同)
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