地球の表面積としては確かに水が大部分を占用するが、ボリュームに占める割合として、水は実はわずかなのである。
地球が1.3メートルの大玉だとしたら、海の厚みは1ミリにも満たない。
その上、毎日100トンとか言う単位で土砂については地球に補充され続けている。にもかかわらず水はほとんど補充されない。
宇宙開拓に持って行く水をどこから工面するか、と言う話しである。
地球の水は限られた量が循環しているとして、逆に考えれば上手に循環させればいくらでも水の使用は可能と言うことでもある。
しかし、外部への持ち出しになると、単純に純減となる。
水は減る一方。膨大な量の水持ち出しは地上の人類滅亡のきっかけになり得る。
巨大な宇宙船であれば同種の循環システムが備えられたとしても、最初の種水がどうしても地球上から失われる。
宇宙空間の真空度は高く、水素原子の一個にさえも出会わない空間が延々と続く。
氷の彗星でも利用できればいいのだろうが、兎も角、宇宙に浮く鉱石的物質から水を精錬するエネルギーは労力がでかかろう。
となるとやはり人類の本格的な宇宙進出というのは水資源を追って行かざるを得ないだろう。
そうなるといいが、当面は『宇宙に持ち出した水分は必ず全量を地球に戻す』ルールの策定が必要かな。
※ブコメを受けて少しだけ追記。
地球を出ると水はどこにもないよ⇒×
地球を出ると水の確保は苦労するよ⇒○
という前提の上で、地球から宇宙船で人が飛び出すとき、例え液体としての水を持っていなくても、一切の水分を持ち出さないことは不可能なので、まあ宇宙開発が進むと水は地球から減ってくるね。
そして、可能かどうかではなくて簡単に利用できるかが重要であるというシンプルな考え方を持って宇宙開拓は進むかな、と言うお話でした。
彗星でもエウロパでもガニメデでもエンケラドスでもいって好きなだけ取ればいいだけ