トランセンドとは、
前へ行け
追いつけなかった。
交わせなかった。
どれほどの圧力も
お前を脅かすことは
できなかった。
主な勝ち鞍
2009年:レパードステークス
2010年:ジャパンカップダート(GI)、みやこステークス(GIII)
2011年:フェブラリーステークス(GI)、マイルチャンピオンシップ南部杯(JpnI)、ジャパンカップダート(GI)
父:ワイルドラッシュ 母:シネマスコープ(母父:トニービン)
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この記事では実在の競走馬について記述しています。 この馬を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するウマ娘については 「トランセンド(ウマ娘)」を参照して下さい。 |
概要
2009年2月14日デビュー。新馬戦では芝のレースを使い2着。その後、出走取り消しを挟んで未勝利戦、500万下とダートで2連勝。日本ダービーを目指し京都新聞杯に出走するも9着と惨敗。
京都新聞杯出走後はダート路線に戻り、古馬相手の1000万下特別で2着に1.3秒の差を付けて圧勝。2009年に新設されたレパードステークスで重賞初制覇。
2010年のジャパンカップダートで初のGⅠ制覇を果たし、2011年のフェブラリーステークスも制し国内GⅠ2連勝。ヴィクトワールピサ、ブエナビスタと共にドバイワールドカップへ出走することとなった。
ドバイワールドカップでは、スタート後にすぐハナを奪いレースを引っ張る展開となった。最後の直線に入ってもその脚色は衰えることなくヴィクトワールピサとの激しい叩き合いの末、僅差の2着となった。
この人馬一体の頑張りに感銘を受けた馬主が、後のダービー馬に「キズナ」と名付ける端緒ともなった。
秋は東日本大震災で東京開催となったマイルチャンピオンシップ南部杯から始動。二番手追走から最後は差し返すという強い競馬でGⅠ3勝目を挙げる。続くJBCクラシックではスマートファルコンと対決。戦前の予想通り2頭のマッチレースとなるが、スマートファルコンを捉えることは出来ず1馬身差の2着に敗れる。最終戦であるジャパンカップダートでは大外枠が不安視されるが、降着すれすれの強気な走りで先頭を奪うとそのまま逃げ切り、GⅠ4勝・史上初の連覇を達成した。
しかしその後は自慢の先行力も鈍り、フェブラリーステークスでは前に行けず惨敗、二年連続出走となったドバイワールドカップでもいいところなく最下位、三連覇をかけたジャパンカップダートも四角でいっぱいになり惨敗。2012年限りで引退し種牡馬入りした。
貴重なニアークティック直系のワイルドラッシュの後継、サンデーサイレンスもないので血統的に魅力はある。種牡馬としての大仕事にも期待である。
種牡馬としては(2020年10月26日現在)地方で高いEIとなっているが、まだ交流重賞を賑わすレベルの馬は出てきてない。父の素質を受け継ぐ者は今後現れるだろうか。
血統表
*ワイルドラッシュ 1994 鹿毛 |
Wild Again 1980 黒鹿毛 |
Icecapade | Nearctic |
Shenanigans | |||
Bushel-n-Peck | Khaled | ||
Dama | |||
Rose Park 1986 鹿毛 |
Plugged Nickle | Key to the Mint | |
Toll Booth | |||
Hardship | Drone | ||
Hard and Fast | |||
シネマスコープ 1993 栗毛 FNo.A4 |
*トニービン 1983 鹿毛 |
*カンパラ | Kalamoun |
State Pention | |||
Severn Bridge | Hornbeam | ||
Priddy Fair | |||
ブルーハワイ 1989 鹿毛 |
*スリルショー | Northern Baby | |
Splendid Baby | |||
*サニースワップス | Hawaii | ||
*アイアンエイジ |
クロス:Khaled 4×5(9.38%)、Hyperion 5×5(6.25%)
父ワイルドラッシュはメトロポリタンH、カーターHなど16戦8勝。
母シネマスコープは主に中央で走り、29戦5勝。
母父トニービンはイタリア出身の名馬で凱旋門賞など25戦15勝(うちGI6勝)。
近親にはサクラサニーオーやダンディコマンドなどの重賞馬がいるほか、四代母アイアンエイジの全兄にケンタッキーダービー馬Swapsが、五代母アイアンリワードの半弟にケンタッキーダービー馬*アイアンリージがいる。
主な産駒
- テイエムチェロキー (2014年産 牡 母 ヒシエリート 母父 スペシャルウィーク)
- ケンガイア (2016年産 牝 母 システーナブルー 母父 ゼンノロブロイ)
- ジェミニキング (2016年産 牡 母 ピシーズクイーン 母父 *アグネスデジタル)
- クーファアチャラ (2017年産 牝 母 クーファナイン 母父 ゼンノロブロイ)
- ゴールドホイヤー (2017年産 母 ベルグポルカ 母父 *ピルサドスキー)
- スティローザ (2017年産 牝 母 ロサガリカ 母父 *フレンチデピュティ)
- テイエムラッシュ (2017年産 牡 母 テイエムハナフブキ 母父 *フレンチデピュティ)
- エイシンビッグボス (2018年産 牡 母 エーシンジェネシス 母父 Medaglia d'Oro)
- トランセンデンス (2018年産 牡 母 タントタント 母父 *シニスターミニスター)